再び始まったEU諸国への大量移民。
<イタリアからの報道によると、同国のメローニ政権は11日、北アフリカなどから密航船で欧州を目指す移民の急増を受け「非常事態宣言」を出した。
宣言期間は6カ月。滞在を認められない移民らの送還を迅速化する狙いがあるもようだ。
イタリア沖では先週末から数日で、船に乗った不法移民ら計3000人余りが救助された。ロイター通信によれば、ムスメーチ国民保護・海洋政策担当相は「(宣言で)問題を解決できるわけではない」と述べ、欧州連合(EU)に協力を求めた。
海を渡ってイタリアに上陸する移民はここ数年増加。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の統計では、今年は現在までに3万人超と、昨年同期の約4倍に達している。6割近くが北アフリカのチュニジアからの渡航という>(以上「時事通信」より引用)
チュニジアが中東やアフリカ諸国から欧州を目指す難民の中継地になっている。チュニジアから地中海を船でイタリアへ渡り、そこから欧州各国へ移動する、というルートが出来ていた。
しかしチュニジア大統領カイス・サイード氏は難民が社会秩序を乱す、として難民弾圧を始めた。そのためチュニジアに滞在していた難民が一斉に地中海からイタリアを目指すようになった。
チュニジアではカイス・サイード大統領が昨夏に行政権を掌握して以来、ワンマンの支配体制を敷いてきたとして、首都チュニスで数千人がカイス・サイード大統領に対する抗議行動を行った。正常な民主的秩序の回復を要求し、大統領が独立選挙委員会を自ら指名した委員会に置き換えることを拒否した。チュニス中央部に集まった抗議者たちが主に叫んだのは「市民は民主主義を求めている」と「サイードのもとでは国民が飢える」の2つのスローガンだった。
カイス・サイード大統領は民主化要求デモを弾圧し、チュニジア国内に滞在している大勢の難民が社会不安の要因にもなっているとして、難民弾圧政策を実施し始めた。そのた、難民がボートに乗って地中海を横断してイタリアを目指している、という。
だが、そもそもチュニジアに流入した難民の多くはアフガンでタリバン政権に弾圧された人たちや非イスラム教徒たち、或いはアフリカ諸国で独裁者たちの弾圧に耐えかねて祖国を後にした人たちだ。
それぞれの国が民主的で思想・信条の自由を認める政権ならば、誰も祖国を後にして流浪しようとはしない。やはり独裁専制主義が国民から人権を奪い、政権に服従しない人たちを植生する、という国家体制が難民を生んでいる。
イタリアのメローに政権は欧州を目指す移民の急増を受け「非常事態宣言」を出した。記事によると「国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の統計では、今年は現在までに3万人超と、昨年同期の約4倍に達している」という。
難民が押し寄せるという事態は日本にとっても他所事ではない。中国から富裕層や高学歴者たちが続々と出国しているという。既に300万人を超えたともいわれているが、その内、中国経済が崩壊して社会秩序が保てなくなると、数千万人単位で中国難民が出国し始めるだろう。現在は比較的裕福な資産家たちが自己防衛のために出国しているが、中国難民が押し寄せるようになると、彼らは着の身着のままの極貧状態で他国へ逃れる。そのための日本政府対応を決めて、シュミレートしておく必要がありはしないか。