タッカー・カールソンのビデオが暴く「1月6日の真実」。

44000時間分の監視カメラ映像
 大統領選挙の結果をひっくり返すために多くのトランプ支持者たちが暴力的にアメリカ合衆国議会議事堂に乱入したとされる、いわゆる「議事堂襲撃事件」から2年以上が経過した。
 9.11同時多発テロや真珠湾攻撃と並ぶような歴史的重大事件として語られながら、この事件で実際にどんなことが行われたのかについては、これまであまり伝えられてこなかった。しかし、昨年の中間選挙で共和党が下院の多数派になったことで、その状況が大きく変わった。
 新たに選出されたケビン・マッカーシー下院議長が、議事堂内部のいたるところに設置された監視カメラ映像44000時間分のほぼ全てを公開すると決め、フォックス・ニュースの人気キャスター、タッカー・カールソンのチームがこの映像を確認、分析した。そして3月6日の「タッカー・カールソン・トゥナイト」で、放送された。
 結論から言えば、この「議事堂襲撃事件」は、「反乱」(insurrection)と呼ばれるものとはまるで様子が違っていて、大半の人たちは議事堂内の見物をしていただけと見たほうがいい。ごく一部に過激な動きをした者たちがいたのは確かではあるが、彼らと残りの大多数を混同すべきではない。
 番組にゲストとして招かれたニューヨーク・ポストのコラムニスト、ミランダ・ディバインは、「彼らはおとなしく、礼儀正しく、列を乱さず歩いていた。実に平和的だ。何らの破壊的な意図もない」と述べている。
 トランプ支持者たちが選挙結果を覆すために議事堂を襲撃し反乱を起こした、というストーリーは、どう見ても違うだろう。

暴力シーンは映っていなかった

 バイキングを模した奇抜な格好をし「Qアノン・シャーマン」と呼ばれたジェイコブ・チャンスリーは、この事件で警察官を襲撃したことで禁固44ヵ月を言い渡されている。
 しかしながら、彼が映った映像では、議事堂警察のメンバーが彼に付き添って歩く姿が様々に映し出されており、彼が警察官に対して暴力行為を働いている様子は伺えなかった。
 中には、警察官が彼のために、閉まっている部屋に入れてやろうとドアノブを回そうとするシーンまで映っていた。彼は議事堂の中で拡声器を使って、議事堂警察が自分たちを建物の中に入れてくれたことについて神に感謝する言葉さえ述べている。
 もっともチャンスリーが映っている全ての映像が番組で公開されたわけではないだろうから、未公開部分に許されざる暴力シーンが映っている可能性も厳密に考えればゼロとは言えない。ただ、公開された映像から判断すると、彼と議事堂警察の間には敵対的な雰囲気は一切感じられず、その可能性はほぼないように思える。
 なお、タッカー・カールソンは、「彼が実際に重大な犯罪を犯していたのであれば、すぐ隣にいた警官たちはなぜ彼を逮捕しなかったのか?」と、番組で問いかけた。
 なお、この事件では、チャンスリーの他に1000人近くが逮捕されているが、彼らについても同じようなものではないのかとの疑いを禁じえない。

「アメリカを守るために負った怪我」の謎

 この襲撃事件でトランプ支持者に消火器で頭を殴られて殺されたと報道されていたブライアン・シックニック巡査も動画に映っていた。
 ニューヨーク・タイムズを始めとした主流派メディアは、トランプ支持者たちが議事堂に入ろうとするのを阻止しようとした際に、彼らと衝突する中で頭部を負傷したのが原因で命を落としたのだと報じていた。
 また、国会議事堂警察も、「シックニックは勤務中に負った怪我のために亡くなった」と公表したし、米司法省も、彼は「アメリカを守るために負った怪我」で亡くなったと発表した。
 ところが動画を見ると、彼はヘルメットをかぶった状態で、トランプ支持者たちを誘導しながら歩き回っているのであり、消火器で頭を殴られ、死につながるような怪我を負った形跡はまるで見えないのだ。
 なお、彼が事件当日の夜10時にたまたま脳卒中で倒れ、翌日の夜に自然死しているということは、事件後3ヵ月してから公式の検視結果として公表された。検視結果が「自然死」となっているのは、彼の死が外傷に起因するものではないことを示している。
 ただし、群衆が議事堂に突入する際に、彼がペッパースプレーを浴びせられていた事実もあることは、公正を期すために追記しておきたい。CNNなどは、ペッパースプレーを浴びたことが、脳卒中を引き起こしたとの立場に今なお立っている。

意図的に隠蔽したのではないか

 さらに注目すべきは、このシックニック巡査の様子が映された動画にはブックマークが付けられていたことだ。
 これは米下院に設立された、この事件を調査する特別委員会が、この動画を一旦はチェックしたことを示している。
 シックニック巡査の死については広く誤解されて報道されてきたのだから、最終報告書の中ではこうした事実についても含めておくべきだったと言えるだろう。だが、なぜか下院特別委員会はこの件について、最終報告書で触れなかった。これでは意図的に隠したのではないかと疑われても仕方ない。
 ちなみに事件のほぼ1ヵ月後には、彼の死を悼む荘厳なセレモニーが行われ、バイデン大統領なども臨席している。そしてシックニック巡査は「アメリカを守るために命を落とした英雄」として扱われ、戦死者などの国の英雄を祀るアーリントン国立墓地に埋葬されたのである。
 頭部に外傷などなかったことは当初からわかっていたはずだが、なぜか話がすり替えられて、シックニック巡査は暴徒から国を守る勇敢な戦いの中で致命傷を負って死亡したことにされてしまった。
 そればかりかバイデン大統領隣席のもとで荘厳なセレモニーまで催され、全米にこのようなストーリーで伝えられたのである。考えてみれば随分と恐ろしい話ではないか。

辻褄の合わない幾つかのウソ

 この事件の前夜に「明日、議事堂に突入するぞ」と煽っていたレイ・エプスという人物がいる。彼は下院特別委員会の取り調べを受けた際に、すぐに議事堂を離れてホテルに向かっていたと宣誓供述していた。だが、屋外に設置された監視カメラによって、彼は宣誓供述で述べた時間の少なくとも30分後までは現場に残っていたことがわかった。
 彼は議事堂突入を煽った人物であるにもかかわらず、今回の事件では全く罪を問われていない。1000人近い人が逮捕されている中で、彼が逮捕されずにいることも、実に不思議な話である。
 トランプ側からは、彼はFBIと内通していて、トランプ支持者たちを議事堂に向かわせる仕事を担っていたのではないか、だから何の罪にも問われていないのではないか、と疑われている。
 民主党議員の中には、共和党議員の一部が事件より前の段階で反乱者たちを支援していたという話を押し広げている者もいた。そして共和党のバリー・ラウダーミルク下院議員を名指しして、襲撃準備の偵察行動を先導していたのは彼だと決めつけていた。だが、映像を見ると、単に地元の有権者に議事堂を案内していただけだということがわかった。
 下院の特別委員会では、共和党のジョシュ・ホーリー上院議員は事件当日、暴徒から逃れるために怯えた様子で逃げ出したとされ、その様子を撮影したとされる動画が出回っていた。これは特別調査委員会が発表したものだった。ホーリー上院議員の名誉は大いに傷つけられたことだろう。
 だが、実際にはホーリー上院議員は、議事堂警察に外に出るよう急かされたグループの最後尾にいたのであって、暴徒から逃れるために逃げ出したわけではないことが判明。他の人たちからかなり離れて最後尾で走っている姿を切り取られていただけであった。トランプ支持のホーリー上院議員を貶めようとする意図が特別委員会にあったと言うしかないだろう。

この事件は一体何だったのか

 この事件は一般に、トランプ派が国家転覆を図って起こした大事件として扱われてきたが、今回公開された映像を見ると、そんなものとはとても言えないことがわかる。共和党のトマス・マッシー下院議員は、動画を見て事件に対する認識が変わったと述べている。
 トランプ派は、この事件はバイデン民主党が仕立てたものだと主張してきた。議事堂前で集会を開いて、そこでみんなの声を議事堂に届けようとしていたのに、議事堂に誘い出す怪しい動きをする者たちが多数いて、彼らはその者たちに誘導されたにすぎないと主張してきた。
 誘導を行った者たち、警察に対して暴力的な行動を取った者たちは、実はバイデン民主党側が仕込んだ人たちで、トランプ支持者たちはその動きに誘われて中に入っただけだというトランプ派の主張は、公開された動画を見る限りは説得力がある。
 議事堂襲撃事件がどういう事件であったかについて、主流派メディアがこれまで流してきた主張を鵜呑みにせず、冷静に考え直すべき時期に来ているのではないだろうか>(以上「現代ビジネス」より引用)




 殆どの日本の主要マスメディアはタッカー・カールソンがFOXテレビを通して全米に2021/1/6の真実ビデオを放映したのを無視している。それは2021/1/6の連邦議会議事堂乱入事件をトランプ一派による暴動で片づけようとして来た米国主要マスメディアと裁判所当局による「創作」だったことがバレた現在も、一切何も報じていない。
 もちろん「創作」の執筆者はペロシ下院議長(当時)だ。その創作に加担した映像主任はペロシ氏の娘だったことも明らかになっている。もちろん民主党だけで創作劇が完結できるわけもなく、共和党内の一部幹部たちもペロシと口裏を合わせていた。

 そうした諸々の「事実」が明らかになったのはタッカー・カールソン氏がFOXテレビで流した「1月6日」当日の連邦議会の防犯ビデオだ。米国には彼をトランプ派だと決めつける愚かな評論家がいるが、彼こそが報道の自由を守るジャーナリストだ。
 当初から私はトランプ氏の扇動で「トランプ支持派が暴徒となって連邦議会に雪崩れ込んだ」という決めつけに疑義を唱えていた。確かにトランプ大統領(当時)がホワイトハウス前の支持者たちの前に登場して「連邦議会へ行こう」と呼び掛けた。しかし演説が終わった三分後に、暴徒たちが連邦議会に雪崩れ込んだ、というのは余りに不自然だ。なぜならホワイトハウス前の広場から連邦議事堂まで徒歩で30分もかかるからだ。ドラエモンの「どこでもドア」を持たないトランプ支持派の人たちが、歩いて30分は掛かるところをたった3分で到達して連邦議会のドアや窓を破壊して議事堂内へ雪崩れ込んだ、というのはあり得ない。

 この事件はまだ終わっていない。なぜならバッファロー男・チャンスリーたちは無実の罪によって今も刑務所に服役しているからだ。100人を超える人たちが連邦議事堂乱入の罪で1年から4年の懲役刑を宣告された。
 しかしこの事件を裁いた裁判所判事たちはいかなる合理的な証拠に基づいて判決を下したのだろうか。暴徒たちを逮捕した警察だけでなく、議事堂保安関係者たち、さらには裁判所判事たちと、米国はあらゆる公的機関が腐り果てている。

 今日現在、タッカー・カールソン氏の番組が暴いた「1月6日の真実」に対して、ペロシ下院議長(当時)は依然として沈黙したままだ。もちろんバイデン氏も2021/1/6の出来事に関して、何も発言していない。
 先の中間選挙で下院が過半数を取らなかったなら、「1月6日の真実」は日の目を見ていないだろう。タッカー・カールソン氏のジャーナリスト魂に拍手を送りたい。

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