タリバン政権は何が目的なのか。
<中国の王毅外相はアフガニスタンで事実上、権力を掌握したタリバンの副首相と会談し、人道支援を約束したうえでウイグル独立勢力への対応を強く求めました。
王毅外相は25日、カタールでタリバンのバラダル副首相と会談しました。 中国外務省の発表によりますと、王毅外相は「アフガニスタンの主権と独立を尊重する」としたうえで、できる限りの人道支援を約束しました。
一方で、ウイグル独立を目指す「東トルキスタン・イスラム運動」については「中国の安全に脅威だ」と強い懸念を示し、取り締まりを求めました。
一方で、ウイグル独立を目指す「東トルキスタン・イスラム運動」については「中国の安全に脅威だ」と強い懸念を示し、取り締まりを求めました。
これに対し、バラダル副首相は「いかなる勢力も中国に危害を加えることを許さない」と応じました。 また、女性の教育や就業の権利を守ると主張し、中国との関係強化に期待を示したということです>(以上「テレ朝ニュース」より引用)
強盗・殺人集団同士が手を握った、ということか。王毅外相はタリバン政権を認め、この冬には国民の半分が飢えるとされるアフガニスタンへの人道的支援を約束する見返りに、ウイグル独立を目指す「東トルキスタン・イスラム運動」については「中国の安全に脅威だ」と強い懸念を示し、取り締まりを求めたという。
それに対してタリバン政権のバラダル副首相は「いかなる勢力も中国に危害を加えることを許さない」と応じたというから、タリバンのイスラム原理主義が聞いて呆れる。彼らにとってイスラム教はアフガニスタン支配の道具でしかないことが明らかではないか。
国家とは国民を護る「家」でなければならない。ガ二大統領政権であれタリバン政権であれ、国家権力を掌握したのなら国民の暮らしを守る「義務」がある。国家運営の目途もなく前政権を武力闘争で打倒した、というのでは野党・強盗の類と何ら変わらない。
そしてイスラム教を国家運営・国民統治の原点とするのなら、女性にヒジャブの着用を義務付けるの同様に、同志イスラム教徒が漢民族に蹂躙されているのを見逃すことはあり得ないはずだ。それとも支援してもらえれば、何でも受け容れるということなのか。
タリバンは中共政府の中国に頼るべきではなかった。国際社会の一員として、タリバン政権のアフガニスタンを承認してもらいたいのなら、国連に食糧支援を願い出るべきだった。そして世界の何処であれ、いかなる理由であれ「人権侵害は許さない」という国際認識を共有すべきだ。
当然、いつまでもタリバン政権が強盗や野党の類の集まりであってはならない。タリバン政権も軍人には軍服を着せ、警察官には警察の制服を着せなければならない。現代の刀狩というべき民間人の武器の所有を禁じ、武器所有に関する民と官の分離を行わなければならない。
タリバン政権が「女性の教育や就業の権利を守る」のは当たり前だが、「中国との関係強化」とは何を意味するのだろうか。タリバンはイスラム原理主義を廃して、中国共産党のインターナショナルに参加し、アフガニスタンを共産化するとでもいうのだろうか。無節操極まりないタリバン政権が引き続きアフガニスタンを統治していくとは到底思えない。