組織もカネもない若者よ、SNSで政治家を目指そう。

Facebookは友達が2500人以上いました。
しかし異業種交流会などで無作為に友達を集めていたため、エンゲージメントは低い状態。
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投稿に付くいいねの数は80から100程でした。
しかもFacebookのアルゴリズムは「新たな出会い」よりも「コミュニケーション」を重視する方向に変わっています。
そのため、角田さんを知らない人のタイムラインに情報が拡散していくのは厳しい状況でした。

Twitter
のアカウント自体は以前からありましたが、選挙に特化した運用を始めたのは半年ほど前でした。
フォロワー数は200人程度で、そのほとんどが相互フォロー状態です。
そのため新たにアクティブなフォロワーを獲得するのは非常に難しい状況。

Instagram
はフォロワーが700人程度。
角田さんが女性ということもあり、濃いつながりのフォロワーは多かったです。
しかし選挙で投票してくれるか否かについては、微妙なフォロワーが多い状況でした。

公式サイトはスマホのレスポンシブ対応をしていなかったので、急ぎ選挙に向けてレスポンシブに変更。
しかし、内容の濃い記事が多く投稿されているとは言えず検索で上位表示するのは厳しい状況でした。

アメブロはマメに更新していたので、なんとか上位表示に使えそうなレベル。
これら既存の媒体に加えて無料で使えるものとして、

YouTubeチャンネル
LINE@
TikTok

を用意しました。
SNSメディアの効果測定
実際にどれくらいエンゲージメントが期待できるか?
Facebook
ライブとInstagramライブを複数回行い、リアルタイム配信して事前にテストしてみました。
するとリアルタイムで視聴する人は最大で4名程度。
この時点でSNSは選挙戦において主軸にしないことを決めました。
ネット選挙戦術は「検索」に特化
SNSが集票装置として期待できない以上、検索経由で角田さんを知らない人に知ってもらい投票してもらうしかありませんでした。
繰り返しますが、組織票はまったく期待できません。
当選するためには、「誰に投票すればよいかわからない有権者」を根こそぎ集める必要がありました。
そこで選挙戦の基幹戦術を以下のように定めます。
「愛媛県議会議員選挙」などのキーワードを入れて検索する有権者のスマホに、可能な限り角田さんを露出する
他の陣営が所有するメディアをくまなく調べたところ…
愛媛県議会議員選挙に立候補するにもかかわらず、ホームページのタイトルや見出しには「愛媛県議会議員選挙」などのキーワードがほとんど入っていませんでした。
そのため立候補者個人のホームページが「愛媛県議会議員選挙」の検索結果に出てくる可能性は極めて低かったのです。
組織票で投票する人は、わざわざスマホで「愛媛県議会議員選挙」と検索しません。
誰に入れるかすでに決まっているわけですから。
スマホに「愛媛県議会議員選挙」と入力する人は、誰に投票するか決めていない人です。
だからスマホで、誰が立候補しているのか調べます。
さらに言えば、スマホに「愛媛県議会議員選挙」と入力する人は、選挙に行く意思がある人ともいえます。
ちなみに、「愛媛県議会議員選挙」関連の言葉で検索するユーザーは数千人規模で存在することが数字ではっきりと証明されています。
有権者に必要な情報が届いていない
選挙前に新聞やテレビは「選挙の争点」に注目し報道します。
愛媛の豪雨災害や中予分水についてなど。
しかし、ここでよく考えてみてほしいのです。
選挙の争点の前に、どんな人が立候補しているのか?
大多数の有権者は知りません。
そして上辺だけの経歴ではなく、「立候補者がどんな人生を歩んできたか?」が伝われば、当選後どんな政策を推し進めるのか予想がつきますよね?

有権者が選挙でもっとも必要とする情報。

それは「なぜ立候補したのか?なぜ政治家を志したのか?」
有権者のWhyに対する、立候補者の答えなのです。
角田智恵は有権者のWhyに無尽蔵に答えることができる、唯一の立候補者でした。
自分がDVの被害者だから、愛媛で自分と同じ思いをしている人の負担を減らす
有権者のWhyに対する答えは、角田さんが今まで生きてきた人生そのものだったのです。
結果、角田陣営が集めるべき有権者を、
・「愛媛県議会議員選挙」などとスマホに入力する選挙に行く意思がある人で、誰に投票するか決めていない人
Whyを求めて検索したネット上の有権者
と定めました。

DV
被害者の負担を減らすことに共感しない有権者は、投票しないのでは?
多くの方がそう思うかもしれませんが、わたしは違うと思います。
有権者が誰に投票するか決める要素。
それは有権者のWhyに答えようとしている「姿勢」があるか否かであると。

角田さんが立候補した理由は、政治の力でDV問題を解決したい。
それさえ伝われば、有権者は投票してくれるとわたしは思いました。
そして実際に結果が出たのだと確信しています。
「愛媛県議会議員選挙」の検索結果はどうなったか?
当初「愛媛県議会議員選挙」の検索結果に、公式サイトやツイッターを軸に角田さんのメディアが登場するようにしかけていました。
ところが、検索結果にYouTube動画が大量に出てくるようになったのです。
愛媛県議会議員選挙が行われる9日間、選挙に関連する検索キーワードの需要は一気に大きくなります。
そこでGoogleはその傾向を察知し、選挙というリアルタイム性の強い需要に対して極力フレッシュな情報を検索結果で返そうとするのではないか?
リアルタイム性の強い需要に答えるのは、ニュースに代表される「動画」ではないか?
そんな仮説を立てて、角田さんの情報をYouTube動画で発信するように大きく方針を変更しました。
街頭演説の1時間後には、YouTubeにテロップ入りの動画が上がっている状態にしました。
結果「愛媛県議会議員選挙」に関連する検索結果には、必ずといってよいほどに角田さんの顔が登場することになります。
YouTube
インサイトの数字も急増したのです。
「トップニュース」の活用
YouTubeなど無料で活用できるメディアだけでは、さすがに露出の限界があります。
そこで選挙ドットコムさんの「ボネクタ」を活用することにしました。

その際、量産していたYouTube動画をボネクタに埋め込み頻繁に更新したところ…
「愛媛県議会議員選挙」等の検索結果で、「トップニュース」扱いで角田さんの投稿が表示されるようになりました。
検索結果の1ページ目を大きく占領する「トップニュース」は、角田さんの存在を際立たせることに。
結果的にボネクタ上にある角田さんのプロフィールが1万人以上の有権者に見てもらえました。
そして最終的に「愛媛県議会議員選挙」等のキーワードで検索すると、

YouTube
・ボネクタ
・公式サイト
・アメブロ
Twitter

角田さんが所有する上記のメディアのどれかが必ず出現する状態に持っていくことができたのです。
若年層対策に「TikTok」を活用
若年層は、まず検索で選挙のことなど調べない。
仮説を立てました。
そこで、角田さんが所有するInstagramTwitterが育っていなかったこともあり、若年層にリーチするメディアとして「TikTok」を活用しました。

しかし運用当初はまったく反応がありません。
ところが女性・母親・介護職が抱える問題を紙に書いて読み上げる動画を作成し、1日複数回投稿するようにしたところ反応が激増。
動画を1つ投稿するたびに5000回~8000回再生されるようになりました。
TikTokに選挙の投稿をすることに対する反応はとてもひどく、ほとんどがネガティブな反応でした。
しかし粘り強く投稿することで、3割程度の人から好意的なコメントをいただけるようになりました。
TikTok
を見た何人が投票をしたのか、追う術はありません。
しかし若い人がアクティブに活動しているSNSに選挙の情報を発信することに意味はあると、わたしは思います。

当選後に角田さんが街頭演説をしていると、遠くにいる高校生の集団から「かくださーん、おめでとう!TikTokフォローしてるよー!」と声をかけられました。
今回の選挙に投票はしていないかもしれませんが、未来に種を蒔くことができたと思います
>(以上「選挙ドットコム」より引用)


 先日実施された統一地方選挙前半戦で、お金も組織もないパトの女性が愛媛県会議員に当選した、という実話が「選挙ドットコム」に掲載されている。その「実話」に驚きを持ったのは県会議員は市会議員よりも一段と敷居の高い、組織票を前提とした選挙というのが常識だったからだ。
 その実話に登場するのは資金もなく組織もないパートの女性は「DV被害に遭っている本人だからこそ、DV被害に遭っているすべての人に政治の世界から援助の手を差し伸べることが出来る」との思いから愛媛県会議員への立候補を思い立ったという。

 選挙でSNSを利用するのは禁止されていない。従来は組織のない候補が自身を有権者に知ってもらうにはチラシのポスティングしかなかった。だから運動員を大量動員できる組織が必要だった。しかし現代は若者なら誰でも何らかのSNSを利用している。
 つまり組織はなくともネットで誰かと繋がっているのが現代だ。むしろ若者たちは「労組」や「企業」や「後援会」といった組織に帰属することを嫌う傾向すらある。

 既成社会で大きな顔をしている政治家の多くは世襲か政治秘書上がりだ。それは国会議員だけではない。地方選挙でも次第に世襲化と議員秘書上がりの波は押し寄せている。
 だから自民党系の地方議員が多い。「労組」といった組織を持たない「改革」派の候補者が出にくい素地が地方にはある。もちろん、そうした候補者が国会議員に当選するのは至難の業だ。

 だから政治が閉塞間に満ちている。新しい人材が供給されていないのが現状だ。そしてマスメディアも世襲議員候補や組織議員候補を「本命」として扱い、組織を持たない候補を「泡沫」扱いする。
 しかしSNSで劇的に選挙が変わる。誰でも発信力と共感される「公約」があれば「いいね」とフォローする仲間が増える。

 選挙ドットコムで紹介された愛媛県の女性は全面的にSNSを利用して選挙に当選したが、ある程度の資金を使ってチラシ戦術も得来ない、さらにSNSも使って自民党公認の候補との一騎打ちを勝って見事山口県会議員に当選した例が柳井市にもある。
 当選した女性は36歳の弁護士で、急逝した前県知事の姪、敗れたのは元県知事の甥で60歳の男性だった。旧来の選挙通の目で見れば甥の方に圧倒的な「分」があった。甥の選挙事務所には自民党国会議員や市長や多くの市会議員がつめかけた。
 一方の姪の選挙事務所はごく少数の市会議員の他は無名の若い男女が顔を出すくらいで、当選には程遠いと思われた。しかし若い男女はSNSを駆使していた。そのSNSのネットワークが票を掘り起こし、選挙通の選挙予想とは逆の結果になった。

 若者よ、選挙に関心を持とう。そして自分たちの手で自分たちの「代表者」を政治の場へ送ろう。
 経済学の常識ではデフレ化の経済から脱却するには総需要の喚起しかありえない。そのために手っ取り早い手段は消費税を減税かゼロにすれば良い。こういう主張に対しては財源がない、という反論が直ちに帰って来るが、経済成長すれば税収が増えるのは過去が実証している。だから消費減税を訴える候補がたくさん出て当選すれば、政治は変わる。

 他にも派遣業法の緩和から規制に転じさせて、正規社員を増やす政治を行うことも可能だ。それでは日本企業が世界から後れを取る、という反論が聞こえるが、派遣を増やして日本経済は成長しているのか。その反対ではないか。正規社員の減少は非婚化を促し、少子化を促進して、結果として日本を衰退させる。
 そうした論理を理解する若者たちが立ち上がって、財務官僚たちに毒された既成の政治家たちを落選させなければ日本を国民の手に取り戻すことは出来ない。「国民の生活が第一」の政治こそ、若者たちは求めるべきだ。そのために必要なのは世襲議員でも組織議員でもない。ネットで繋がり日本の現状を正しく理解し、行動する若者たちだ。明日の日本で暮らすのは若者たちだ、老人たちではない。

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