「安倍-プーチン」会談に反対する。
<ロシアのプーチン大統領は新年を祝う書簡を安倍晋三首相に送り、「両国間の協力のための条約や法律上の基盤拡大を含む建設的対話の継続を期待している」と表明した。
露大統領府が30日、明らかにした。
また、プーチン氏は「両国の関係には、相当な潜在力があるということを首脳会談などで確認できた」とも指摘。極東での共同経済活動の実現などにも期待を示した>(以上「産経新聞」より引用)
プーチン政権はロシア内で人気が急落している。プーチン大統領に対する一般国民の支持率が39%まで落ち込んだ。その要因はプーチン政権が断行した年金改革への不満が広がっているからだ。
年金改革の要点は支給開始年齢を男性は65歳、女性は60歳に段階的に引き上げたことだ。大したことではないか、と思うかもしれないが、平均寿命が65才のロシアでは深刻な問題だ。ちなみにロシアで年金支給開始年齢の引き上げは、旧ソ連時代の1930年代にさかのぼる現在の年金制度史上で初めてのことだ。
なぜ年金の支給開始年齢を平均寿命まで伸ばしたのか。答えは簡単だ。原油価格が下落して、国家財政がやり繰り出来なくなったからだ。
韓国並のGDPしかない国が1億4千万人の国民を擁し、ヨーロッパからウラル山脈を越えてシベリアなどからオホーツク海沿岸から日本の北方領土まで有する広大な国土を維持し、なおかつ世界に君臨すべく軍事力を維持し、さらに超音速のミサイル開発などを行っていれば、国民に年金をマトモに支払えないのは誰にだって分かるだろう。しかしロシア国民には解らないようだ。
首が回らなくなったプーチン政治のツケを、日本に「平和条約締結」のご褒美として支払わさせようとする魂胆が丸見えだ。一般的な白人男性は女を口説く時に歯の浮くようなお世辞を平然と口にする。
結婚後に口説き文句を持ち出して女性が「騙した」と文句を言っても「騙された方にも問題がある」と言い返す。それが白人の交渉術だ。彼らにかかっては騙された方が悪い、のだ。騙す者に恥の観念などない。
軍産共同体の塊のようなロシア政府と安倍氏はマトモな外交交渉が出来るとでも思っているのだろうか。軽く鼻であしらわれて差し出した「経済援助」だけを食い逃げされるだけだ。
もとより日ソ合意を基礎にするなどと、「森-プーチン」間で合意したイルクーツク会談の「北方四島の解決後の平和条約締結」という線から明らかに後退しているではないか。対ロ交渉を後退させた責任は「二島先行返還」論を唱えた馬鹿な政治家たちにある。
その首魁は鈴木氏であり、安倍氏だ。断じて安倍氏にロシアとの平和条約を締結させてはならない。日本は「物欲しそうな顔」をしてプーチン氏と会談するのではなく、西側の一員として「ウクライナ・クリミア半島」制裁をロシアに実行する立場にある、と会談を拒否すべきだ。
北方領土はロシアが「売却」を持ちかけて来るまで、何年でも北方領土を無視しロシアを無視していれば良い。日本はロシアと国交ががなくても一向に困らないが、ロシアは国家財政が困窮して困っている。まだまだ困らせるのが本筋だ。軍産共同国家など現代世界でこれほど邪悪な存在はない。