歳入庁創設は賛成だが、こまごまとした議論で終えさせてはならない。
IT技術の世界は日進月歩で会計システムや企業の支店管理などに大きな役割を果たしている。たとえば全国に千店以上もフランチャイズを持つセブンイレブンなどはポスシステムで会計全般から商品管理から公共料金の支払いなど、実に幅広い役割を果たしリアルタイム商品管理を可能にしている。
それに対して官公庁のIT化は周回遅れもいいところだ。あえてIT化をサボって国民から見えにくくしているのではないかと疑いを抱く。もしそうだとしたら官公庁は意図的なサボタージュを日常的に行っていると断定せざるを得ない。
今度野党が歳入庁創設法案を提出するという。ただし中身は税の徴収と社会保険料支払い窓口を統一するにとどまり、民間企業セブンイレブンのIT化の足元にも及ばないお粗末さだ。
税の徴収窓口や社会保険料の支払窓口の一本化はもちろんだが、なぜ国へのすべての公的負担や公共料金や分担金などを一元徴収しないのだろうか。そうすれば特会を全廃できて歳入庁に国に入るカネの全貌が明らかに把握できることになる。
歳入庁のために特別な巨大官庁を作る必要はない。歳入庁創設PT要員の官僚をセブンイレブンに派遣してシステムをまず学ばせれば良い。そしてシステム構築単価が幾らかをセブンイレブンの担当者に聴取してみることだ。そうすれば総務庁が先年構築した住基ネットの構築代金数千億円がいかにバカ高いものだったか容易に解るはずだ。そして年間維持・管理費の300億円前後が途方もなく高額かが解るだろう。
非効率にして高額な官僚の原価意識なき外注発注や委託業務が温存されたまま、おざなりの「効率化」を国会議員が提起したところで、官僚たちは「アカチョコベー」と舌を出していることだろう。彼らに原価意識は皆無だ。そうではないというのなら、さっそく行動で示して頂きたいものだ。