委員会審議は法案の内容を掘り下げて国民に報せる貴重な場だ。
橋下氏が国会の委員会審議は「ツマラナイ」と批判したようだ。飛んでもないといわざるを得ない。
確かに橋下氏が指摘したように野党議員が法案に対して質問しようが、自公政権が衆議院の2/3を超える圧倒的多数を占めている現状では与党提案のまま議決されることが決まっている。しかし、それでも委員会審議で野党議員が質問で法案を掘り下げることによって、国民はいろんな問題点を知ることができる。
橋下氏は野党質問では何も動かないと決めつけているが果たしてそうだろうか。もしそうだとしたら野党議員は存在そのものを否定されていることになる。
そうではないだろう。たとえ野党議員が出来レースのような委員会審議を行おうと、民主主義の手続きを踏むことが何よりも大切だ。実際、委員会審議によりTPPでは農水大臣が「日本にとって不利益な内容なら席を蹴って帰って来る」と出来もしないことを答弁した。それによりTPP議論は事前にリークされたラチェット条項を政府はどのように説明するのか、審議の進み方では窮地に陥らないとも限らない。
委員会審議の中でも予算委員会は花形だといわれてきた。そこで議員が国民から付託された権利を行使して国民のために全身全霊を懸けて質問する。政府答弁もいい加減には済まされない。
現在、委員会審議もテレビ中継されるようになっている。国民が国会審議の中継を視聴していないとか、見ていても何がどうなるのか分からないだろうとか、余り国民をバカにしないことだ。そして国民は橋下氏が「脱原発」から「原発再稼働容認」へと変節したことに関して、橋下氏の真意を糺すために質問したいと思っている。ぜひとも国会議員になって国民を代表する議員として質問に答えてほしいものだ。