原子力ムラの住民に過ぎない自民党の政治家たち。
安倍氏が福島に赴き福一原発事故処理を福島県知事に確約したという。愚かな宰相にはホトホト言葉もない。まだ原子炉の燃料棒が何処で溶解しているのかすら分からず、毎日人が瞬時に死に到る高濃度放射能が大量に原子炉施設から噴出しているというのに、何をのんきなことをほざいているのだろうか。
それよりも具体的な福一原発の廃炉計画を提示するほうが先ではないだろうか。廃墟となった原発建屋を覆って放射能が周辺環境に漏れないようにしつつ、原子炉施設に侵入できる鉛の通路を少しずつでも造って進むのが必要ではないのか。そうした具体策を提示しなければならないにも拘らず、安倍氏は高校球児の宣誓のような文句を羅列しただけだ。
しかも原発ゼロを撤回したのには驚いた。この国のマスメディアはあたかも活断層が放射能漏れ事故の原因でもあるかのように連日大飯原発の断層判定騒動を報じているが、活断層でなければ「安全だ」という議論にはならない。なぜなら福一原発は活断層があったから放射能漏れ事故を起こしているのではないからだ。
それでは想定を超えた津波が襲ったからなのか、というとそれも確かなことではない。なぜなら地震直後に福一原発は緊急停止と異常な警報音が構内に鳴り響き、作業員の大半は身の危機から逃れるために職場を放棄し避難したからだ。そうした状況は各種証言から明らかになっている。
事故原因すら分からない状況で原子力規制委員会が「安全だ」と宣言したとすると「自分は無責任だ」と国民に向かって宣言するのと同じことだ。安全宣言の根拠にとして活断層を持ち出したのは問題のすり替え以外の何ものでもない。恥ずべき行為にこの国のマスメディアがこぞって加担している現状をどのように解釈すれば良いのだろうか。彼らもまた原子力委員会の連中と同じく恥ずべき連中だということなのだろうか。