野田民主党に留まる民主党国会議員とは何者なのか。
鳩山氏が離党の意を表明するのに対して、海江田万里元経済産業相、大畠章宏元国土交通相、中山義活元首相補佐官などが慰留したという。彼らはかつて鳩山氏の側近議員だったが、去年6月菅氏の「内閣不信任案」提起騒動で不信任案に賛同しようとした鳩山氏の元を去った人たちだ。その時から政権交代を果たし民主党とは似て似つかない代物へと変化した。
その似非民主党と化した野田民主党政権で閣僚になっている人たちに慰留されたからといって、慰留される鳩山氏は何という不甲斐なさだろうか。
民主党はかつて鳩山氏がオーナーとなって結党時の莫大な金銭的負担を支えた文字通り民主党の創設者たる鳩山氏には人一倍愛着があるのだろうが、如何せん、「三党合意」を成し遂げた民主党は往時の民主党ではない。
「消費増税」に突き進み、「原発再稼働」を推し進め、「TPP参加」へ前のめりとなっている民主党はまさしく自民党そのものだ。鳩山氏が私財を提供して立ち上げた民主党とは本質的に異なるし、既に国民の信を失った政党に過ぎない。もし政治理念の筋を通すなら、鳩山氏は一日も早い離党をすべくき求めるしかない。