オスプレイの配備は米国の世界戦略のためだ。
オスプレイの性能が大型ヘリコプターより格段に優れている、との指摘を良く耳にする。おそらく「性能」はその通りなのだろう。だが各国が先を争って購入しヘリコプターに替わってオスプレイが配備されないのはなぜだろうか。
事故率が低いという数字も提示されているようだが、それも一部機種だけを引き抜いた数字のようだ。すべての「オスプレイ」で事故率をみると「未亡人製造機」に恥じない高事故率を誇っているようだ。
オスプレイ配備を巡って中国が「尖閣諸島支配を強めるものだ」として警戒を強めている、との見方を示し、「だから配備は防衛に有効なのだ」とマスメディアは国民を説き伏せたいようだが、オスプレイは前線で戦闘に参加する機種ではない。あくまでも輸送機に過ぎない。
海兵隊の輸送及び後方支援期として機能する、という位置づけは良く分かる。航続距離がヘリコプターの五倍程度に伸び、沖縄普天間基地からなら上海までが移動範囲に入るという。しかし、それが日本国土防衛とどういう関係があるというのだろうか。日本は米軍と協力して中国へ侵攻する予定でもあるのだろうか。
それとも米軍が空中給油しながらオスプレイで迅速かつ長距離へ軍・部隊の展開を必要としているから配備するのだろうか。かつてウサマビンラディン氏を殺害するのにパキスタン領内を超低空で侵入して隠れ家を急襲したが、そうした作戦にとってオスプレイは有効なのだろう。
世界を自由に支配するには何処でも誰でも殺害できる手段を手にしておくことが必要なのかもしれないが、世界がいつまでも黙っていはしないだろうし、国際平和を願う日本とは無縁な手段だ。日本国内に駐留する米軍は日本の防衛に限った兵力を維持すべきだと、日本国民は米国に対して声を上げよう。いつまで日本政府は米国のポチを続けるつもりだろうか。