野田氏は何をしにG20て゛カンヌへ出掛けたのか。
野田首相は国内問題を同行記者団に語るためにわざわざG20開催地の仏国のカンヌまで出掛けたのだろうか。消費税増税やTPP参加意欲表明や普天間基地移設などがカンヌで語らなければならないことなのだろうか。それとも国内問題しか目を向けないほど、同行記者団が国際政治に無知なのだろうか。
まずは仏国カンヌで野田氏が日本国首相としてメッセージを発すべきはユーロ通貨危機の克服と為替相場の円高克服の国際協調体制づくりに言及すべきだろう。その上で為替への投機を目的とした行動は慎むべきと、国際的な合意形成と規制を設けるべく提言すべきだろう。何とも的外れのバカバカしい同行記者団の質問とそれに対する回答だというしかない。
消費税増税はまだ議論の俎上にすら上がっていないし、3次補正に関して実施を目論んでいる増税に対しても国民の多くは反対している。900兆円に達する赤字国債は償還期限60年なのにも拘らず、災害復興に関しては「あったものを元通りにするのだから」10年だとか、いや15年だとか、いやいや20年だとか好き勝手なことを言って増税するという。国会議員とはその程度の能天気な議論をして、この国がデフレ不況とチョー円高で苦しんでいる状況を失念しているようだ。決して増税論議をする環境になく、むしろ円の増刷により政府支出で公共事業をドンドン実施して実質的にマネーサプライを増やすべきだとどうして判断できないのだろうか。国会議員たちすべては財務省の掌で踊らされているに過ぎない。
そして同行記者団も国内政治を仏国のカンヌで追及しているだけとは、お粗末を通り越して哀れというしかない。その程度の問題意識の大マスコミ報道に日々接している国民はその程度の国民に成り下がるだけだ。