菅体制はいつまで続くのか。
菅降ろしを策した張本人が8月下旬に中国を訪問するとは、その時期まで政府要人でい続けるという意味なのではないだろうか。仙谷氏は本気で菅首相を降ろそうとしていたのか、その真意を疑わざるを得ない。
しかも対中政策で決定的な失態を犯した人物がいまさら何をやろうというのだろうか。政府の責任で中国人船長を釈放しておきながら那覇地検に責任を押し付け、弱腰外交を「柳腰」だと強弁した。強い者には弱く、弱い者には強いという典型的なダメ人間な男がこの国の政府要人として訪中するのには反対せざるを得ない。
内容は分からないが訪中に関して自民党の石破氏とも話し合ったとはどういう意味だろうか。石破氏は防衛族で米国のお気に入りの人物だ。確かに米国は中国と仲良くしなければならない経済状態にあり、世界の対ドル保有高で1,2を争う両国が仲良くドルを支えて欲しい米国の意図は理解できる。
しかし退陣を迫られている菅政権の要人として中国を訪問して何を話し合い、何を約束するつもりだろうか。石破氏とともに訪中して米国のメッセンジャーボーイの代役でも勤めるつもりなのだろうか。いすれにせよ、外交はロングスパンで対処すべきもので、コロコロと方針を変更しては足元を見られるだけだ。
対中ODAを見直すはずが、日本へ脅威を与える空母をも持つ国へ引き続きODA供与を引き続き同規模で行うと表明している菅政権は相変わらず「朝貢外交」を続けるつもりなのだろう。
外務省のチャイナスクールの生徒を省内から放逐しない限りまともな対中外交はできないだろう。仙谷氏がまず対中政策ですべきは訪中ではなく、外務官僚の対中担当の刷新だ。