米海兵隊はスーパーマンの集まりか。
訓練を積んだ優秀な兵員の団体なのだろうが、生身の人間であることに変わりはない。それが武装して千人単位で展開したとしても、それほど決定的な「抑止力」になるとは思えない。しかも移動手段は攻撃型とはいえヘリコプターだ。地上からのロケット砲でも撃墜される代物に過ぎない。
そもそも海兵隊による敵前上陸は前近代的な精神的な戦術に過ぎないのではないだろうか。本格的に海兵隊が先兵となって作戦を主導した「絵」を近年行われた米軍の侵攻作戦で見たことがあっただろうか。
戦後60余年も実際に戦争を見たことのない国民を騙すのは簡単だろう。ただトマホークがピンポイントで敵の中枢を破壊する「絵」はテレビで何度も見たが、華々しく海兵隊が海から上陸している「絵」を見たことはない。
本当に海兵隊が作戦として有効なのなら、なぜ四方を海に囲まれている日本の自衛隊に「海兵部隊」がないのか不思議だ。
国民が軍事に疎いからといって騙しているのなら許し難いし、騙していないというのなら具体的にどのような作戦で有効なのか、近代戦争でどのように役だったか大手マスコミはきっちりと取材して解説して欲しいものだ。