なぜ「離れ」を作るのか。
自治宝くじが天下りの温床になっているという。それは何も自治宝くじだけではないだろう。果たして文科省管轄のロトはどうだろうか。
宝くじは民間が勝手に実施することできない法律の縛りがある。それなら官庁の別組織とする必要はなく、官庁の中に取り込む方が何よりも良いだろう。そうすると一丁上がりの元事務次官などが天下るポストでなくなり、むしろ省庁の出世ラインから外れた窓際扱いをされるだろう。
別組織にするから国会審議の対象から外れて、離れというよりも功成り名を遂げた官僚が天下る別荘になるのだ。省庁の内部に取り込めば入金も財務省で一括管理できるし、その分配も財務省の予算審議対象となり地方交付税との按分から適正配分となるだろう。いたずらに「自治宝くじ」と大書した車が街中を走り回ることもなくなる。
今ある仕組みのまま引き締めを行っても一時的な効果しかなく、やがて元の木阿弥になるのは目に見えている。抜本的な改革をするためには官庁にしかできないことや官庁にしか許されていないことを行う組織・団体はすべてその官庁の内部組織に取り込むことだ。そうすれば国としてのガバナンスが働き天下りはすべてなくなることになるだろう。