イラン革命政府はイランが石器時代にならなければ原油利権を手放せないようだ。
<国営イラン通信(IRNA)は6日、米国の停戦案を巡り、イランが10項目からなる提案をパキスタンに伝えたと報じた。戦闘の終結やホルムズ海峡の安全な通航に関する協定のほか、制裁の解除などが含まれるという。一時的な停戦を拒否し、戦闘の完全終結を求める姿勢を改めて強調した。
「イラン、米国の停戦案を巡り10項目の提案 パキスタンに伝達」との見出しと内容を拝見すると、とてもではないが乖離が大きすぎて米国とイラン政府が協議のテーブルに着くとは思えない。
トランプ米大統領は6日、記者団に対し、イラン側の提案について重要ではあるが、十分ではないとの見方を示した。
イラン外務省の広報官は6日の記者会見で、米国が提案した核施設の解体などを含む15項目の停戦計画は受け入れられないと主張。イラン高官はロイター通信の取材に対し、米国が「恒久的な停戦」に向けた準備を整えておらず、一時停戦の条件としてホルムズ海峡は開放しないとする意向を示していた>(以上「毎日新聞」より引用)
「イラン、米国の停戦案を巡り10項目の提案 パキスタンに伝達」との見出しと内容を拝見すると、とてもではないが乖離が大きすぎて米国とイラン政府が協議のテーブルに着くとは思えない。
米国側とイラン側が示した条件の各項目を見れば一目瞭然だ。米国提案ではイラン革命政府は瓦解するしかないが、イラン側が提示した停戦条件では米イがイラン攻撃する伊勢と何ら変わらない、というよりも「ホルムズ海峡の主権確保」だけを見てもイラン革命政府の権益が増加していることに驚く。
イラン側が米国提案を吞めないと拒否するよりも、イラン側が突き付けた条件の方が一方的だ。ことにホルムズ海峡を「管理する」とは何事だろうか。しかしオールドメディアでは「日本は通行料を支払って日本のタンカーを通せば良いではないか」との主張が目立つ。その論拠として「スエズ運河は通行料を支払っているではないか。ホルムズ海峡も同じではないか」という。
だが国際海峡の航行の自由を妨害して、通行料を徴収するのは海賊行為以外の何物でもない。イエメンの武装集団フーシ派が紅海とアデン湾を結ぶ要衝バブ・エル・マンデブ海峡の航行の自由を妨害して、身代金を強奪しているのを容認することになりかねない。またマラッカ海峡にも海賊が出て通行料を寄越せといいかねないし、国庫財政が破綻している中国が台湾海峡を航行する船舶から通行料を徴収しかねない。そうした事態は断固として拒否しなければならない。
米国はイランの核開発を根絶する立場を貫き、それに対してイラン側は一言も言及していない。ただテロ支援国家としてイランは今後とも存続して、中東のテロ集団への支援を続ける、としている点も譲るわけにはいかない。
中東の紛争の火種を断つためには、テロ集団を壊滅させなければならない。そのためには資金と武器の支援経路を断てば良い。資金と武器がある限り、彼らはまともに働かないでテロ行為に明け暮れる。ゴロツキ達にとって大きな顔をして遊んで暮らせる状態が天国だ。しかし多くの国民にとって迷惑なだけでしかない。紛争を起こして一般国民を盾にして都市地下に立て籠るゴロツキ達は根絶すべきだ。
最後に、日本ではトランプ氏がホワイトハウスの記者会見で韓国とオーストラリアと日本を名指しして「米国に協力しなかった」と批判したが、彼の言葉をそのまま受け止めてはならない。ことに日本は自衛隊の海外派遣には憲法の強い制約があることをトランプ氏は理解している。そして日本憲法は日本を再び軍事大国にしないように米国が押し付けたものだ、という歴史的事実もトランプ氏は理解している。
それでも敢えて不満を表明したのは日本のタンカーがホルムズ海峡を安全に航行するための配慮だった、と受け止めるべきだろう。現実には今回のイラン攻撃に際して、一部の攻撃機は英国の基地から飛び立っている。そのためイラン革命政府はミサイルをお見舞いするぞ、と英国を脅している。もちろん日本の沖縄の基地から海兵隊を満載した米艦艇がペルシャ湾に展開している。そのことを根拠にイラン革命政府が日本の船舶を攻撃しかねないが、その危険性を少しなりとも軽減するためにトランプ氏がぼやいた、というべきではないだろうか。
まだまだ停戦協議は両国の案に乖離が大きすぎる。イラン革命政府はイランが石器時代にならなければ原油利権を手放せないようだ。それほど独裁体制は蜜の味なのだろうか。