東京都は区長の趣味の展示会場になったかのようだ。
<健康志向が高まる中、学校給食もオーガニックにする動きが広がりつつある。科学ジャーナリストの松永和紀さんは「東京都品川区では区立小・中学校の給食で導入されているが、オーガニックのほうがより安全、という科学的根拠はない」という――。
「都内初」品川区の肝いり事業
品川区が、区立小中学校の学校給食のすべての野菜に有機農産物や特別栽培農産物を導入するという“オーガニック給食”事業を2025年9月から試行しました。2月に森澤恭子区長が自ら発表し、「より安全安心な学校給食を実現する」と説明した事業でしたが、結果はどうだったのか?
森澤恭子品川区長のホームページには、ニッコリ笑顔の顔写真とともに、
「新時代のしながわへ
-区民とともに進める品川区政-
社会の変化がはやく、価値観や暮らしはますます多様化しています。
そんな時代だからこそ、私、森沢きょうこは誰もが生きがいを感じ、自分らしく暮らしていける社会をつくります。
こどもの笑顔にあふれ、若者が輝く街。
子育て世代、現役世代がイキイキと働き、暮らす街。
高齢者や障がい者も誰もが安心して生活する街。
歴史や伝統、文化を大切にしながら、新しいものを生み出す街。
多様性が尊重される街には、人が集まり、賑わいが生まれ、地域経済は元気になります。
強く、優しく、愛される、新時代のしながわを。
私、森沢きょうことともに、つくっていきましょう!」
とある。
何処にも具体的な政策課題や公約など一つもない。ただ多様なフワリとしたイメージが散りばめられているだけだ。学校給食をオーガニック給食に切り替えるとは何処にも書いてない。そうするとオーガニック給食は森澤恭子氏が区長就任後に思いついたのだろうか。
「都内初」品川区の肝いり事業
品川区が、区立小中学校の学校給食のすべての野菜に有機農産物や特別栽培農産物を導入するという“オーガニック給食”事業を2025年9月から試行しました。2月に森澤恭子区長が自ら発表し、「より安全安心な学校給食を実現する」と説明した事業でしたが、結果はどうだったのか?
内部資料を入手しました。
調理の現場から「調理時間が延びてしまった」「傷みがあり、提供できる量が減ってしまった」などの声が上がり、問題点が浮き彫りに。保護者からは「オーガニックのほうがより安全、健康を増進するという根拠がない」との批判も出ています。区に取材を申し入れましたが、回答なし。区は2026年度もこの事業を続ける構えです。
調理の現場から「調理時間が延びてしまった」「傷みがあり、提供できる量が減ってしまった」などの声が上がり、問題点が浮き彫りに。保護者からは「オーガニックのほうがより安全、健康を増進するという根拠がない」との批判も出ています。区に取材を申し入れましたが、回答なし。区は2026年度もこの事業を続ける構えです。
「オール有機野菜」の実態は…
森澤区長は2025年2月、翌2025年度の予算案の一つとして「オール有機野菜による学校給食の提供、都内初」と華々しく発表しました。中学生を対象としたタウンミーティングで「学校給食をおいしくしてほしい」と意見が出たことに触れ、「より安全安心な学校給食を実現し、児童生徒の健康を増進する」と説明しました。
メディアは、「区立小中学校の給食の全野菜をオーガニックに」(朝日新聞、2025年2月5日)などと盛んに報道しました。

品川区「令和7年度品川区当初予算案プレス発表」より
2025年9月から試行され、11月と今年1月に開かれた校長連絡会で経過が報告されています。担当の区教育委員会学務課が出した説明資料によれば、9月は、各校で月に少なくとも3日間、1日あたり1種類以上の野菜に有機農産物等を用いる、と指示。10月は、じゃがいもを最低限使用する指定品目としています。
11月はたまねぎ、さつまいもも加えましたが、12月はじゃがいも、にんじんを指定品目とし、可能であればプラスαの品目も用いることに。1~3月はじゃがいも、にんじんで継続することとしています。
つまり、オール有機野菜とうたったものの、実際にはじゃがいもとにんじん以外は、切り替えできていないのです。
森澤区長は2025年2月、翌2025年度の予算案の一つとして「オール有機野菜による学校給食の提供、都内初」と華々しく発表しました。中学生を対象としたタウンミーティングで「学校給食をおいしくしてほしい」と意見が出たことに触れ、「より安全安心な学校給食を実現し、児童生徒の健康を増進する」と説明しました。
メディアは、「区立小中学校の給食の全野菜をオーガニックに」(朝日新聞、2025年2月5日)などと盛んに報道しました。

品川区「令和7年度品川区当初予算案プレス発表」より
2025年9月から試行され、11月と今年1月に開かれた校長連絡会で経過が報告されています。担当の区教育委員会学務課が出した説明資料によれば、9月は、各校で月に少なくとも3日間、1日あたり1種類以上の野菜に有機農産物等を用いる、と指示。10月は、じゃがいもを最低限使用する指定品目としています。
11月はたまねぎ、さつまいもも加えましたが、12月はじゃがいも、にんじんを指定品目とし、可能であればプラスαの品目も用いることに。1~3月はじゃがいも、にんじんで継続することとしています。
つまり、オール有機野菜とうたったものの、実際にはじゃがいもとにんじん以外は、切り替えできていないのです。
「可食量が減った」「作業時間が増大」
資料には、調理現場の混乱ぶりが記載されています。10月は、じゃがいもを扱った延べ200校(全体の6割)が「作業時間が増えた」と回答しており、最大60分も作業時間が増えた、としています。
11月も延べ59校(全体の2割)が「作業時間が増えた」としており、やはり最大60分よけいにかかっています。にんじん、たまねぎは、じゃがいもに比べればましですが、作業時間が増えた学校が一定数あります。

筆者提供
品川区教育委員会学務課が、昨年11月の校長連絡会で示した資料
現場の意見も多数記載されています。「旬でない品目について、安定供給に欠けていた」「納入業者によって、商品の状況が異なる(ばらつき、サイズの大小、中腐れ等)」「学校給食の物資としての求める品質、規格に乖離がある」「可食量が減った」「じゃがいもは機械で皮をむくことができず作業負担が生じた」「じゃがいものサイズが小さく芽とりの数が増えた」「たまねぎの規格が小さく、傷んだ部分の除去もあり、作業時間が増大した」などです。
資料には、調理現場の混乱ぶりが記載されています。10月は、じゃがいもを扱った延べ200校(全体の6割)が「作業時間が増えた」と回答しており、最大60分も作業時間が増えた、としています。
11月も延べ59校(全体の2割)が「作業時間が増えた」としており、やはり最大60分よけいにかかっています。にんじん、たまねぎは、じゃがいもに比べればましですが、作業時間が増えた学校が一定数あります。

筆者提供
品川区教育委員会学務課が、昨年11月の校長連絡会で示した資料
現場の意見も多数記載されています。「旬でない品目について、安定供給に欠けていた」「納入業者によって、商品の状況が異なる(ばらつき、サイズの大小、中腐れ等)」「学校給食の物資としての求める品質、規格に乖離がある」「可食量が減った」「じゃがいもは機械で皮をむくことができず作業負担が生じた」「じゃがいものサイズが小さく芽とりの数が増えた」「たまねぎの規格が小さく、傷んだ部分の除去もあり、作業時間が増大した」などです。
子どもからも「量が少ない」という声
12月に行われた「区長・教育長とPTA会長との意見交換会」の概要報告には、参加者からの意見として「オーガニック食材導入後、形の不揃いや傷みが多く、調理現場の負担が増加した」「児童からも『量が少ない』との声がある」など記載されています。
区は、「生産者のみならず、調理現場とも丁寧な意見交換を行っており、一定程度調理の負担が生じていることは把握している」「調理の負担が少なくなるような食材を納入できるよう、市場関係者とも調整を行っているところ」と回答しています。
なぜ、オーガニック導入により調理現場の負担が増えたのか? これは、学校給食の特性が大きく絡んでいます。
12月に行われた「区長・教育長とPTA会長との意見交換会」の概要報告には、参加者からの意見として「オーガニック食材導入後、形の不揃いや傷みが多く、調理現場の負担が増加した」「児童からも『量が少ない』との声がある」など記載されています。
区は、「生産者のみならず、調理現場とも丁寧な意見交換を行っており、一定程度調理の負担が生じていることは把握している」「調理の負担が少なくなるような食材を納入できるよう、市場関係者とも調整を行っているところ」と回答しています。
なぜ、オーガニック導入により調理現場の負担が増えたのか? これは、学校給食の特性が大きく絡んでいます。
学校給食には作業効率が求められる
学校給食は、1校あたり数百食を短時間で一気に作るため、作業効率が強く求められます。じゃがいもであれば、品種は同一で大きく形がよく、同じ大きさのものを納入してもらえれば、手でも機械でも皮をむきやすく、均一な大きさに加工でき、火の通りも揃って調理もスムーズです。小さかったりでこぼこしたり、では困るのです。
じゃがいもの芽の部分にはソラニン類というかなり強い毒性物質が含まれるため、芽とりは入念に行わなければなりません。中が空洞や黒くなる生理障害が起きている、というのも、調理負担につながります。
品目それぞれに、求められる規格や性質が異なります。そのため、学校給食用の食材を納入する業者は通常、学校での大量調理に向いた扱いやすい野菜を市場や生産者などから調達するべく、奮闘しています。
一方、オーガニック農家の多くは栽培規模が小さいのが普通。また、気象条件や病害虫の流行等により、農作物の出来にむらが出やすいのです。そのため、オーガニックの野菜を大量に集めようとすると、多数の農家が出荷したものをかき集めることになり、大きさも品質もバラバラになってしまいます。
品川区の学校給食は1日2万食以上に上り、農家はほとんどなく、全量を他産地からの調達に頼ることになります。他自治体で、地元の農家と協力してオーガニックに切り替えたという成功例はありますが、規模がまったく異なり、オーガニックを取り入れる難易度は格段に高くなります。
学校給食関係者の間では当初から危ぶまれていましたが、試行結果を見る限りやはり難しく、結局は、導入がじゃがいも、にんじんに留まる状況です。
学校給食は、1校あたり数百食を短時間で一気に作るため、作業効率が強く求められます。じゃがいもであれば、品種は同一で大きく形がよく、同じ大きさのものを納入してもらえれば、手でも機械でも皮をむきやすく、均一な大きさに加工でき、火の通りも揃って調理もスムーズです。小さかったりでこぼこしたり、では困るのです。
じゃがいもの芽の部分にはソラニン類というかなり強い毒性物質が含まれるため、芽とりは入念に行わなければなりません。中が空洞や黒くなる生理障害が起きている、というのも、調理負担につながります。
品目それぞれに、求められる規格や性質が異なります。そのため、学校給食用の食材を納入する業者は通常、学校での大量調理に向いた扱いやすい野菜を市場や生産者などから調達するべく、奮闘しています。
一方、オーガニック農家の多くは栽培規模が小さいのが普通。また、気象条件や病害虫の流行等により、農作物の出来にむらが出やすいのです。そのため、オーガニックの野菜を大量に集めようとすると、多数の農家が出荷したものをかき集めることになり、大きさも品質もバラバラになってしまいます。
品川区の学校給食は1日2万食以上に上り、農家はほとんどなく、全量を他産地からの調達に頼ることになります。他自治体で、地元の農家と協力してオーガニックに切り替えたという成功例はありますが、規模がまったく異なり、オーガニックを取り入れる難易度は格段に高くなります。
学校給食関係者の間では当初から危ぶまれていましたが、試行結果を見る限りやはり難しく、結局は、導入がじゃがいも、にんじんに留まる状況です。
「オール有機野菜」にはトリックがあった
実は、品川区は「オール有機野菜」と銘打っていましたが、トリックがあります。区の資料をよく読むと、すべて「有機農産物等を活用」となっています。“等”がくせもの。実際には、オーガニック、有機野菜だけでなく、特別栽培農産物も含んでいます。
有機農産物は、第三者認証機関が化学合成農薬や化学肥料などを使わないなどのルールを満たして有機栽培をしていると認証した農家の生産物を指します。店頭で有機JASマークを付けて売られている野菜や米などがこれです。
「無農薬だから安全」という幻想
一方、特別栽培農産物は、地域で通常使われる農薬の成分使用回数と化学肥料の窒素成分量について、それぞれ5割以下に削減した農産物を指します。
地域で通常使われる「慣行レベル」は、都道府県など自治体が農作物や栽培型に分けて決めています。たとえば、ほうれんそう春まきは慣行の農薬使用回数が10回、10aあたりの化学肥料施用量15kg……という具合です。この場合、農薬使用回数が5回以下、化学肥料が7.5kg以下であれば、「特別栽培農産物」を名乗れます。
品川区はこれらも含めて「オール有機野菜」と言っているのです。実際には、施行した10月、11月のさつまいもは、「おもに特別栽培を使用」でした。オール有機、オーガニック給食、というと、多くの人が「無農薬だから安全」というイメージを抱きますが、ほど遠いのです。
品川区に取材を申し込んでも無回答
これらについて、区長室戦略広報課宛てに、区長インタビューの申し込みをしました。区長が難しければ、副区長か担当課の課長に話を聞きたい、文書回答でもよい、と書き添えました。事業の効果(おいしいという感想が増えた、安全性が上がったなど)や浮上した課題、有機農産物と特別栽培農産物の使用割合など、質問項目も提出しました。
一番気になったのは、「区長・教育長とPTA会長との意見交換会」で出た「量が少ない」という話です。「学校給食摂取基準」により、児童や生徒の1人1回あたりの摂取栄養素の基準が決められています。弾力的な運用が求められ、1回不足したから大問題、というわけではありません。
しかし、オーガニック等の導入により満たさない日が増えれば、健康への影響も懸念されます。不足が発生した校数、回数や、摂取量がどの程度減ったのかを、区や区教育委員会が把握しているのか、対策を講じているのか、知りたいと考えました。
しかし「区議会会期中のため、調整が難しい」という理由で、回答は返ってきませんでした。「量が少ない」という声に対して、だれも説明しようとしない。これは、不誠実な対応と言わざるを得ません。
実は、品川区は「オール有機野菜」と銘打っていましたが、トリックがあります。区の資料をよく読むと、すべて「有機農産物等を活用」となっています。“等”がくせもの。実際には、オーガニック、有機野菜だけでなく、特別栽培農産物も含んでいます。
有機農産物は、第三者認証機関が化学合成農薬や化学肥料などを使わないなどのルールを満たして有機栽培をしていると認証した農家の生産物を指します。店頭で有機JASマークを付けて売られている野菜や米などがこれです。
「無農薬だから安全」という幻想
一方、特別栽培農産物は、地域で通常使われる農薬の成分使用回数と化学肥料の窒素成分量について、それぞれ5割以下に削減した農産物を指します。
地域で通常使われる「慣行レベル」は、都道府県など自治体が農作物や栽培型に分けて決めています。たとえば、ほうれんそう春まきは慣行の農薬使用回数が10回、10aあたりの化学肥料施用量15kg……という具合です。この場合、農薬使用回数が5回以下、化学肥料が7.5kg以下であれば、「特別栽培農産物」を名乗れます。
品川区はこれらも含めて「オール有機野菜」と言っているのです。実際には、施行した10月、11月のさつまいもは、「おもに特別栽培を使用」でした。オール有機、オーガニック給食、というと、多くの人が「無農薬だから安全」というイメージを抱きますが、ほど遠いのです。
品川区に取材を申し込んでも無回答
これらについて、区長室戦略広報課宛てに、区長インタビューの申し込みをしました。区長が難しければ、副区長か担当課の課長に話を聞きたい、文書回答でもよい、と書き添えました。事業の効果(おいしいという感想が増えた、安全性が上がったなど)や浮上した課題、有機農産物と特別栽培農産物の使用割合など、質問項目も提出しました。
一番気になったのは、「区長・教育長とPTA会長との意見交換会」で出た「量が少ない」という話です。「学校給食摂取基準」により、児童や生徒の1人1回あたりの摂取栄養素の基準が決められています。弾力的な運用が求められ、1回不足したから大問題、というわけではありません。
しかし、オーガニック等の導入により満たさない日が増えれば、健康への影響も懸念されます。不足が発生した校数、回数や、摂取量がどの程度減ったのかを、区や区教育委員会が把握しているのか、対策を講じているのか、知りたいと考えました。
しかし「区議会会期中のため、調整が難しい」という理由で、回答は返ってきませんでした。「量が少ない」という声に対して、だれも説明しようとしない。これは、不誠実な対応と言わざるを得ません。
「より安全」の科学的根拠はない
区長は25年2月の予算案のプレス発表でオーガニック導入を説明した際、「より安全安心な学校給食を実現する」と説明しました。では、「より安全」とした根拠はなにか? これも質問しましたが、区からの回答はありません。当然でしょう。そもそも、オーガニックのほうがより安全、という科学的根拠はありません。
オーガニックの農産物、有機農産物は、化学合成農薬や化学肥料を原則として使わないなど一定の栽培ルールを守って作ったものであり、農産物としての品質は保証されていません。使用を認められている農薬も、銅剤や微生物から抽出した毒性物質など約40種類あり、無農薬とは限りません。
化学合成農薬などを用いる「慣行農法」の農産物に比べ、化学合成農薬の含有量が少ないことは国内外で報告されています。一方で、化学合成農薬はリスク評価が行われたうえで使われており、1日の摂取量が許容一日摂取量(ADI)を超えなければリスクの懸念はないとされています。国が摂取量調査を毎年していますが、ほとんどの農薬の1日の摂取量はADIの1%すらも大きく下回っています。

出典=消費者庁「令和6年度 食品中に残留する農薬等の一日摂取量調査結果」
国産小麦をオーガニック栽培するリスク
慣行栽培され店頭に並ぶ多くの農産物で、実際には農薬が検出されない例が多いこともわかっています。現在の農薬は、光や空気などにより分解されやすいものが多いのです。慣行の農産物も安全で、農薬摂取量自体が非常に少ないのですから、有機でさらに摂取量を下げる健康への意味は不明です。
また、植物は、栽培中にかびが増殖してかび毒を作ることがあります。化学合成農薬でかびを防除できない有機農産物におけるかび毒のリスクは不明です。農作物によってはかび病に侵されやすい品目があり、国産小麦については、かび毒デオキシニバレノールを防ぐ観点から、オーガニック栽培をすべきでない、という意見もあります。
こうしたことから、日本の農水省も諸外国の政府機関も、「オーガニックだからより安全」とは説明していません。
ちなみに、栄養面からも、慣行農産物と差異がない、という研究結果が目立ちます。
区長は25年2月の予算案のプレス発表でオーガニック導入を説明した際、「より安全安心な学校給食を実現する」と説明しました。では、「より安全」とした根拠はなにか? これも質問しましたが、区からの回答はありません。当然でしょう。そもそも、オーガニックのほうがより安全、という科学的根拠はありません。
オーガニックの農産物、有機農産物は、化学合成農薬や化学肥料を原則として使わないなど一定の栽培ルールを守って作ったものであり、農産物としての品質は保証されていません。使用を認められている農薬も、銅剤や微生物から抽出した毒性物質など約40種類あり、無農薬とは限りません。
化学合成農薬などを用いる「慣行農法」の農産物に比べ、化学合成農薬の含有量が少ないことは国内外で報告されています。一方で、化学合成農薬はリスク評価が行われたうえで使われており、1日の摂取量が許容一日摂取量(ADI)を超えなければリスクの懸念はないとされています。国が摂取量調査を毎年していますが、ほとんどの農薬の1日の摂取量はADIの1%すらも大きく下回っています。

出典=消費者庁「令和6年度 食品中に残留する農薬等の一日摂取量調査結果」
国産小麦をオーガニック栽培するリスク
慣行栽培され店頭に並ぶ多くの農産物で、実際には農薬が検出されない例が多いこともわかっています。現在の農薬は、光や空気などにより分解されやすいものが多いのです。慣行の農産物も安全で、農薬摂取量自体が非常に少ないのですから、有機でさらに摂取量を下げる健康への意味は不明です。
また、植物は、栽培中にかびが増殖してかび毒を作ることがあります。化学合成農薬でかびを防除できない有機農産物におけるかび毒のリスクは不明です。農作物によってはかび病に侵されやすい品目があり、国産小麦については、かび毒デオキシニバレノールを防ぐ観点から、オーガニック栽培をすべきでない、という意見もあります。
こうしたことから、日本の農水省も諸外国の政府機関も、「オーガニックだからより安全」とは説明していません。
ちなみに、栄養面からも、慣行農産物と差異がない、という研究結果が目立ちます。
「オーガニックを食べる人=健康」の意味
オーガニックを多く食べている人たちはより健康的で疾病リスクが低い、という疫学研究の結果は多数あります。オーガニックは慣行農産物に比べ高価であり、食べる人たちは高収入で健康に配慮し、栄養や食事の量も管理し運動をよくするケースが多く、そうした因子を取り除いて純粋にオーガニックの農産物のほうがより安全、健康的と言えるような根拠はない、というのが、研究者の大勢の意見です。
また、オーガニックだからおいしい、という根拠もありません。食品のおいしさは、栽培方法のほか、品種や栽培時期、鮮度、調理の方法、食べる側の健康状態など多数の要素により変わります。オーガニックは主に栽培のルールなので、ほかの要素によっておいしくなったりまずくなったり、です。
オーガニックを多く食べている人たちはより健康的で疾病リスクが低い、という疫学研究の結果は多数あります。オーガニックは慣行農産物に比べ高価であり、食べる人たちは高収入で健康に配慮し、栄養や食事の量も管理し運動をよくするケースが多く、そうした因子を取り除いて純粋にオーガニックの農産物のほうがより安全、健康的と言えるような根拠はない、というのが、研究者の大勢の意見です。
また、オーガニックだからおいしい、という根拠もありません。食品のおいしさは、栽培方法のほか、品種や栽培時期、鮮度、調理の方法、食べる側の健康状態など多数の要素により変わります。オーガニックは主に栽培のルールなので、ほかの要素によっておいしくなったりまずくなったり、です。
反対署名活動を始めた母親の訴え
紹介した品川区の内部文書は、区立中学に長男を通わせている女性が、情報公開請求により開示を受けたもの。女性は、「安全性向上やおいしさの根拠がないのに導入し、その結果、給食の調理現場の負担が増している。完全にデメリットが上回っていると言わざるを得ない状況にも関わらず、区長から何の説明もないのはおかしい」と語ります。
女性は、昨年2月の区長発表直後から、「有機農産物にとらわれない給食を求めます!」とインターネットで署名活動し、1000人あまりの署名を集めて提出しました。
オーガニックの農産物は、慣行農産物より高価です。品川区は2025年度、オーガニックによる上乗せ分として2827万円を計上しました。4月からの2026年度も継続する、と校長連絡会等では示されていますが、2026年度の予算案に事業費としては計上されていません。
区の関係者は、情報開示請求をした女性に対して「民間企業の寄付を、オーガニック導入による負担増に充てる」と説明しました。この点についても区に質問しましたが、回答はありませんでした。
情報開示請求をした女性は「食材費は寄付で賄うと言っても、栄養士、調理員、区教育委員会学務課の負担増は区民にとって大きな損失になる。オーガニックで増加する費用を、季節ごとの状態の良い食材の購入に充てたほうが、より『おいしい給食』につながるのではないか」と話します。
オーガニックは、循環系の構築や生物多様性の保全に一定の貢献をすることは、多数の研究によりわかっています。学校給食に導入し、子どもたちに環境への効果を伝えている自治体もあります。
品川区も、慣れてゆけば作業負担は減るでしょう。しかし、「より安全」「健康増進」「おいしい」は科学的根拠がなくウソです。学校給食は本来、教育委員会と教育長の判断が重要なのに、区長のパフォーマンスが先行し、ウソから始まった品川区のオーガニック給食。品川区は今後、どうするつもりなのでしょうか>(以上「PRESIDENT」より引用)
「「オーガニック給食」で一体だれが喜ぶのか…都内初・品川区の内部資料で明らかになった"不都合な真実"」との見出しに腹立たしさを覚える。一握りの人の趣味で学校給食を変えてしまう、とは如何なる見解なのだろうか。
紹介した品川区の内部文書は、区立中学に長男を通わせている女性が、情報公開請求により開示を受けたもの。女性は、「安全性向上やおいしさの根拠がないのに導入し、その結果、給食の調理現場の負担が増している。完全にデメリットが上回っていると言わざるを得ない状況にも関わらず、区長から何の説明もないのはおかしい」と語ります。
女性は、昨年2月の区長発表直後から、「有機農産物にとらわれない給食を求めます!」とインターネットで署名活動し、1000人あまりの署名を集めて提出しました。
オーガニックの農産物は、慣行農産物より高価です。品川区は2025年度、オーガニックによる上乗せ分として2827万円を計上しました。4月からの2026年度も継続する、と校長連絡会等では示されていますが、2026年度の予算案に事業費としては計上されていません。
区の関係者は、情報開示請求をした女性に対して「民間企業の寄付を、オーガニック導入による負担増に充てる」と説明しました。この点についても区に質問しましたが、回答はありませんでした。
情報開示請求をした女性は「食材費は寄付で賄うと言っても、栄養士、調理員、区教育委員会学務課の負担増は区民にとって大きな損失になる。オーガニックで増加する費用を、季節ごとの状態の良い食材の購入に充てたほうが、より『おいしい給食』につながるのではないか」と話します。
オーガニックは、循環系の構築や生物多様性の保全に一定の貢献をすることは、多数の研究によりわかっています。学校給食に導入し、子どもたちに環境への効果を伝えている自治体もあります。
品川区も、慣れてゆけば作業負担は減るでしょう。しかし、「より安全」「健康増進」「おいしい」は科学的根拠がなくウソです。学校給食は本来、教育委員会と教育長の判断が重要なのに、区長のパフォーマンスが先行し、ウソから始まった品川区のオーガニック給食。品川区は今後、どうするつもりなのでしょうか>(以上「PRESIDENT」より引用)
「「オーガニック給食」で一体だれが喜ぶのか…都内初・品川区の内部資料で明らかになった"不都合な真実"」との見出しに腹立たしさを覚える。一握りの人の趣味で学校給食を変えてしまう、とは如何なる見解なのだろうか。
かつて渋谷区では公衆トイレの男女の壁を取り払ったLGBTq区長がいた。東京は「先進性」の行政を競う展示場にでもなっているのだろうか。しかし利用者や関係者の声を充分に聴いたうえで実施すべきであって、一握りの人たちの趣味で行政を勝手に変えて良いものではない。
オーガニックとは「化学合成農薬や化学肥料に頼らず、自然の力を生かして栽培・生産された「有機」農産物や加工食品のことです。環境負荷を最小限に抑え、生態系を守りながら生産される持続可能な手法であり、日本では「有機JASマーク」の認定基準を満たした製品が該当する」となっている。
そうすると外国から輸入される小麦を使った製品は使用できない。なぜなら米国などの小麦生産には多くの農薬が使用されているからだ。もちろん中国産の野菜類は一切使えない。ハムなどの加工食品も使用できないし、練り製品も使用できない。そうすると学校給食の献立が限定されてくる。もちろん育ち盛りの子供たちに必要な栄養素をすべて網羅することなど到底無理だ。
「新時代のしながわへ
-区民とともに進める品川区政-
社会の変化がはやく、価値観や暮らしはますます多様化しています。
そんな時代だからこそ、私、森沢きょうこは誰もが生きがいを感じ、自分らしく暮らしていける社会をつくります。
こどもの笑顔にあふれ、若者が輝く街。
子育て世代、現役世代がイキイキと働き、暮らす街。
高齢者や障がい者も誰もが安心して生活する街。
歴史や伝統、文化を大切にしながら、新しいものを生み出す街。
多様性が尊重される街には、人が集まり、賑わいが生まれ、地域経済は元気になります。
強く、優しく、愛される、新時代のしながわを。
私、森沢きょうことともに、つくっていきましょう!」
とある。
何処にも具体的な政策課題や公約など一つもない。ただ多様なフワリとしたイメージが散りばめられているだけだ。学校給食をオーガニック給食に切り替えるとは何処にも書いてない。そうするとオーガニック給食は森澤恭子氏が区長就任後に思いついたのだろうか。
実は学校給食は大きな「利権」の一つだ。莫大な量の食品を納入することになるため、野菜や食肉や米などの卸業者にとって学校給食の納入業者になることは、利幅は薄いが安定的な取引が約束される。
それがオーガニックに切り替えられると、従来の近郊農家と契約を結んでいた卸業者にとって痛手だ。もちろんオーガニック生産農家が学校給食に納入するほどの規模を生産しているとは思えない。学校給食の需要を満たす品揃えをどうしているのか気になる。そうした学校給食全体を考慮した上でのオーガニックへの切り替えだったのだろうか。
1. 公衆トイレの現在(プロジェクトの概要)デザインと機能性: 坂茂氏、安藤忠雄氏、隈研吾氏など世界的な建築家やクリエーター16人が設計を手がけ、17カ所の公衆トイレが刷新された。
「汚い・臭い・怖い」の解消: 清潔感のあるデザイン、管理の行き届いた清掃体制により、これまでの公衆トイレのイメージを一新した。
2. 話題となった「透明トイレ」の現在不具合と修正: 代々木深町小公園、はるのおがわコミュニティパークの「透明トイレ」は、ガラスが曇らない冬場に中が見える不具合が発生した。
現在の仕様: 2023年6月以降、冬場や不具合時は常時「不透明(ホワイト)の状態」にするなど、運用ルールが変更され、安心して使えるよう対応がなされている。
3. 「女性トイレがない」という論争と対応共用トイレ中心の構成: 一部で「女性専用トイレ」をなくし、共用トイレ(誰でもトイレ)中心に建て替えたことが「防犯上懸念がある」とSNS等で話題になった。
現状: 渋谷区は「女性トイレを完全になくす方向ではない」とし、男女問わず快適に使えるよう、個室の防犯対策や清掃強化を適正に行う方針。
結論として、かつてのカビや汚れといった負のイメージは完全に払拭され、デザイン性の高いランドマークとして生まれ変わった一方で、誰でもトイレの防犯性や利便性については引き続き議論が続いている。
引用文中で注目すべきは「オーガニックを多く食べている人たちはより健康的で疾病リスクが低い、という疫学研究の結果は多数あります。オーガニックは慣行農産物に比べ高価であり、食べる人たちは高収入で健康に配慮し、栄養や食事の量も管理し運動をよくするケースが多く、そうした因子を取り除いて純粋にオーガニックの農産物のほうがより安全、健康的と言えるような根拠はない、というのが、研究者の大勢の意見です。 また、オーガニックだからおいしい、という根拠もありません。食品のおいしさは、栽培方法のほか、品種や栽培時期、鮮度、調理の方法、食べる側の健康状態など多数の要素により変わります。オーガニックは主に栽培のルールなので、ほかの要素によっておいしくなったりまずくなったり、です」という箇所だ。
要約すればオーガニックを食べると健康で長生きする、というのは科学的根拠がない。さらにオーガニックの方がおいしい、というのも何ら根拠がない、ということだ。つまり根拠のない趣味を学校給食に持ち込んで良いのか、という点が問われている。
かつて渋谷区の「カビ(汚れや古いイメージ)を取り払った」公衆トイレは、「THE TOKYO TOILET(ザ・トウキョウ・トイレ)」プロジェクトにより、現代的で清潔、かつ多様性に対応したトイレへと変える行政が執行された。
2026年4月現在の主な状況は以下の通りになっている。1. 公衆トイレの現在(プロジェクトの概要)デザインと機能性: 坂茂氏、安藤忠雄氏、隈研吾氏など世界的な建築家やクリエーター16人が設計を手がけ、17カ所の公衆トイレが刷新された。
「汚い・臭い・怖い」の解消: 清潔感のあるデザイン、管理の行き届いた清掃体制により、これまでの公衆トイレのイメージを一新した。
2. 話題となった「透明トイレ」の現在不具合と修正: 代々木深町小公園、はるのおがわコミュニティパークの「透明トイレ」は、ガラスが曇らない冬場に中が見える不具合が発生した。
現在の仕様: 2023年6月以降、冬場や不具合時は常時「不透明(ホワイト)の状態」にするなど、運用ルールが変更され、安心して使えるよう対応がなされている。
3. 「女性トイレがない」という論争と対応共用トイレ中心の構成: 一部で「女性専用トイレ」をなくし、共用トイレ(誰でもトイレ)中心に建て替えたことが「防犯上懸念がある」とSNS等で話題になった。
現状: 渋谷区は「女性トイレを完全になくす方向ではない」とし、男女問わず快適に使えるよう、個室の防犯対策や清掃強化を適正に行う方針。
結論として、かつてのカビや汚れといった負のイメージは完全に払拭され、デザイン性の高いランドマークとして生まれ変わった一方で、誰でもトイレの防犯性や利便性については引き続き議論が続いている。
そのプロジェクトを推進していた渋谷区長は長谷部 健(はせべ けん)氏で、博報堂勤務経験がある。いかにも宣伝広告が専門家の行政手法と云わざるを得ないが、高額な設計料を支払って斬新な公共トイレを設置することが「行政の責務」だろうか。しかも、男女の壁を取り払うことが「先進的」と考える頭脳のお粗末さには呆れる。現実に男女の性別があり、それぞれの性を尊重するから壁を設けて保護すべきが常識ではないだろうか。
区行政は区長の玩具ではない。ましてや区長の趣味で行うべきでもない。男女の壁を取り払ったトイレと云い、オーガニック給食と云い、東京都は区長の趣味の展示会場になったかのようだ。