断固とした措置を取るべきだ。
朝の時計代わりにテレビをつけていたら、番組MCのみの某が「尖閣諸島は微妙な地域ですから、中国と日本がよく話し合えば良いですね」とトンチンカンな発言をし、出ているコメンテータ諸氏も「そうだ、そうだ」と一様に雷同していた。揃いも揃っていかにも尖閣諸島の帰属が不確定なもので国境線が確定されていないかのような発言で驚いた。
日本の公共の電波を使って事業を行う、日本を代表する新聞社が支配するテレビ局のはずだが、一瞬どこの国の放送局かと耳を疑った。
尖閣諸島は米国占領下にあった沖縄が日本へ返還される際、米国が一体のものとして施政権を日本へ返還したものだ。勿論それまでにも歴史的に日本が支配していたもので、米国による尖閣諸島の施政権返還に際して、隣国のどの国も異議を申し立てなかった。
みの某はそうした認識もなく「微妙な地域」だと発言したのだろうか。そうだとしたらとんでもない不勉強を自ら暴露したものだが、同時に「学識経験者」として列席しているコメンテータ諸氏もまったくの無学の輩だということになる。そしてそのようなコメントを流したテレビ局の姿勢も問われなければならない。歴史も知らない馬鹿げた情報をテレビ電波に乗せて全国民に発信するとは見識を疑う。影響力の大きなマスメディアの姿勢がどのような誤解を国民に与えないとも限らない。
大きく日本の国益にかかわる国境問題に対して「良く話し合えばよい」などと寝とぼけたことを言うとは国際関係を知らない者の発言だ。中国は日本に圧力を加えて小さな譲歩を勝ち取り、それを足がかりに次ぎの譲歩を引き出す交渉の拠点として、ついには奪い取る魂胆だと覚悟しなければならない。中国だけでなく、世界各国とはそうしたものだと認識しなければならない。話し合う余地のない明白な国境線に関して「話し合えば良い」などと能天気な発言をするみの某やコメンテータ諸氏の登場する番組とは一体なんだろうか。
日本の国籍を有する日本人なら何回でも「尖閣諸島は日本固有の領土だ」とはっきりと言うべきで、「日本は領海の確定に国際的に有効とされる中間線を採用しているから中国漁船は明確な領海侵犯だ」と毅然として言うべきだ。そうした姿勢の希薄さが隣国の増長を促す。物分りの良さは国際関係では大人の態度として尊重されないどころか、脇の甘い国民だとして馬鹿にされるだけだ。