パーシャル連合はありえない。
自民与党が衆議院で2/3以上の議席を握っていた当時ですら、参議院の過半数割れでネジレに陥ると国会は半身不随状態に陥り「可哀想なぐらい苦労しているんですよ」と福田総理に言わしめたほど困難な国会運営を強いられた。
現在の民主与党が置かれている状態は当時の自民与党の置かれていた困難な状態の比ではない。衆議院での再議決も出来ないため半身不随どころか、国会は機能不全に陥り解散と引き換えに骨格予算だけを通してもらうしかないだろう。
いや、そもそも国会の入り口から難癖をつけられて「総理大臣への問責決議」が提出されて、いきなり解散に追い込まれてしまうかもしれない。そのように緊迫した国会が待ち受けているというのに菅氏が「パーシャル連合」で何とか乗り切れるだろうと考えているとしたら大甘な見通しだと言わざるを得ない。
菅氏がやらなければならないのは他の党と連立を本気で画策しなければならないが、水面下で進めていた欧米との国際為替管理の交渉を公開党首選挙討論会で公開してしまうほどの愚挙を平気で犯してしまう人を相手に誰が交渉に乗るだろうか。交渉のテーブルに着く前から応諾するとたちまち暴露されて、非難の嵐に包まれるのは想像に難くない。
その程度の菅氏が代表選で優勢と大マスコミやテレビが報じているが、本当かと疑問を覚える。党首選挙は民主党の問題だし、一般国民は参加できないが民主党員と民主党所属の地方と国会議員はそれほど暗愚な人たちの集まりなのかと不審な思いになる。
菅氏が首相になれば間違いなく国会開会当初から機能不全に陥り、解散になると覚悟しなければならないだろう。