なんとも馬鹿げた話だ。
普天間で揉めているから中国が尖閣諸島へ出て来た、というのは物語として面白いかも知れないが、実際に普天間に米軍がいて日米安保が実効している状態で中国が領土的野心から仕掛けているのは中国と米国の関係が大きいと考えるべきだ。
事実、何十年かぶりに中国は米国に共同軍事演習をやろうと持ちかけているではないか。事と次第では米国は中国と謀って、日本を分け取りするのも辞さない国だ。いつまでも米国のポチでいれば日本は安全だと思うのは米軍至上主義者の妄想だ。
日本は日本国民が守るという気概を持ち、実際に行動に移さなければ何事も機能しない。韓国は黄海で不法操業する中国漁民を年間5000人も拿捕しているという。日本がたった一人の漁民をを拿捕し拘束しているだけで中国の温家宝氏まで騒ぐのは「野心」があるからだ。それを話し合いで解決できると考えるのは甘く、米軍とぎくしゃくしているからだ、というのもわが身に甘い現状認識だ。
世界は在日米軍をどのように見なしているのか。それは第二次世界大戦以後も日本国内に居座り続けている占領軍という認識なのだ。つまり米国による占領状態が続いている国だから、露国も少しぐらい日本の領土を掠め取っても良いだろう、韓国も少しぐらい掠め取っても良いだろう、それなら中国が尖閣諸島を掠め取っても日本は「ブーブー」不満を言うだけだろうから掠め取っても良いのだ、という認識から行動しているのだ。
自民党政権時代に日本政府に重用された軍事アナリストたちは駐留米軍が日本占領軍だという実態から国民の目を逸らしてきた人たちだ。
日米同盟は必要だが、日本占領軍は日本に必要ない。日本に対して過大な要求をしてくるのは用心棒ではなくヤクザそのものだ。普天間問題が中国の尖閣諸島への野心と関係があるかないかが問題ではなく、日本固有の領土を守らない用心棒は必要ないということだ。