福一原発冷却停止に対して、東電社長が「直ちに対策を講じたい」とは。
実に間抜けな答弁だ。衆議院予算委員会で先日の配電盤故障により冷却装置が停止した件で議員に問われ、東電社長が答えて「直ちに対策を講じたい」とは驚くべき答弁だ。既に「カクカクシカジカの対策を講じて万全を期している」と返答するのが当然ではないだろうか。 当時の野田首相は「福一原発事故は収束した」と宣言した。一体この現状のどこが収束したといえるのだろうか。政府と電力会社の弛緩し切った危機意識には言葉も出ない。 既に二年以上も経過し、日本の科学技術と建設工事力で当たれば、福一原発は1号から4号基まで原子炉建屋を覆う巨大な箱で覆っているべきだ。そこに放射能遮蔽板を大量に設置して、原子炉建屋から放射能が一切漏れないようにしていて不思議ではない。 しかし現状は原子炉建屋内のほとんどは手つかずだという。なぜ作業員が原子炉内へ向かう放射能遮蔽のトンネルを設置していないのだろうか。全国から鉛を集めるまでもなく、そうしたシェルターのような装置を原子炉建屋の中に造って、塹壕を掘り進むように放射能から身を守りながら作業をより炉心近くへと移さなければ隔靴掻痒の作業をいつまでも続けるしかないだろう。 一体この国の政府と原子力関係者たちは何をしているのだろうか。故障した配電盤にしてもトラックに積み込んで運びこんだまま、トラックに積載の状態で使っていたという。バカなことだといわざるを得ない。 一体、東電と政府・経産官僚たちは福一原発の炉心冷却作業が何年続くと想定しているのだろうか。明日にでも終息して「ご苦労さん、解散だ」と叫べるとでも考えているのだろうか。 チェリノブイルは30年が経過して石棺のコンクリートが劣化し、さらに巨大な箱で覆わなければならない状態になっている。福一原発も30年はおろか、100年以上も冷却し続けなければならないのは火を見るよりも明らかだ。 なにしろ核燃料は溶解して原子炉底を突き抜けて地下コンクリートを侵食しているのだ。そこでいつまた臨界に達するかわからないのだ。その場凌ぎの継ぎ接ぎだらけの対策では数年はおろか、既に2年にして不具合が生じたではないか。 東電は無責任にも福一原発が日々膨大な放射能を大気や地下水に拡散している事実を忘却しているのではないか。なぜ放射能対策の恒久的施設を福一原発構内に建設しようとしないのか、一体いつまで蛇腹ビニールホー