逆走事故を防ぐために。
<東北自動車道で逆走車が正面衝突するなどして、3人が死亡した事故。逆走が始まったとみられるインターチェンジについて、栃木県が今後、対策を検討する方針であることがわかりました。
「東北道3人死亡の逆走事故、栃木県が対策を検討へ 逆走始めたとみられるICについて」との見出しにあるように、逆送の事故が後を絶たない。当初は高齢者が認知症などにより進入路を明確に認識しないまま逆走しているのではないか、といった主旨で報道されていたが、東北道の逆走では運転手が42歳だったため「高齢者=認知症」キャンペーン報道にならなかった。
この事故は今月26日、東北道上り線で逆走車が別の乗用車と正面衝突するなどして、逆走車の無職・前原勇太さん(42)が死亡するなど、あわせて3人が死亡、10人が重軽傷を負ったものです。
前原さんは、現場からおよそ3キロ離れた黒磯板室インターの進入禁止の道路から逆走を始めた可能性があるとみられています。
この場所について、栃木県がきのう、警察などと共に現地を確認し、今後、必要な対策を検討していく方針であることがわかりました。
また、捜査関係者によりますと、前原さんが運転していたとみられる車が事故の直前、このインターの料金所を一度出て、すぐに戻る様子が監視カメラに写っていたこともわかりました。警察は、引き続き逆走の経緯を調べています>(以上「TBSニューズ」より引用)
前原さんは、現場からおよそ3キロ離れた黒磯板室インターの進入禁止の道路から逆走を始めた可能性があるとみられています。
この場所について、栃木県がきのう、警察などと共に現地を確認し、今後、必要な対策を検討していく方針であることがわかりました。
また、捜査関係者によりますと、前原さんが運転していたとみられる車が事故の直前、このインターの料金所を一度出て、すぐに戻る様子が監視カメラに写っていたこともわかりました。警察は、引き続き逆走の経緯を調べています>(以上「TBSニューズ」より引用)
「東北道3人死亡の逆走事故、栃木県が対策を検討へ 逆走始めたとみられるICについて」との見出しにあるように、逆送の事故が後を絶たない。当初は高齢者が認知症などにより進入路を明確に認識しないまま逆走しているのではないか、といった主旨で報道されていたが、東北道の逆走では運転手が42歳だったため「高齢者=認知症」キャンペーン報道にならなかった。
その代わり、真摯に逆走の原因を掘り下げる「本来の報道」がなされるようになった。それによると高速道路での逆走は、全国で年間約200件発生しています。このうち、事故に繋がる件数は約2割程度だという。確かに逆走を起こした運転手の約7割は65歳以上の高齢者によって占められているが、約三割は65歳未満の者が起こしている。
つまり高速道路は構造的に逆走を誘発しやすい原因が潜んでいる、と思わなければならない。高齢者だけでなく若いことも逆走する要因の一つに、向かう方向とは逆向きの進入路が造られている箇所が挙げられる。
即物的に向かう方向に誘導するの進入路を選択するのが人情だ。しかし高速道路を跨ぐなどして大きく迂回して向きを変え逆の進入路だったと気付かないまま、向かう方向とは逆の路線に入ってしまうケースがある。それを防ぐには進入口だけでなく、進入路が大きく向きを変える途中でも注意を喚起する看板を設置して「この進入路は○○方向へ向かう」と運転手に最終確認させる必要がある。そして間違って入った運転手には「次のICまで行ってから引き返すように」と誘導看板を設置すべきだ。
東北道の場合は間違いが発生した進入路にある信号機での間違いを防ぐために一際大きな看板を設置してそれぞれの進入路が向かう先を表示して、運転者が間違わないようにすべきだろう。そして間違って侵入した場合は大きな看板で「路肩の退避場所に停止せよ」と逆走者に見えるような看板を設置すべきだ。もちろん正しく走行している運転者には「安全運転」を喚起する文字看板で良いだろう。
そして退避場に入った逆走者には電話を掛けるように促す看板と高速道路管理者へ直通電話を設置しておくことだ。そうすれば悲惨な逆走事故が幾らかは防げるだろう。ちなみに逆走者に高齢者が多いのは必ずしも認知症だからではなく、空間認識機能の衰えから判断ミスを起こすからではないだろうか。
普段走らない道を、それも高規格な広い複雑に入り組んだ道を走るのは、それだけでストレスだ。高速道路に慣れた人が案内看板を設置するのでは、高速道路に不慣れな運転者にとって進入する道の行き先情報が不十分ではないだろうか。
試しにそうした試験を高齢者講習で試してはどうだろうか。そうすれば一般道は勿論のこと、高速道路で起きる悲惨な逆走事故の幾許かを防ぐことが出来るだろう。