ネット空間では節操と品位を保とう。
一時期パチンコで「フィーバー」というのがあったが、ネット上は三浦瑠璃氏の話題で沸騰している。もちろん大人気を博している、というのではなく、その反対に三浦叩きで大いに盛り上がっているようだ。しかし、それは歓迎すべきことなのだろうか。
三浦瑠璃氏が社会規範に反した、という批判はあながち的外れではない。夫の会社が家宅捜索された際に三浦瑠璃氏は「夫の会社のことに関して何も知らない」とコメントを出したが、実際は夫の会社の株の半分を所有する「利害関係者」だった。そして夫が事業としてファンドを運用している投資先が太陽光であることも承知していたことが過去に出演した「朝まで生テレビ」の席上で自ら吐露している。
三浦瑠璃氏が社会規範に反した、という批判はあながち的外れではない。夫の会社が家宅捜索された際に三浦瑠璃氏は「夫の会社のことに関して何も知らない」とコメントを出したが、実際は夫の会社の株の半分を所有する「利害関係者」だった。そして夫が事業としてファンドを運用している投資先が太陽光であることも承知していたことが過去に出演した「朝まで生テレビ」の席上で自ら吐露している。
さらに「成長戦略会議」で太陽光発電買取単価を巡る引き下げFIT議論の中で、太陽光発電を推進するためにFIT期間の延長を主張していた。それが夫の会社に対する利害相反発言に当たり、政府「成長戦略会議」の委員という「特別公務員」の立場を利用した発言ではないか、として問題が取沙汰されている。
しかし成長戦略会議の委員として太陽光発電が日本の経済成長に不可欠だという知見を三浦氏が得ていて、その根拠となるデータを示しているのなら「会議」の委員としての体を成しているといえるのではないか。だが自称している「国際政治学者」として発言しているのなら、太陽光発電が経済成長戦略として価値が殆どないことなど自明の理ではないか。
三浦瑠璃氏は自らの肩書を「国際政治学者」などと尊大なものにしないで、「国際政治評論家」程度にしておけば良かった。一評論家なら「当たるも八卦」の発言をしてもお咎めなどない。実際にテレビで堂々と「そうだったのか~」と生徒に模したタレントたちを前に嘘の知識を披歴して恥じない評論家もいる。
さらに夫の弁護士が旧・統一教会の顧問弁護士だということが上げられる。そう云えば三浦瑠璃氏は旧・統一教会の弁護を勤めた元自民党副総裁の高村正彦氏(山口県選出)と共著した本を出版している。だから旧・統一教会の信者二世が安倍氏を銃殺した際に「一億円を宗教団体に寄付するのと、競馬でスルのと、何処が違うのか」と彼女お得意の「すり替え・朝ごはん食べたか」論法を用いて、旧・統一教会を擁護していた。「国際政治学者」がそんな発言をして許されるわけがないことなど、学者としての良心も何もない御仁だと自ら正体を露わにしている。
しかしながら以上のような少々お行儀の悪い発言が証拠として残っている他は、大して非難されるべき人物ではない。三浦瑠璃氏が法的に罪を問われる可能性は極めて低い。従って、ネット上で三浦瑠璃氏を袋叩きにしている人たちは後々に名誉棄損で三浦瑠璃氏から提訴される可能性があることを承知しておく必要がある。
ネットは誰の味方でもない。ただただ自由な誰にでも開かれた情報空間だ。だからこそ、ネットを利用するものには法律以前に道徳的な規範が求められる。
ネット空間はパチンコ店ではない。フィーバーして特定の人物叩きをするのは控えようではないか。それが各自の品位というものだ。そして最後にネットに匿名性などない、ということを心しておくことだ。ネットに投稿したコメントや映像は確実に発進した個々人に辿ることが出来る。その証拠に押し入り強盗団の指示役「ルフィ」がフィリピンの刑務所にいることが確定されたではないか。