新野党党首選に臨む二人は民主党が第二自民党に変節したことを詫びて反省の弁から始めよ。

立憲民主、国民民主両党が合流する新党の「顔」となる代表と党名が10日に決まることになった。150人規模の野党第1党の誕生を華々しくアピールする狙いだったが、皮肉にも首相を選ぶ自民党の総裁選と日程が重なってしまい、埋没する懸念が強まっている。
 代表選は7日告示、10日投開票で、選挙戦は4日間。有権者は合流新党に参加する国会議員に限られることになった。
 候補者の顔ぶれは、立憲の枝野幸男代表(56)と国民の泉健太政調会長(46)となりそうだ。両氏とも週内に立候補表明するとみられる。無所属の中堅議員にも出馬を模索する動きはあるが、国会議員20人以上の推薦人が必要なため、ハードルは高いのが現状だ。
 代表選と同時に、党名についても投票で決める。所属議員は代表と党名をそれぞれ選ぶ。枝野氏は「立憲民主党」、泉氏は「民主党」を推すとみられる>(以上「朝日新聞」より引用)



 なぜ野党新党の党首に立候補する二人は「民主党」がかつて変節して国民の信を失ったことに言及して、反省の弁を述べないのだろうか。国民が民主党を見限ったのは第二自民党になるべく、TPP参加(グローバル化策への政策転換)と消費税10%増税(デフレ化策を加速させる失政)を突然叫びだしたからだ。
 なぜ愚直に2009民主党マニフェストを実行しなかったのだろうか。子供手当一人2万6千円の支給は今でも決して間違っていない。保育園への待機児童ゼロや幼児教育無料化も少子化対策であるかのようだが、そもそも幼稚園も保育園もない過疎地域で、そんな政策は意味がない。

 つまり政治の恩恵に与れる人とあずかれない人とで格差が生じる。しかし一律子供手当支給なら、それを基に保育園に預けようが自分で子育てしようと決意しようが自由だ。だいたい保育園に普通のサラリーマン家庭が子供を預けると地方自治体の補助がない場合はたちまち5万円近い金額の「保育園料」を支払わなくなる。それなら保育園に預けないと「損」だという気に保護者はなる。
 しかし子供手当を支給されて、それで保育に関していかなる選択をするかは各家庭の自由だ、とする方がいろんな異なる事情を抱える各家庭が最も適切な選択をする選択肢が広がるのではないか。

 消費税は経済成長の主力エンジンたる消費を冷やしてデフレ経済を脱却する、という矛盾した政策を実施することになる。実際に消費増税した直後はマイナス経済を記録している。
 誤った政治判断をした張本人が新野党党首に名乗りを上げようとするのなら、まず反省の弁から始めるべきだ。そして消費増税に反対して民主党を追われた小沢一郎氏と仲間たちに詫びるべきではないか。

 まず新野党党首選に臨む二人は変節した民主党の国会議員だったことを反省する「反省の弁」から演説を始めるべきだ。そうしないと、旧・民主党を見限った人たちは素直に新党支持に戻ることは困難だ。すくなくとも反省の弁を訊かない限り、私は積極的に支援しようという気にはなれない。

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