国家指導者たちの驚くべき劣化ぶり。

北朝鮮による2日の弾道ミサイル発射を巡っては、日本政府の対外発表の足並みが乱れる場面があった。
 ミサイルが発射されたのは午前7時10分ごろ。日本政府はミサイルの航跡などから同7時27分ごろに排他的経済水域(EEZ)内に着水した可能性が高いと判断し、関係省庁の幹部らを緊急参集させた。
 菅義偉官房長官は発射から約40分後に早くも首相官邸で記者会見し、「北朝鮮東岸より2発の弾道ミサイルが発射され、1発は島根県島後沖、日本海上の我が国のEEZ内に落下したものとみられる」と発表した。
 だが、韓国軍は発射されたのは「1発」だと発表>(以上「毎日新聞」より引用)


 このところ立て続けに北朝鮮がミサイルを「試射」している。その目的が何なのか、推測するしかないが、実に子供じみているとしか思えない。
 金正恩氏の目的は国威発揚か威嚇なのだろうが、そうした愚行を重ねて何になるというのだろうか。そうした「玩具の兵器」を弄繰り回すよりも、国民福祉にそのカネを回したらどうだろうか。

 金正恩氏が「国防のため」とする核開発やミサイル開発は一体誰から何を守るためか。馬鹿げたことだが、北朝鮮は金独裁体制を守るために「取引」をしている。それも米国を徴発して談合に引き込み、米国から金独裁体制を保障する、という確約を引き出すためだという。
 ほんの数人の暖衣飽食と引き換えに国民の飢餓と貧困を放置する体制を約束するなどといった愚かな「取引」を米国に持ち掛け、それに対してトランプ大統領は「いい奴だ」などと軽口を叩いている。世界の国家指導者たちの驚くほどの劣化ぶりに慨嘆するしかない。

 政治は誰のためにあるのか、国民のためではないか。国家は何のために存在しているのか、それは国民の生活を保障するためではないか。そうした現代人にとって常識でしかない現代国家論を持ち出すまでもなく、世界の国家指導者たちは基礎的な見識としてそうした概念の上に立って政権運営している。あるいは「そうあるべきだ」と期待している。
 しかし実際はそうではないようだ。自らの身の案税を図りつつ、強欲な「暖衣飽食」を実現するための「手段」あるいは「家業」として政治を行い、政権運営をしている。

 国民が貧困化しようが知ったことではない。マスメディアを使って国民を耐乏生活に耐えるのが国家に貢献することだと洗脳し世論誘導すれば良い、と思っている。質素倹約こそが国民生活のあるべき姿で、国家のためだ、と洗脳さえ出来れば国家指導者は仲間と「暖衣飽食」生活を満喫できる。
 そのためには嘘も平気だ。無茶苦茶な屁理屈だって、国民を納得させられればそれで良い。いや納得しなくても諦めさせられればそれで了だ、という国家指導者たち。その国家指導者にもちろん日本の安倍晋三氏も入っている、が。

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