人類はいつまで愚かな歴史を刻むのだろうか。

北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長が25日、ロシアのプーチン大統領と初の首脳会談を行う。ただ会談は象徴的な意味合いが強そうで、金氏が望む制裁緩和という土産は得られそうにない>(以上「ロイター」より引用)


 「敵の敵は味方」という論法を実践しただけなのか。金正恩氏がロシアを訪れプーチン氏と会談を行うという。しかし具体的な果実は何もない、とみられている。
 世界一広大な国土を有するロシアは、しかしGDPは韓国に次ぐ規模でしかなく、国家財政は原油価格の低落による困窮している。そのロシアに何を求めるのだろうか。

 ただ米国に対して「俺(金正恩)はロシアのプーチン氏と親しく話ができるゾ」と嫌がらせ程度の効果はあるかも知れない。しかし、それだけのことだ。
 あるいは「亡命先」と見られるロシアへ事前に金正男氏の200億円といわれる蓄財していた資金を移すセレモニーなのかも知れない。厳しい経済制裁下にあるため金正男氏の隠し資金を北朝鮮当局が奪ったとしても、それで外国から軍備品や食糧などを購入することは出来ないからだ。

 中国を「亡命先」に金正恩氏は選ばないだろう。なぜなら中国は米国との外交カードに「亡命」した金正恩氏を使いかねない。しかしロシアなら米国の国家機密を暴露した国家犯罪者ですら匿った実績から、金正恩氏が亡命先に決めても不思議ではない。
 そしてプーチン氏も金正恩氏と会談して、世界の超大国・米国と互角に渡り合える「俺って格好いいだろう」とアピールできる。少なくとも国威発揚のタシになる。だから金正恩氏が訪問したいと意思表明したら、直ちに飛びついて「おいで、おいで」と手招きした。

 世界はこの程度の低俗な連中が動かしている。世界平和などヘッとも考えていないジコチュー野郎たちがパフォーマンスを繰り広げ、それを無批判に報道するマスメディアが彼らを偉大な存在に祭り上げている。
 なぜこの程度の低能な連中が国家権力のトップの座にいるのだろうか。人類は「国家」とは何か、「国家権力」とは何かをもう少し研究し、人類全体で賢くならなければ駄目だ。

 いつまで人類は核ミサイルの保有を誇示しあう国家が大きな顔をして世界に君臨する歴史を続けるつもりだろうか。これほど狂気の世紀がかつてあっただろうか。世界の叡智たちは一体どこへ隠れてしまったのだろうか。

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