現在の失業率は2.4で、高度経済成長期の1.6の時代に遥かに及ばない。

安倍晋三首相は10日、第197臨時国会の閉会を受けて記者会見し、外国人労働者の受け入れ拡大に向け在留資格を創設する改正出入国管理法の成立を踏まえ、今年末までに受け入れ体制の全体的な方向性を示す基本方針や、生活支援など総合的な対応策などを策定する方針を表明した。
 首相は改正入管法について「全国的な深刻な人手不足の中、即戦力となる優秀な外国人材にもっと日本で活躍してもらうために必要だ」と成立の意義を訴えた。長期在留や家族の帯同が認められる新たな在留資格「特定技能2号」でも、素行や技能など厳しい要件が課されることを念頭に「いわゆる移民政策ではない」と強調した>(以上「産経新聞」より引用)

 直近の失業率は2.4で高度経済成長期の1.6には遥かに及ばない。つまり現在は安倍氏が強調するほどの人手不足ではない。
 しかも外国人労働者が移民でないというのなら、彼らは強制にせよ自発的にせよ五年で帰国することになる。つまり技能や技術の継承は出来ない。

 外国人を入れなければならない情勢でもなければ移民を積極的に受け入れて日本にメリットは何もない。そして未来の「徴用工」問題の端緒になりかねない。
 安倍氏が「移民ではない」と幾ら断定しようと、国際的には「一年以上他国に居住」すれば移民と認定される。つまり外国人労働者を五年の期限で「帰国」させようとする際に、大きな国際問題になる可能性すらある。

 そうした愚かなことを国民の税金を投入して、企業の「人手不足解消」のために行おうとするのを国民は黙って支持するというのだろうか。安倍自公政権の安倍友優遇政治にはホトホト呆れ返っているが、外国人労働移民にも派遣業者が一枚加わることになっている。莫大な利権が派遣業者に転がり込むことになる。
 安倍自公政権は国を食い物にして仲間が肥え太る政治を展開している。なぜ「国民の生活が第一」の政治を愚直に追求しないのだろうか。経済成長させなければ日本はやがて普通の後進国に成り下がってしまう。

 そうした危機感もなく、経済成長の契機とすべき「人手不足」を安易に外国人労働者で充足させる愚策を推進する安倍自公政権は亡国政権そのものだ。一日も早く倒さなければ日本は取り返しのつかないことになる。

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