未だに政治家を「保守」だ「革新」だと色分けする評論家は前世紀の遺物だ。

<長島議員は元防衛副大臣で、安全保障政策では自民党からも一目を置かれている論客だ。米国の政府関係者ともパイプがあり、典型的な保守派である。そうした良識派にとって、「日米安保条約廃棄」「自衛隊解消」を綱領に掲げる共産党は、決して交わることのできない相手だ。

 民進党は選挙協力のために「民共連携」を掲げており、長島氏としては譲れない一線(レッドライン)を越えてしまったと判断したのだろう。保守系の政治家としては当然だ>(以上「夕刊フジ」より引用)

 安倍自公政権の応援マスメディアは民進党をどうでも貶めたいようだ。長島氏が離党したから、民進党内の保守派はこぞって離党する、という論調を掲げている。同時に、「民共連携」は長島氏にとって譲れない一線を越えた、という批判も前世紀の「階級闘争」を彷彿とさせる論評で笑えてくる。

 それなら公明党と連立を組んでいる自民党は党名の「自由と民主主義」に反しないとでもいうのだろうか。宗教こそが「自由と民主主義」と最も遠い存在ではないだろうか。
 創価学会の会長が選挙で決まった、という話を聞いたことがないし、各幹部も創価学会会員の全員投票で決している、という話も寡聞にして知らない。かくも宗教とは思考停止で「教義」を丸呑みして信じなければ成り立たない非民主的な団体だ。

 長島氏が共産党との連携が怪しからぬ、というのなら去年の段階で離党していなければならない。彼の目論見は自身が決して選挙に強くないため、ここは小池新党噺に乗りたい、という願望からきているのではないだろうか。
 故意に「話」を「噺」としたのは小池新党などというものは国政以外ではマヤカシに過ぎないからだ。地方の首長は大統領型で、議員内閣制の国会とはまるで異なる。その地方の首長が自前の「新党」を持って、議会の過半数を窺おうというのは邪道以外の何物でもない。

 議員各位はそれぞれの地域代表として議案に臨み採決を行う。首長は全体の利益のために執行部提案を行い議会に諮る、だから議員と首長と立場が異なって当たり前だ。それが完全に一致するというのは議会の体をなしていないと批判されてしかるべきだ。
 地方政治で与党だ野党だと言っているのは国政の真似をしている似非・政治家だ。実際に豊洲だ築地だ、といって延々と先延ばしして、結果として都民に一日数億円もの費用を負担させているのは都知事として失格ではないだろうか。いずれにせよ、結論は昨年中に出すべきだった。

 地下空間があるからいけない、というのならなぜ管理空間だけを残してコンクリートで塞がなかったのか。豊洲であれ築地であれ、都民と利用者にとって一日一日と先延ばしするのは全員の不幸だ。
 そうした自明の理すら自身の「風」を吹かすために利用する、というのは策を弄しすぎると批判しなければならない。それかと思ったら昨夜は赤坂で小泉前総理や二階幹事長や安倍氏たちと密談していたという。なんという腐り切った政治家だろうか。

 そうした小池新党に長島氏が秋波を送っているとしたら、彼もまた腐り切った政治家だ。この時代、保守だ革新だ、というのは前世紀の学生たちのようで気色悪い。
 現代の対立軸はグローバル化か「国民の生活が第一」の政治かだ。長島氏は米国の1%に覚えが目出度いようだから、出来れば自民党に入りたいのだろう。しかし自民党は宗教政党とでも手を組む民進党よりも実態不明な鵺のような政党だ。そのことを覚悟するが良い。


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