安倍-トランプ会談の「素人の交渉」を憂う。

<安倍首相が、トランプ大統領と行う10日の首脳会談にあわせて、2泊3日のアメリカ滞在中、ゴルフを27ホール回り、食事を多ければ、5回共にする方向で調整していることがわかった。
安倍首相は9日午後、ワシントンに向けて出発し、現地時間10日に、トランプ大統領との首脳会談に臨む。
その後、両首脳は、大統領専用機「エアフォースワン」でフロリダ州に移動し、翌11日にゴルフをする予定。
ゴルフでは、午前中に1ラウンド、昼食を挟んで午後に、ハーフラウンドのあわせて27ホールを回る見通し。
安倍首相とトランプ大統領は、3日間のうちに朝食を1回、昼食を2回、さらに夕食を2回と、多ければ5回、食事を共にする方向で調整していることもわかった。
この異例の厚遇ぶりに、日本政府関係者は、「各国首脳が、トランプ大統領との会談をなかなか実現できない中、トランプ政権が、いかに日本を重視しているかの表れだ」との見方を示している>(以上「FNN」より引用)

 マトモな会社間の商談でも最初からトップ同士が話し合うことはない。しかるべき事務レベルで話を詰めた上で決定権を持った取締役で契約締結の実務を終えて、最終段階でトップが会談して契約書にサインする、というのが定石だ。
 この週末に行われる安倍-トランプ会談はそうした常識に悖るトップ同士のぶっつけ本番だ。しかもトランプ氏の米国政府は担当レベルの事務責任者はおろか閣僚の陣容さえ決まっていない。当のトランプ氏は矢継ぎ早に大統領令を発して米国内と世界を混乱に陥れている。とても安定した政権になっているとは思えない。

 さらに危惧すべきは、トランプ氏が老人性の癇癪持ちだということだ。機嫌が良ければ愛想が良いが、少しでも機嫌を損ねるとたちまち下品な攻撃性を露わにする、という御仁のようだ。
 だからこそキチンと段階を踏んで交渉すべきだが、いきなり安倍氏のみならず財務大臣と外務大臣、さらには経産大臣まで引き連れてトランプ詣でに出かけ、連泊して会食五回にゴルフまでやるという。とてもマトモとは言い難い。

 日本のマスメディアはこの異常な「厚遇」に欣喜雀躍、足の踏み場もないほど飛び上がって喜んでいるが、異常な「厚遇」は節度を失った異常でしかない。
 日本政府は国会開会中に週末を挟んでいるとはいえ、主要閣僚が国を空にして米国へ出張するというのは「異常事態」だ。それでなくても国会では「共謀罪」をめぐってお粗末な法務大臣の振舞いにゴタゴタしている。

 国際的にも日本の利益を考えるならトランプ氏に接近しすぎるのは危険だ。彼は誰彼構わず牙を剥き、誰彼構わず暴言を浴びせ、喧嘩三昧の大統領という印象を与えている。
 日本の安倍氏が異常に接近して、トランプ氏の乾分とみられるのは日本の国益と日本国民の安全を毀損しかねない。外務省は対米外交で仕事を一切していないかのようだ。「素人の交渉」を憂いているのは私だけだろうか。


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