施政方針演説で安倍氏は外交の成果を謳ったというが、一体どんな成果があったというのだろうか。
政治は結果だ、と常々安倍氏は口にしているが、得意とする外交でこの五年に亘る間に安倍氏はどんな「結果」を出したというのだろうか。彼が性急に成立させたTPPの批准は絶望的だし、彼が就任当初に拉致被害者の面前で「私の内閣で解決する」と大見得を切ったが、いまでは北朝鮮当局との窓口すらない状態だ。
もちろんプーチン氏のロシアに対しても北方領土が返還されるどころではなく、むしろ二島返還さえチャラにされた上に3000億円の経済支援を約束される始末だ。トランプ氏とは逸早く会談してオバマ大統領から「まだ俺が大統領だ」と叱られて、ハワイに呼びつけられる始末だ。
大統領就任後のトランプ氏との早期会談はまだ予定すらなく、日本批判を繰り返すトランプ氏の思惑さえ解らない始末だ。外交が得意だ、というのは世界を漫遊してカネをばら撒き、各国の首脳が愛想笑いを浮かべるのを見て一人悦に入っているだけではないか。
天皇陛下の退位に関しても、安倍氏の個人的な「諮問委員会」で専門家と称する人たちの「特別立法」議論をマスメディアにリークして、さも決まったかのように規定事実化している。これほど姑息な首相が嘗ていただろうか。
憲法論議にしても野党に「批判だけでは前に進まない」と批判している図は喜劇の口上を聞いているようだ。憲法を勝手に「解釈改憲」したその人が「改憲議論を促進」するとは悪い冗談でしかない。
国会で多数を握れば何でも出来る、と好い気になっているようだが、安倍氏の愚かさはそのバカさが顔や言葉に素直に出るところだ。そのバカさに国民の多くは辟易している。
しかし辟易しているだけでは国民の不幸は払拭できない。日本国民は格差拡大と貧困化に苦しめられている。「構造改革」というグローバル化を止めて「国民の生活が第一」の政治へ回帰させるべく、野党連合を何が何でも成功させなければならない。安倍氏が大きな顔をして人を小馬鹿にする言辞を見るのは沢山だ。一日も早く退陣させなければならない。