No title

<ドゥテルテ氏はオバマ米大統領に「地獄に落ちろ」、潘基文(パンギムン)国連事務総長を「ばか」呼ばわりするなど、特定の人に対する暴言や悪態で知られる。最近の中国や日本訪問中は、公式な場ではおとなしくしていた。

 ダバオ空港でドゥテルテ氏は報道陣に対し、「神への誓いは国民への誓いだ」と暴言封じを約束。だが、目の敵にしている米国や欧州連合(EU)、政敵らにも暴言を吐かないかと尋ねられると、「タイミングによる」とはぐらかした>(以上「朝日新聞」より引用)

 以前ドゥテルテ氏は「米国による50年間の植民地支配を忘れない」と発言している。彼らの言う「植民地支配」とは日本による朝鮮半島や台湾の併合とは全く異なる。
 日本は併合した地の住民を「日本国民」として遇し、医療施設や教育施設や道路や発電所などの社会インフラを日本本土以上に充足した。それにより半島でも併合直前には2500万人ほどの人口が1945年には4500万人に増加している。

 しかし欧米人による「植民地支配」はまさしく植民地であって、資源や作物の搾取が行われ、地域住民は牛馬以下の扱いをされた。そして今も宗主国として大きな顔をしてかつての植民地の政治や経済を支配しようとしている。
 中国による南シナ海の岩礁埋立を米国は着手段階から偵察衛星などで知っていたはずだ。当然、フィリピンからもそうした情報が行っていたはずだ。しかし米国は中国による岩礁埋立がほぼ完成するまで沈黙していた。

 いや沈黙ではなく、容認していた節すらある。中国による南シナ海、というよりもフィリピン沖という方がふさわしい海域の岩礁を埋め立てて中国の軍事基地が出来れば、フィリピンは自国の防衛に米国を頼らざるを得ない、と考えていたと思われても仕方ないだろう。当然ドゥテルテ氏もそう考えたに違いない。
 だからドゥテルテ氏は「フィリピンはいつまでも米国の玄関マットではない」と発言せざるを得なかった。さらにそうした政策を執ったオバマ氏に「地獄に堕ちろ」と罵らざるを得なかったのだろう。

 突如としてドゥテルテ氏は中国と融和策を取り、米国との決別を宣言した。日本の安倍首相は忠実な米国のポチとして中国包囲網を築こうとしていたが、その一角が早くも崩れた。いやフィリピンだけではない、ベトナムもインドネシアも中国と敵対するのではなく融和策に転じている。
 しかし中国をアジアの盟主と認めるのではなく、傲慢なガキ大将に逆らわない、というだけのことだ。あえて戦争の火種を作るのではなく、自国民の平和のために隣国と争わないようにしているのだ。

 南シナ海が中国の海となって何処が一番困るのか。それは中国の軍事的脅威が太平洋へ進出することにより、直接本土攻撃の対象とされる米国だ。
 オバマ氏は読みを誤った。中国が南シナ海に軍事進出すれば湾岸諸国は対・中包囲網を敷いて強固な米国の防衛壁になるだろう、と考えたのだろうが、岩礁の埋め立てがほぼ完成するまで放置していた米国の腹の底まで湾岸諸国の指導者たちは読んでいた。ただ一人そうした読みをしなかったのは日本の安倍氏だけだ。

 かつて欧米の帝国主義により植民地とされたアジア諸国民は欧米支配の世界にウンザリしている。中国は国土を切り売りして植民地化されるのを防いでいたが、政治も経済も完全に欧米諸国に乗っ取られていた。
 日本だけが強大な軍事力で欧米の帝国主義と対峙していた。日本国民は欧米列強による植民地の悲惨さを知らない。だから馬鹿なキャスターやアナウンサーが「日本の半島植民地支配の時代」などと誤った用語を使うのだ。併合はしたが植民地とはしなかった。併合と植民地は雲泥の差だ。

 ドゥテルテ氏はいつかは日本の側に立つ、と安倍氏に言った。それに対して安倍氏はニンマリ微笑んでいたが、安倍氏はドゥテルテ氏の真意を知らない。ドゥテルテ氏は「(日本が米国のポチをやめたら)日本の側に立つ」と言ったのだ。決して日本のフィリピンが組んで米国のポチになろ、と言ったのではない。アジアの盟主として日本が自覚したなら、日本の側に立つと言ったのだ。そのことを欠片も報道しない日本のマスメディアもまた米国政府の広報紙に過ぎない。


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