小池人気に群がる烏合の衆。

<小池百合子・東京都知事が塾長を務める政治塾「希望の塾」が30日、都内で開塾式を開いた。事務局によると、約4800人から応募があり、受講料を支払うなどした約2900人が塾生として登録された。

 小池氏は塾の目的について「素晴らしい政治をつくるために、皆様一人ひとりが批評家ではなくてプレーヤーになって参加していただけるような方向を目指して参りたい」とあいさつした。

 塾については「小池氏による新党結成の動きでは」との臆測もある。今後、月1回のペースで来年3月まで計5回の講座を開き、有識者の講演や政策に関する議論などが予定されている。>(以上「朝日新聞」より引用)

 橋下氏の「維新の党」が結成されたのは2010年のことだった。あれから6年が経ったに過ぎないが、既に賞味期限は切れている。わずかに「大阪維新の党」として地域政党として残党がいるだけだ。
 小池氏の「勉強会」が立ち上がって2900人もの入塾者が集ったというが、彼らの政治理念は一体何だろうか。橋下維新の党には「大阪都構想」という荒唐無稽ながら、一応の設定目標はあった。しかし小池塾にはそうした明確な目標設定すら存在しないようだ。

 今日集まった2900人は小池人気に群がった政治家志望の人たち、ということなのだろうか。塾長の小池氏をとっても、明快な政治理念は不明だ。「都民ファースト」と意味不明なスローガンを叫んでいるが、他の都議会議員諸氏も「都民ファースト」に相違ないだろう。
 そうしたスローガンは政治理念でも何でもない。オリンピック関連だけを見ても、これまでの頭出しの後には異常に膨張した本予算が顔を出しているのを、バッサリと刈り込むというのならそれなりに理解できる。しかしバッサリとはいかないようだ。

 しかも小池氏は東京都知事に過ぎない。国政の政治家として旋風を巻き起こしているというのではない。しかも非自民党の立場で当選しながら、早くも衆議院補選では街宣カーの上で安倍氏と握手をして見せたりしている。
 ご都合主義丸出しの姿勢にウンザリする。小池氏には次々と問題提起し続けなければコケる自転車操業の零細企業のような危うさがある。ペダルを漕ぎ続ける足を少しでも緩めると、たちまち転倒するのではないかという危うさだ。

 渡り鳥で細川氏の日本新党から小沢氏の自由党へと、それからも次々と政界の風向きを敏感に読んで要領よく飛び石を踏んできたが、彼女の運もこれまでだろう。自分が核となって政治勢力を結集した経験のない小池氏に、自らが核となって政治勢力を創設するアイデアも胆力もないだろう。
 しかも六十の半ばを過ぎて、女性が核となって政界の新勢力を創生するのは不可能というしかない。2900名の乳塾生たちにいかなる弁明を用意しているのだろうか。しかし所詮は烏合の衆だと見放すしかないのだろう。すでに小池劇場は佳境に入っているが、見せ場のないまま幕が引かれることになる。私はそう見る。


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