「性善」前提の社会を崩す人は社会に不適応な人で、排除すべきだ。

 社会の仕組みは「性善説」に基づいている。道に通行を妨げる細いロープは張っていないものだし、高速道路に角材などは投げ込まれない、という前提の下に構築されている。
 しかし不心得者がいて「性善説」社会を崩す者がいれば、「性善」を前提としている多くの人たちに深刻な迷惑を及ぼすことになる。ちょっとした悪戯心であっても、死を招く事態にもなりかねない。

<さいたま市の全盲の男性が連れていた盲導犬が7月末、何者かに刺されけがをした事件で、埼玉県川口市内で造園会社を経営する金子和平さん(67)が4日、100万円を持参して捜査を担当する同県警武南署を訪れ、「犯人逮捕のため懸賞金に使ってほしい」と申し出た。しかし、警察の懸賞金(捜査特別報奨金)制度は寄付金を元手にすることができず、100万円は金子さんが持ち帰った>(以上『毎日新聞』引用)
 盲導犬は「性善」社会を前提として、人に迷惑を掛けないように厳しく躾けられている。だから刃物で刺されようと鳴き声を上げたり、噛みついたりしない。それだけに刺された盲導犬が哀れだ。

「性善」社会を担保するために街角は勿論のこと、電車の中にも不心得者がいないか監視するために無数の防犯カメラが必要となる。「性善」社会を崩す不心得者は「性善」社会を守って暮らしている多くの人たちに多大な防犯コストを支出させることになる。
 それは「性善」社会に対する挑戦でもある。一瞬の快楽や自己満足のために「やってはならないこと」を我慢できない人は「性善」社会から排除されても仕方ないだろう。盲導犬を刺した人を逮捕するために懸賞金の提供を申し出た人も「性善」社会を守る使命感からだろう。

 「騙される人が悪い」というのが中国の常識のようだが、日本の常識は「騙す人が悪い」だ。オレオレ詐欺など言葉巧みに高齢者を騙してカネを奪う人たちは「性善」社会を破壊する人たちだ。
 オレオレ詐欺を防止するためとして、電話回線をすべて監視する事態にもなりかねない。監視する仕組みは簡単だ。すべての通話は電子交換機を通過するからそこに電算機の通話内容フィルターを設置すれば良いだけだ。そこで特定の言葉が検出されると回線監視センターに検出され、通話が記録され回線の両端が瞬時に特定できるようにするだけで良い。

 しかし、それは危険な仕組みでもある。「性善」社会が崩れると、その後にやってくるのは゛監視」社会だ。「性善」の人たちも全て「監視」の対象とされ、あるいは国家により個々人の行為がすべて監視され、個人情報が丸裸にされることになる。
 息が詰まるだけでなく、自由が奪われる。通信・信書の自由だけでなく、思想・信条の自由までも奪われかねない。「性善」社会を崩す人たちは「性善社会を維持するために多大なコストを強いると同時に、自由までも奪う人たちだ。厳罰を以て臨み、英国などで性犯罪者に実施されているICタグの埋め込み装着など二度と立ち上がれないほどの罰を課すべきではないだろうか。


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