ビッグデータ化と個人情報の管理とは別物だ。

 今朝の読売新聞で「医療費適正化、ビッグデータ活用で質高めよ」との社説を掲げている。それは既にデータ管理されているレセプトをさらに一段とデータ利用を進めてビッグデータ化すべきというものだ。
 全く異論はない。レセプト管理でもビッグデータ化すれば地域の感染症の流行などが処方薬などから逸早く把握できるし、どのような薬が主として使用されているか解るだろう。予防医療の観点からも感染症の流行は早い段階でつかむ必要がある。

 しかしカルテの電子化とビッグデータ化はこの国の喫緊の課題だ。カルテの電子化フォーマットを国で検討して定め、医大生の段階から使用させることだ。そうすれば何年か後にはカルテの統一と電子化は達成できるだろう。
 あとはデータとして国家がカルテを一元管理するだけだ。それが出来れば医療事故や薬剤処方事故なども電子データとしてソフトで管理できる。個人が意識を失うような事故に遭遇しても、マイナンバーなどで個人が特定できれば医療機関で即座に過去のカルテや検査記録をすべて閲覧できる。それがもたらす患者への利益は計り知れないだろう。

 そしてカルテのビッグデータ化により過剰医療が国家で抑止できる。もちろん医療過誤もカルテの管理が医療機関などへ指摘できるようになる。
 医療は医師や医療機関のためにあるのではない。国民のためにあるのであって、国民の健康維持のために必要とあれば医師会に反対の理由はないはずだ。個人の医療情報漏洩を声高に叫ぶ人がいるが、電子カルテの一元管理に問題があるのではない。それは何であれシステムに関わるすべての人の職業倫理にかかる普遍的な問題だ。医療情報漏洩の危険性を論って、だからカルテの電子化をすべきでないという論理にはならない。国民のための医療を目指して一日も早い電子カルテと一元管理の実現を急ぐべきだ。


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