この国は正常か、原発再稼働とは。

 全世界を放射能汚染させる放射能漏れ汚染事故を起こしていながら、未だに福一原発は収束はおろか地下汚染水を止める算段すら出来ていないではないか。三百億円も投じた凍土方式という最初から困難なのは解っていた方式を採用して地下水の流入阻止と汚染水のコントロールが出来ないまま、海で希釈すれば問題ないだろうと放水することになっているようだ。
 いや、アルプスでほとんどの放射能核種は除去できるから環境汚染は考慮する必要はない、などと説明していたが、当のアルプスが機能不全に陥って久しい。これも莫大な経費を投入して二系統も造って、二系統とも壊れているというのはこの国の原発行政そのものを国民に見せつけているようなものだ。

 しかし原発ムラの懲りない面々は原発再稼働を策している。<原子力規制委員会は10日、九州電力川内(せんだい)原発(鹿児島県薩摩川内市)が新規制基準に適合していると判断した。今冬にも全国の原発の先陣を切って再稼働する公算が一段と大きくなり、原発による恩恵とリスクを抱える地元では、期待と不安が渦巻いている>(以上『毎日新聞』引用)
 原子力規制委員会と称する原発推進委員会は新基準に適合しているとして『安全』宣言をした。だが、そもそも新基準とは何なのか。安全な原発がこの世に存在するというのだろうか。どんな想定外の事態が起こっても決して放射能汚染を起こさない原発でない限り、再稼働は認められない。よって、原発の再稼働は認められない。

 安全基準における想定とは何なのか。その想定が崩れたら放射能汚染しても構わない、あるいは仕方ないとして国民は被爆して放射能汚染された郷土を捨てて移住するしかないというのだろうか。そして汚染水は九州でも垂れ流され、「直ちに健康被害はありません」という虚しい官房長官の記者会見の繰り返しを壊れたレコードのように聞かされるのだろうか。
 それでなくても既に満杯状態の使用済み核燃料をどのようにして最終処分地に安全に保管し管理するつもりだろうか。最終処分地は既に決まったのだろうか。原発関係者のいう「安全」とは期限限定、想定限定のガラス細工のようなものでしかない。単なる一発電装置に過ぎない原発にここまで固執するのは原発利権に巣食っている連中のジコチューに過ぎない。

 しかし安倍政権は新規太陽光発電メガソーラ建設を潰そうとしている。当初42円の買い取り価格は32円まで暴落し、メガソーラ設置基準は格段に厳しくなり、新規設置は殆ど出来ない状態になっている。嘘だと思うならメガソーラの現状をネットで調べてみると良い。
 原発が天文学的な経費を必要とする高額な発電装置だということはバレバレになっている。政府が『安価だ』と大嘘を吐いていたのを国民は知っている。それでも原発を推進するためにトータルコストでは原発よりも遥かに安価なメガソーラを潰しにかかっているとは言語道断だ。メガソーラの方が「安全」なのは論を俟たない。この国は正常かと『原発再稼働』を策す政府と官僚たちの動きに警鐘を鳴らす。


このブログの人気の投稿

それでも「レジ袋追放」は必要か。

麻生財務相のバカさ加減。

無能・無策の安倍氏よ、退陣すべきではないか。

経団連の親中派は日本を滅ぼす売国奴だ。

福一原発をスーツで訪れた安倍氏の非常識。

全国知事会を欠席した知事は

安倍氏は新型コロナウィルスの何を「隠蔽」しているのか。

自殺した担当者の遺言(破棄したはずの改竄前の公文書)が出て来たゾ。

安倍ヨイショの亡国評論家たち。