選挙制度改革は第三者委員会に任すべきだ。

  これまで政治家が話し合っても様々な利害関係の兆世から抜本的な改革の方向性すら決められなかった。それなら政治家抜きで、純粋に論理的な立場から「国民の一票」のあり方を決める方が良い。


 選挙制度が選挙ごとに「意見判決」が出る状態は好ましくない。そして単純に人口数の比較で公平を論じるのが正しいのか、という議論も行っておく必要がある。


 


 人口数は変動するものだ。社会動態としても変動するし、自然動態としても絶えず変動する。それを直ちに選挙制度に反映させて絶えず選挙区を「公平」を保つために変動させるべきだ、というのが現行制度だ。


 しかし選挙区のあり方が選挙ごとに全国のどこかで以前と異なるのが正しい選挙制度なのか、という議論があっても良いのではないだろうか。そのためには単純有権者数比較の現行選挙制度ではない、別の概念を持ち込むしかないだろう。


 


 それが選挙制度の公平の概念に人口割りと地域割という概念を持ち込むべきだとかねてから主張してきた所以だ。国が地方交付税を算出する様々な基準の中に人口割りがある中で地域割もある。


 つまり国土は人口数の平等だけでは維持できない。だから広大な地方を維持するためには地域割という概念を持ち込まないと均衡ある国土を維持することが困難だ、という観点から考えられたものだ。


 


 今後は以前よりも人口の一極集中は加速するだろう。それは都会へ人口が移動する、という意味ではない。地方の人口が劇的に減少するとみられるからだ。


 すでに地方に限界集落はゴマンとある。それらが今後数十年もマトモな地域社会を構成しているとは思えない。人口が一定数値を下回ると、地域社会はアッという間に崩壊する。それは想像を超えた目に見える変化だ。


 


 まず地域の小中学校が休・廃校となる。そして地域から商店が消え、路線バスや鉄道が便数を減らしますます不便な地域となる。気がつけば地域から子供たちの声が消え去り、廃屋が目立つようになる。


 人口減はさらに人口減を招く。そして地域社会は崩壊し地域の道路の雑草が覆いかぶさり、橋が強度を失ったまま維持されず「通行禁止」となる。


 そうした地域を守るのはやはりそこに住む人たちだ。人が棲まなくなると地域はたちまち荒廃し曠野へと帰す。そうした国土を望むなら単純有権者数上の平等だけを考えれば良い。


 


 しかし地域割を取り入れ、東京生まれの東京育ちが選挙の時だけ選挙区へ舞い戻って「故郷の皆さま」とやっているマンガを排除すれば、少しはマトモな地方の意見が国会に反映されるだろう。


 少子化を最も恐れるのは地方だ。子供たちの声が消え去ったのも地方だ。その地方を荒廃させて都会は今後とも繁栄し続けられるのか、その解が心静かな「選挙制度」議論の中からも見えて来るようでなければならない。



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