口舌の徒はたくさんだ。
民主党代表選に反野田陣営から原口氏が出るというが、口舌の徒はもはやたくさんだ、というのが率直な印象だ。「消費増税」の野田民主党に所属したまま、自分は「消費増税」法案の採決には反対したから反野田派の代表候補となっても良いと思っているかもしれないが、それなら明快に「消費増税」法案廃止を謳うべきだ。それなら野田氏と代表の座を巡って争う資格があるが、国会でパフォーマンスを演じたからといって、党を割って出た小沢氏とその仲間たちとは大きな乖離がある。
松下政経塾出身の政治家たちに付きまとう「口舌の徒」という印象は原口氏にも大きく影を落としている。一体民主党の代表となって何をやろうとしているのか何も伝わってこない。ただ民主党最後の総理大臣になりたいだけなのかと勘繰らざるを得ない。それも極めて短命な、せいぜい最長でも来年3月末までしか持たない政権の首相だ。
本気で民主党を国民のために建て直す気があるのなら、代表の座に就いた暁には野田派とその仲間たちを民主党から追い出し、小沢氏たちを迎え入れるぐらいの覚悟で臨まなければこの国を改革する政党の代表とはいえない。野田氏や岡田氏、前原氏や仙谷氏たちを徹底して冷遇し、出来れば出て行ってもらう覚悟で接する決意が原口氏にあるのか、とてもではないが口舌の徒は最後まで口舌の徒として言を弄して終わるだろう。何も期待しない方が無難だ。