野田首相は日本を官僚天国のまま潰すつもりか。
世界の金融危機を騒ぎ立てるのは為にする議論だ。決して欧州ユーロは破綻しないし、米国ドルも紙屑にはならない。しかし中国元は分からない。
米国ドルは限りなく紙屑に近づくとしても、連邦中央銀行がドル発行権を有している限り、ドル紙幣は絶え間なく増刷され続けるだろう。たとえ1ドル50円を割り込んででも、FRBはドル紙幣手発行権を米国政府に返還することはないだろう。
同じく、欧州ユーロも破綻することはないだろう。際限なくギリシアの財政赤字を支え続け、ユーロ紙幣を増刷に次ぐ増刷を続けてギリシアを支え続けるだろう。ドイツの貿易黒字がその担保となって、結局ドイツはギリシアやイタリアやスペイン、ポルトガルを支え続けるしかない。それが欧州を単一通貨に切り替えた当然の結論だ。政府や政策までも欧州単一にしないで、通貨だけ単一にするという暴挙がどのような結果をもたらすか、ヨクヨク身に染みたはずだ。
ドルは世界の基軸通貨として存在し続けるだろう。たとえ米国政府のデフォルトが迫ったとしても、結局はデフォルトさせることはない。ドルは世界経済にとってあまりに存在が大きくて潰せない通貨なのだ。翻って円はどうだろうか。
円は世界随一の純資産を保有している。国債残高がGDPの2倍近いとして、それがドウシタというのか、と聞き返さなければならないだろう。米国のドルが対外債務超過で対内国債発行の引き受け手がいない事態が発生している。日本の国際とは雲泥の差だ。
だから日本国債の格を下げようと、世界の投機家たちはまったく動揺しないのだ。日本国債残高はイタリアの比ではない、と財務省が躍起になろうと、国民は冷静にこの国のあり方を皮膚感覚で既に承知している。野田氏が「日本再興だ、日本復興だ」と騒ぎ立てても、すでに国民の方が余計に知っている。ここはまず景気対策をキチントやることの方が大事だと思うが、国民の声はどうであろうか。