首相の器はどちらか。

 菅氏は円高にフレ始めた当初、軽井沢で夏休みを過ごしていてすぐに帰郷しようとしなかった。それがどんなに大きな事態を引き起こすか、菅氏には分かっていなかったようだ。そして夏休みが済んで帰郷しても即座に有効な手を打たず「注視する」とばかり繰り返し、いよいよ円が84円に突入しても「来週日銀総裁と会談する」と言ったものの、実際には15分間電話で世間話をしただけに過ぎなかった。


 


 その菅政権の財務大臣野田氏が「対策を立てなければならないかもしれない」なぞと気の抜けたビールのようなぬるい発言しかしないため、市場はすっかり現政府を見限って反応しない。その反対に小沢氏は断固とした姿勢を示し「為替介入も辞さない」、「景気対策に2兆円程度」と菅氏の倍以上の規模を提示したため円相場が円安にフレたほどだ。つまりまだ政権に就いていない小沢氏の発言の方に市場は反応した。これこそが実力のバロメータだ。


 


 昨夕5時に菅氏は120人の国会議員を集めて気勢を上げたようだが、決起集会の人数と比較してそれほど増えていないことになる。権力者による招集要請で、しかもいずれも最も集まりやすい時間帯に実施しているのにもかかわらずにその数字だ。菅氏支持陣営の議員数は伸び悩んでいるとみるのが正しいのではないだろうか。


 


 地方議員やサポータの数にしても菅陣営や大マスコミが言っているほど菅陣営と小沢陣営とでそれほど差が出ているとは思えない。確かに大マスコミの世論調査ではおしなべて菅氏が小沢氏を圧倒しているが、ネットで行われている各種サイトの支持率では小沢氏が菅氏を圧倒している。そうした現象をどのように考えれば良いのか、大マスコミはネットを無視しているが内心では慌てふためいているはずだ。彼らの実施しているとする「世論調査」の確実性に対して疑問を呈さなければならない数字が出ているからだ。


 


 その最たるものが菅政権支持率だ。菅氏の支持率よりも上回っているのも怪現象だが、民主党支持率の倍近くに達しているのも怪現象だ。自民党支持者も菅政権を支持しているということなのだろうか。そうしたことはありえない。この数字は「ヘン」だと思うのが正常な考え方だろう。それとも電話調査の聞き方で「菅政権」か「小沢政権」かといった二者択一を迫ったのだろうか。それなら菅政権の支持率とはいわないが、それでもネット上の調査と乖離が激しすぎる。たとえば「まっこのブログ」を見て戴きたい。


 


 ネットが若者の意見で、社会的に影響力が低い、とする見方が大マスコミにあるようだが、そんな偏見を持っていると足元を掬われるだろう。たとえば「Yahooみんなの政治」の支持率調査を見てみると良い。そこには支持率調査に参加した人たちの年齢構成と支持政党の構成まで出ている。それに依るとネットが若者に偏っているとはもはや言えない。実態の分からないRDD方式の電話調査より、極めてまともな調査ではないだろうか。


 


  国会議員も国民と同じように情報操作によって誘導できると踏んで大マスコミがあらゆる数字を捏造しているとはいわないが、少なくとも報道姿勢を見ている限りでは菅政権の応援団に特化しているのは明白だ。「公正中立」を旨とするマスコミの在り方とは逸脱した政府広報紙とでもいうべき姿勢には驚くばかりだ。



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