なぜ経済委員会審議を求めないのか
国会閉会中でも委員会審議は求められる。衆議院では民主党が圧倒的多数だから無理だとしても、参議院では自民党が野党に呼び掛ければ委員会審議は開催できる。だから本気で政策を提示して国民のために円高・株安対策を講じたいというのであれば、国会の場外で批判するだけでなく委員会開催を求めるべきだ。
おそらく夏休みで海外出張の議員が多くて、委員会開催に必要な経済委員会のメンバーが集まらないのではないだろうか。そうした意味では野党も威張れた状態ではない。いずれにせよ、国会議員がいかに国民の役に立たない存在か、国民はウンザリしている。菅氏が無策・無能なのは論外だが、それに攻撃を仕掛けるべき野党もこの体たらくだ。この夏休み中に国会議員が海外出張する予算総額が6億円だという。本当に海外視察が政策立案や審議に生かされているのか、国民に検証できないのが何とも腹立たしい。
たとえ民主党代表選の告示以後でも、野党は委員会審議を求めて委員長へ働き掛ける必要がある。国会議員は国会で国民の声を代弁するのがそもそも根本的な使命だったはずだ。記者相手に与党を批判しただけでは何事も前へ進まない。
国会議員ともあろう者が為にする議論は止めよう。本当に必要だと思ったらいくらでも議論はできるし委員会審議もできる。不満のための不満なら何も言わないことだ。国会が機能しない原因の一部は野党にもある。衆・参ネジレということは野党にも国会運営に関して半分の責任がある。その重みを噛みしめて野党党首は発言すべきだろう。