民主党に巣食う非民主的な長老。
渡辺氏は小沢氏を牽制したつもりだろうが、テレビを使って人を誹謗中傷するのはいかがなものだろうか。しかも仲間の政治家を非難するとは信じがたい。民主党の代表選挙に民主党の国会議員なら誰が出ても良い決まりのはずだ。さらに許せないのは「小沢氏が代表になるのは検察が起訴できなくなる。彼を代表にするのは政治が悪いことをした人を庇うことになる」と発言していることだ。
渡辺氏がいかにご高齢とはいっても、間違ってもらっては困る。検察はすでに小沢氏を「不起訴」としている。つまり小沢氏は起訴猶予ですらない「無罪」なのだ。それを検察審査会で「起訴相当」と市民からなる11人の委員が議決したに過ぎない。それでも検察は再審査のうえ「不起訴」とした。
第五検審会で二度目の議決を待っている段階だが、それを以てして「検察が起訴するのを妨げる」というのは間違いだ。検察が総力を挙げて捜査し大マスコミに不確かな捜査情報を漏らし、それをマスコミが大本営発表よろしくタレ流した。その時点で犯罪的行為は明らかだが、検察も大マスコミも一片の反省もしていない。
推定無罪の原則を持ち出すまでもなく、小沢氏は検察段階では「不起訴」処分となっている。あとは検審会の判断を待つばかりだが、検審会本来の役割は検察の身内に関して甘くなりがちな検察判断へのお目付役だった。それを「市民団体」と日本の司法が制度を悪用しているだけだ。誰がどのような思惑でここまでやっているのか、やがて真実は明らかになるだろう。
渡辺氏は衆議院議長への就任を期待していたが、小沢氏によってその道を断たれて「反小沢」に凝り固まったといわれている。真偽のほどは分からないが、小沢氏に対する程度の悪い反感に満ちたコメントはそう思わせるのに十分だ。なんとも情けない人物だと思う。テレビに出て悪口を言うのが趣味なら議席を若い有能な人に譲って評論家に徹した方が国家のためではないだろうか。