一年生議員に党の顔を勤めさせるとは。
日本を代表する公党が選挙のCFに一年生議員を登用したという。人気が高く当初から国会論戦に起用するなど党の顔を勤めさせてきたが、ついに党総裁に代わってCFに出て、テレビ画面から投票を訴えるというのだ。
選挙だから国民から票を投じてもらわなければならないが、そのためには法に抵触しない限り何をしても良いということではないだろう。一年生議員が才能豊かなイケメンだからといって、選挙の顔に登用しては政党の鼎の軽重を問われはしないだろうか。
その議員が今後どれほど伸び代があって国を担う政治家に成長するか分からないが、若い時分からチヤホヤして良い結果になるとは思えない。人生のピークというのなら彼の父親は議員を倅に譲るまでの首相だった数年間がピークだった。つまり60を過ぎるまではかなり厳しい政治環境の中で実績を積み上げたような気がする。
「人を転落させるのは簡単だ、多くの拍手を浴びせれば良い」というのは西洋の箴言だ。本気で一年生議員を育てる気があるのなら、CF出演ではなく同党の候補者支援に地方回りをさせることの方がほよど大事ではないだろうか。