第三次世界大戦は独裁者たちの「集団自決」の場にすべきだ。

<北大西洋条約機構(NATO)のルッテ事務総長は28日、ロシアに派兵された北朝鮮軍部隊がロシア・クルスク地域に配備されたことを確認したと明らかにした。米国防総省は、北朝鮮が戦闘に加わった場合、米国はウクライナによる米兵器の使用に新たな制限を課さないと発表した。

 ルッテ氏は北朝鮮のロシア派兵に関し韓国政府の代表団から説明を受けた後、「ロシアと北朝鮮の軍事協力の深化は、インド太平洋および欧州大西洋地域の安全保障の両方にとり脅威」と述べた。
 バイデン米大統領は、ウクライナの戦闘での北朝鮮軍部隊によるロシア支援は「非常に危険だ」と述べた。
 米国防総省は北朝鮮軍兵士1万人が訓練のためロシア東部に派遣されていると推定。先週に発表した3000人から推定値を引き上げた。
 同省のシン報道官は「兵士の一部は既にウクライナ近くにおり、ロシアがこれらの兵士を戦闘に投入したり、ウクライナ国境に近いロシアのクルスク州で戦闘作戦を支援したりする意図があるのではないかとの懸念が高まっている」と述べた。
 ウクライナ軍情報局は先週、ロシアで訓練を受けた北朝鮮部隊の一部がクルスク州に既に配備されたとの見方を示した。
 だが、シン報道官は「(北朝鮮部隊は)クルスク方面に進んでいる可能性が高い。しかし、今のところ詳細は分からない」と述べるにとどめ、確認を控えた。
 ウクライナのゼレンスキー大統領は、北朝鮮の派兵はロシアによる緊張激化だと非難した。
 ウクライナのシビハ外相は、同国政府がここ数週間、北朝鮮の派兵を巡り警告していたものの、同盟国から強い反応はなかったと批判。Xへの投稿で「NATO事務総長はようやく確認した。ウクライナの声に耳を傾けることが肝心だ。ウクライナによる対ロシア長距離攻撃に対する制限を今すぐ解除することが解決策だ」と述べた。
 ロシアのプーチン大統領は24日、北朝鮮がロシアに部隊を派遣していることを否定せず、北朝鮮とのパートナーシップ条約をどう運用するかはロシア次第だと述べた。
 北朝鮮外務省関係者は、ロシアへの派兵に関する報道を確認しなかったが、そうした事実があるとすれば、国際的な規範に沿った行動だとの考えを示した。

 ルッテ氏は北朝鮮の派兵について、ロシアのプーチン大統領の「絶望が高まっている」兆候だとも指摘し、「プーチンの戦争でロシア軍兵士60万人超が死傷しており、外国の支援なしにはウクライナへの攻撃を継続することはできない」という認識を示した。
 ウクライナのイェルマーク大統領首席補佐官は、制裁のみでは北朝鮮の関与に対する十分な対応にはならないと強調。「北朝鮮の関与拡大を防ぐための武器と明確な計画」が必要だと訴えた>(以上「REATERS」より引用)




 米国政府の「北朝鮮派兵、NATOが確認 参戦なら米は兵器使用に新制限課さず」という判断は極めて当然だと思う。なぜならプーチンは傭兵の外人部隊ではなく、北朝鮮の正規軍人をウクライナ戦線に参加させたからだ。
 それは戦線の拡大といったものではなく、ウクライナ戦争の当事国がウクライナとロシアだけでなく、北朝鮮をも巻き込む大戦へと拡大したからだ。さらに未確認情報ながら中国も人民解放軍を数万人規模でロシアへ派遣しているという。

 それは米国が「悪の枢軸」と規定する三ヶ国がウクライナ戦争で轡を並べたことになる。中国政府が人民解放軍をロシアへ派兵したことが明確になれば、米国のみならずNATO諸国も新たな段階でウンライな戦争に臨む覚悟を決めざるを得ないことになる。
 その覚悟とはウクライナ侵略戦争が新たな段階に入ったことをNATO諸国が共通認識を持つことだ。ロシア支援に友好国が正規軍を派遣して直接ウクライナ侵略戦争に参加すれば、NATO諸国がロシア対ウクライナの戦争に限定して支援していた自己規制の枠が外れることを意味する。つまりNATO参加国もそれぞれの正規軍をウクライナ戦線に派遣してもロシアはNATOを非難することが出来なくなった、ということだ。それは「第三次世界大戦」への道をプーチンが開けてしまったことになる。

 プーチンという男は何処まで愚かなのだろうか。隣国を軍事力で侵略し、それにより「強い独裁者」としてプチンはロシアを支配し、莫大な私財を蓄積し王宮や豪華ヨットを所有して贅を尽くした暮らしを送ってきた。しかし隣国を圧倒的な武力で制圧して来た「成功体験」がウクライナにも通用すると安易に考えて2022年2月24日に侵略軍をウクライナ領内へ進軍させた。
 しかしウクライナ軍の想定外の抵抗にあい、西側諸国のウクライナ支援によりプーチンの戦略が狂い戦争が長期化してしまった。それによりロシアは戦時体制に移行せざるを得なくなり、「強い独裁者」をロシア国民に印象付けるどころか、反対にウクライナ軍によるロシア領内への反撃を許してロシアの敗戦の危機を招いてしまった。

 背に腹は代えられない、とばかりにプーチンは国家財政破綻と国民が飢餓に苦しむ北朝鮮に軍人一人当たり300万とも400万とも云われる対価を支払うことで北朝鮮軍をウクライナ戦線に派遣させた。経済崩壊により公務員どころか軍隊への遅配に苦しむ中国も、軍人一人当たり幾らといった対価支払いを条件に、ウクライナ戦線への人民解放軍の派遣を承諾したようだ。
 ロシアへ送られた人民解放軍の第一陣1万人規模の軍隊は既にウクライナ戦線で「全滅」したという。プーチンは派遣された北朝鮮軍や人民解放軍をロシアの徴兵軍人不足の代用として最前線へ送り、熾烈な消耗戦を展開しているという。つまり三ヶ国の読者たちの贅沢な暮らしのために三ヶ国の国民は大義なき侵略戦争で犠牲を強いられている。これほど愚かなことがあるだろうか。これこそが独裁国家の正体だ。

 第三次世界大戦はプーチンが断行したウクライナ侵略戦争を契機に、金正恩と習近平氏が参戦して世界大戦に拡大する様相を呈している。それも独裁者たちの欲望を満たすために国民の命と国家財産を弄んでいるのが実態だ。
 彼ら三悪人の存在を国際社会は断じて許してはならない。もはやいかなる弁明も通用しない。日本が第二次世界大戦で「植民地からの開放」を目指して戦ったのと比較するのも烏滸がましい。三悪人は暖衣飽食のために国民に無益な犠牲を強いている。これが独裁主義者たちの実態だ。

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