昨今のテレビのバラエティは下らない。

<フリーアナウンサーの有働由美子(54)との対談が波紋を呼んでいるのが、女優で歌手の小泉今日子(57)。「文藝春秋」2月号の対談の中で、「最近テレビのバラエティ番組で全然お見かけしませんね」という有働の問いかけに、小泉が「絶対出たくないですね」「くだらないから」と答えたことが大きく取り沙汰されている。

 小泉のバラエティー番組についての物言いに反応したのが落語家の立川志らく(60)で、《はっきり物事を言うその姿はかっこいい。でもね、「くだらないから出演しない」は看過出来ない。そのくだらない世界に命をかけている人も沢山いる》とXで発言。さらに、《落語ファンの数なんて人口の0.1%くらいだ。なくなったって世の中屁でもない》《間がどうのこうの、リズムが、与太郎のギャグがなんてどうでもいいことに人生を賭けているのが落語家だし、それがかっこいいと思っているし、それを応援してくれる人々が少なからずいる》と、落語家である自身に重ねて投稿した。
 一方で、《キョンキョン自身がTVのバラエティ番組がくだらなく感じていると話しているだけ》《くだらないと思う価値観を他人に押し付けてないから別に問題ないのでは》と、肯定する声も少なくない。
 有働が言うように、小泉は17年10月期の主演ドラマ「監獄のお姫さま」(TBS系)以来、テレビ出演が遠ざかっている。小泉と言えば、ここ最近特に目立つのが歯に衣着せぬ発言だ。旧ジャニーズ事務所創業者のジャニー喜多川氏の性加害問題についても、《メディアが出る側に”忖度”してくっついちゃってて、報道してこなかったこともあって。いまいちばん悪い膿みたいなのが出始めちゃってるのがテレビとかラジオ》などと、舌鋒鋭く斬り込んでいる。
 だが、小泉が芸能界の闇について言及するのは、ジャニーズ問題以前からだった。

■自身の不倫騒動でも叩かれず
 《日本の芸能界ってキャスティングとかが“政治的”だから広がらないものがありますよね。でも、この芸能界の悪しき因襲もそろそろ崩壊するだろうという予感がします。そのときに始めても遅いから、今からチャレンジを始めている人がこれから先は活躍するだろうなと思います》(「AERA」2014年4月21日号)
 この発言は小泉が大手芸能事務所「バーニングプロダクション」から独立する以前のものだったことから、当時は物議を醸した。
「デビュー以来所属してきた前事務所の社長は芸能界のドンと言われているだけに、小泉が“育ての親”に嚙みついたと言われましたが、小泉の“言わずにおれない性格”は彼女の良さでもあると鷹揚に構えていたようです。ほかにも、検察幹部の定年延長に関する法案に抗議の意思を示すなど、積極的に政治的発言をすることに批判的な声も少なくありませんが、意に介さないどころが、おかしなことにはモノ申すスタンスを貫いています」(週刊誌記者)
 小泉は自身の不倫騒動の際も、独自の立ち位置を築いている。
「18年に独立した際に、俳優の豊原功補との不倫関係についても公衆の面前で潔く認め、豊原の家族にもきちんと謝罪している。男女問わず何かと叩かれる芸能人の不倫ですが、小泉に対してはそれほど批判的な声は聞かれませんでした」(芸能ライター)>(以上「日刊ゲンダイ」より引用)





小泉今日子「バラエティくらだない」が物議…芸能界のドンに噛みつき、政治発言も厭わない物申すスタンス」との見出しが気になって一読した。小泉氏の何がどのような物議を醸しているのかと思ったら、小泉氏が「バラエティは下らない」と発言したことに、SNSがバズッているということのようだ。
 実際は「どうでも良い」ことなのだが、暇な芸人たちがテレビでSNSを上書きしたような発言をして波紋を広げているようだ。それもまた、どうでも良いことだが。

 問題にすべきは小泉氏が「バラエティは下らない」といった中身ではないだろうか。バラエティとは種々雑多、という意味で、かつてはNHKでも質の良いバラエティを放送していた。たとえば「夢で逢いましょう」などで、その番組から故坂本九氏の「上を向いて歩こう」などのヒット曲が生まれた。
 しかし現在のバラエティはどのチャンネルでも同じような面子のお笑い芸人がダベッているだけの時間潰しでしかない。或いは悪ふざけか、食べ歩きか、観光地紹介、と相場が決まっている。それなら素人がやるyou tubeと大して変わらない。

 立川しらく氏がどのような立場で小泉氏の発言を取り上げているのか知らないが、落語はバラエティではない。落語は立派に芸能の一部を形成している。ただ報道番組に出るのが好きで雛壇に座っているのなら、その時間はバラエティ要員の一人であることは確かだ。小泉氏が「下らない」と切って捨てた番組の一人であることになるかも知れないが、本来の落語家としての精進とバラエティ出演の軽重はどちらにあるのだろうか。
 昨今、各局のバラエティに出ていたお笑い芸人の性加害問題が週刊誌を賑わしているが、そのことも小泉氏をして「下らない」と発言させた要因の一つかも知れない。品性下劣なお笑い芸人たちがいかにテレビ画面の中で活躍しようが、彼らが日常的に若い女性をターゲットにした性加害行為にうつつを抜かしていた、という現実は決して笑えない。彼らの顔をテレビで見て、笑うことなどあり得ない。

 法律論争で行けば昨年7月に施行された非同意性交等罪には問われないかも知れないが、性加害という民事問題として問われることはあり得る。しかし昨年7月以降の性加害は「性加害問題」ではなく非同意性交等罪として刑事罰に問われることになる。その罪はかなりの厳罰だということを忘れてはならない。
 社会の常識は時代とともに変わる。かつて喫煙はカッコ良い漢を演出する小道具だったが、現在では不健康な迷惑行為でしかない。「ボインはナインやで~」と笑いにしていた女性の身体的特徴を揶揄する言辞は、現在では立派なセクハラだ。「一緒に飲酒してナガレでそうした事になった」と言い訳しているバカな芸人たちがいるが、そうした行為を前提としたかのような飲酒は決して許されない。

 小泉氏が「バラエティは下らない」といったとして目くじらを立てる必要はない。下らないバラエティのオンパレードに大衆は飽きてテレビの視聴者数が劇的に減少していることを忘れてはならない。芸人しか登場しない報道番組にも唖然とするし、自分たちの身内擁護に徹するコメントしか述べない彼らの知性にも絶望する。

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