フェイク・ニュースはかくして拡散する。

＜今月7日に、函館市の海岸にイワシやサバなどの魚が大量に打ち上げられた映像。
　SNSでは海外のユーザーによる東京電力福島第一原発の処理水放出の影響を指摘するような投稿が広がっています。
　魚はイルカなどに追われ打ち上げられたとみられていて、水産庁は「根拠のない情報が拡散していることは憂慮する事態だ」と話しています。

イギリスの大衆紙が…
　今月7日、函館市の海岸にイワシやサバなどの魚がおよそ1キロにわたって打ち上げられました。
　この映像についてイギリスの大衆紙「デイリー・メール」はSNSの「TikTok」に「日本で“汚染水”（radioactive water）が放出された3か月後に大量の死んだ魚が打ち上げられた」などとする動画を投稿。
　140万回以上再生されています。TikTokに投稿されていた動画

　ほかにも海外ユーザーとみられるアカウントから、打ち上げられた魚と事故直後の原発などをつなぎ合わせた動画が複数投稿されています。
　なかには実態がはっきりしないアカウントが、同じ日に動画の投稿を繰り返しているケースもありました。複数アカウントで投稿されていた動画

　こうした投稿は旧ツイッターのX上にも見られ「処理水の排出が原因ではないかという懸念がある」などと報じる海外メディアもありました。

水産試験場「処理水の影響だという情報に根拠はない」
　しかし、専門家は魚が打ち上げられたことと処理水の放出を関連付ける根拠はないと指摘します。
　地元、北海道立函館水産試験場の藤岡崇・専門研究員は今回の事例について「魚の群れがイルカやマグロといった大きな魚に追われて打ち上げられた可能性などが考えられる」と指摘しています。
　また、水温が低いところに群れが突っ込んだという可能性もあり、これまでも魚の大量打ち上げは起きていたということです。

　一方で処理水との関連については、
▼函館に福島沖からの海水が入ってくることは考えにくく
▼近隣で水揚げされたイワシに異常は見られない
　ことなどから「処理水の影響だという情報には根拠はない」と指摘しています。
水産庁「根拠のない情報が拡散していることは憂慮する事態だ」

こうした情報について国はどう受け止めているのでしょうか。
　水産庁増殖推進部の森賢参事官
「処理水の放出では水産庁はおもに魚を、環境省はおもに海水を含めモニタリングをしているがいずれも検出限界値未満という結果がある。同様の事例は過去にも、各地で起きており、水温の低下や捕食者に追われた結果などの理由があるとされていて、処理水の影響であるという情報には根拠がないと言わざるをえない」
　そのうえで「根拠のない情報が拡散していることは憂慮する事態だと思っている。モニタリング含め正しい情報を着実に発信していきたい」と話しています。
　また、資源エネルギー庁の原子力発電所事故収束対応室は「処理水についても安全な放流が確認されており、何らかの異常が見られているということはない」とコメントしました。
　処理水放出をめぐってはこれまでもSNSにフェイク情報や真偽不明の投稿が多く広がっています。
　情報の発信元や、何を根拠に発信しているかなど十分注意が必要です。＞(以上「NHK」より引用)

　「イワシ打ち上げは「処理水」の影響？海外で根拠ない情報が拡散」との見出しで北海道函館の海岸に大量のイワシが打ち上げられた異変が英国では「処理水」と関係づけられて報じられた。まったく根も葉もないフェイク・ニュースだが、日本を攻撃するには格好の材料だろう。現に中共政府は「処理水」を「核汚染水」と報じて日本を海洋汚染国家だと非難している。

　昨夜はタモリ氏をMCに起用した二時間もの「CO2地球温暖化」スペシャル番組をテレビが放映していた。科学的根拠もなく、CO2地球温暖化プロパガンダをマスメディアがまき散らし、国民に不安と高価格な再生エネルギーと原発再稼働の受け入れを強要していた。

　もちろん再生エネルギー(風力や太陽光発電)は火力発電よりも広範に環境破壊を行うし、原発は大量の放射性廃棄物を出すという点で環境に良くないのは誰の目にも明らかだ。だからこそ、CO2温暖化が地球環境をとてつもなく破壊している、というデマゴーグで国民を洗脳する必要がある。

　そうすることにより再生エネルギーや原発も環境を破壊するが、火力発電が環境を破壊する「程度」よりマシではないか、という理屈で承認させようという魂胆だ。しかし火力発電施設が排出するCO2が地球を温暖化させるほどのものではないことを知るべきだろう。

　その根拠は明らかだ。大気中に存在するブランケット・ガスの最大のものは水蒸気だ。私たちは湿度として認識している。湿度は大気中に平均50%の濃度で存在するが、その濃度が極端に少ない場所は砂漠だ。砂漠では湿度は殆ど0%近い数値を示すため、ブランケット・ガスのない砂漠では昼間の気温が40℃を超えるが、夜間には0℃近くまで冷え込む。

　一方、CO2の濃度は地域によって若干異なるが、大気中に平均的に拡散して凡そ何処でも約0.04%の濃度だ。もちろん砂漠の大気のCO2濃度も約0.04%だ。現在のCO2濃度が気候に甚大な影響を与えている、というのなら砂漠の昼夜の温度差が殆どなくなり、砂漠に植物が生い茂って緑化していなければならないだろう。しかし現実はそうなっていない。人が関係して排出したCO2の量は140年前の大気中のCO2濃度の約3%ほどと云われている。つまり大気中のCO2濃度が0.0012%ほど上昇しただけだ。それは殆ど観測誤差の範疇で、特に日本などが排出したCO2は偏西風で太平洋上へと運ばれて海水に溶解してしまうだろう。

　話を福島の原発事故処理水の海洋放出に戻そう。福島では日本が技術力を結集して原発から出た汚染水をアルプスという濾過装置を通して放射性物質を極限まで取り除き、ただ水に溶解している核種のトリチウムだけが処理後にも処理水に残存している。

　ただトリチウムは水素の仲間（三重水素）で、日々自然に発生している。そのため水道水や雨水私たちの体の中にも含まれており「自然界にも広く存在する放射性物質」だ。 トリチウムが出す放射線のエネルギーは非常に弱く、紙１枚でさえぎることができるほどのもので、人体への影響はないといって良い。だから海洋廃棄して海水で希釈すれば自然界に存在するトリチウムと大差ないことになる。英国の大衆紙が大騒ぎしたのは彼の無知蒙昧ぶりを自ら暴露したことになる。

　だが、大衆紙とはいえ「新聞」が報じたことは看過できない。たとえ英国であろうと、マスメディアが国民を扇動するのを見逃すわけにはいかない。日本政府は正式に外交ルートを通じて抗議すべきだ。さもなくば、中共政府のようなプロパガンダ満載の政権が英国大衆紙の記事を利用して「嘘」を拡散しなとも限らない。

　人はマスメディアを信じる傾向が強い。またマスメディアも報道に信頼がなければ成り立たない。そうすると100の真実の記事の中に10%ほどの嘘を混ぜれば、大衆を騙せる。そのようにして先の大戦へとドイツや日本のマスメディアは国民を先導した。今も世界中のマスメディアが人類をCO2温暖化説を垂れ流すことで「CO2排出ゼロ」という実現不可能な非科学的なデマゴーグで先導している。現在も中世の宗教裁判当時と少しも変わらない。人類は進化しているようで、実は大して変わっていないと思わざるを得ない。