あなたは「SDGsカルト教徒」になってはいないか。

<エネルギー・資源価格の高騰にも関わらず、いまだに「脱炭素」が騒がれる。各企業のホームページにも、SDGs(持続可能な開発目標)の目玉として「脱炭素」が大きく取り上げられている。しかし、今後、そのような企業は「時代遅れ」としてマイナス評価の対象になるだろう。

 特に太陽光発電は、太陽光パネルの設置のために山林などを切り開き、有毒物質を含むパネルの処理が環境汚染を引き起こす。しかも、夜間だけではなく雨や曇りの日も機能しない。つまり、電力システム全体の健全な維持のためには、無用の長物どころか、邪魔なお荷物である。
 どういうことかといえば、電力というものは「備蓄」が難しいから、「お天気任せ」で気まぐれに発電されても、必要がなければ無駄になるということだ。電気の備蓄の難しさは、原油などが例えば180日分程度備蓄できるのに対して、電気は1日分どころか数時間単位でさえできない。だから、ピーク時に電力使用が集中すると電力システムが破綻し大規模停電につながるのだ。
 もちろん、地熱発電は化石燃料の発電とほぼ同等に使える。ただし、建設できる適地が限られる。また、風力発電も「風任せ」ではあるが、夜間、雨、曇りであっても風が吹くという点でそれなりの安定性がある。
 実際、バフェット(バークシャー)傘下の電力会社でも風力発電に力を入れている。ただし、バフェットもいわゆるクリーンエネルギーで世界中のすべてのエネルギーが賄えると考えていないことは、石油・ガス会社への積極的な投資からはっきりわかる。
 あくまで、超長期的な将来の話であるが、「人工光合成」は、比較的有望だと思う。太陽光発電との決定的な違いは、太陽エネルギーを「電気」ではなく、化石燃料と同じような化学物質に変換できる点である。豊田中央研究所は2021年に太陽光からギ酸へのエネルギー変換効率7・2%(36センチメートル角)を実現したと発表しており、2030年に実用化の可能性もあるとのことだから楽しみだ>(以上「夕刊フジ」より引用)




 「「脱炭素」は「時代遅れ」の対象 特に〝お天気任せ〟の太陽光発電は環境汚染を引き起こす邪魔なお荷物」と見出しの記事が掲載されていた。書いたのは大原浩氏(人間経済科学研究所、国際投資アナリスト)で、投資アナリストの立場からすれば、一寸先の有利な運用先を
顧客に教えるのが仕事だ。
 つい一年半前まで世界の潮流は再生エネへと流れていた。プーチンがウクライナ侵攻して、EV熱に浮かれていたEU諸国が覚醒した。太陽光や風力発電で国内の電力需要を賄えないことが明らかになった。そして深刻な電力不足に見舞われて、環境派の合意を得て火力発電を見直す「理屈」を見つけようと躍起になっている。

 EUが旗振り役になってSDGs(持続可能な開発目標)としての「脱炭素」を現代の新興宗教として世界中を洗脳したが、経済性という現実の壁に当たって正気に返りつつあるようだ。
 電気は便利だが、最大の欠点は備蓄できない点だ。電気が物質でないことから電線さえあれば遠隔地へ瞬時で送電できる点は特筆すべき利点だ。世界を網羅する供給網が出来れば、電力の有効利用は飛躍的に進歩するだろう。送電ロスは発生するが、石油や天然ガスで発生する輸送コストと比べれば安価だといえる。

 ただ動力として電力を使用するのは高価につく。人が利用できる電気は自然界で存在しない。電力は人によって生産された二次エネルギーで、そのエネルギー効率は決して一次エネルギーを越えない。科学の真理をカルトの宣伝で覆してはならない。
 環境重視というのなら、化石燃料と電力とをうまく組み合わせて利用することを考えるべきだ。闇雲に「化石燃料を使用するのは地球温暖化を招く」という呪文を唱えるだけでなく、CO2の増加が必ずしも気候変動に影響を与えていない事実を知るべきではないか。気候は変動するが、それはCO2の増減と相対関係があるとは認められない。かつて気候変動で数度のの氷河期が繰り返されたが、その大きな気候変動が大気中のCO2濃度と関連していないことは明らかになっている。

 環境を守ると称して再エネを推進しているが、森林を大規模に伐採して太陽光パネルを敷き詰めるのが環境を守ることだろうか。食糧生産地だった圃場を太陽光パネルで覆い尽くすのが環境にとって良いことなのだろうか。
 人工光合成やe-fuelなどの研究・開発が進められている。性急なEV化よりもエネルギーの有効利用を真摯に検討する必要がある。安易にSDGsカルト教徒になるのではなく、科学者の目を持ってエネルギー全般の有効利用を検証する必要がある。

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