出来もしないことを「やる」というのは詐欺だ。世界の首脳は詐欺団に仲間入りしている。

「化石燃料の段階的廃止加速」声明採択 G7気候エネ環境相会合閉幕
 札幌市で開かれていた主要7カ国(G7)気候・エネルギー・環境相会合は16日、化石燃料の段階的廃止を加速することを盛り込んだ共同声明案を採択し、閉幕した。G7で天然ガスも含めた化石燃料全般の廃止について合意するのは初めて。
 共同声明には「2050年までにエネルギー分野からの温室効果ガスの排出を実質ゼロにするため、温室効果ガス排出削減対策を伴わない化石燃料の段階的廃止を加速するとの約束を強調する」と盛り込んだ。排出削減対策は、二酸化炭素(CO2)を地下に貯留することなどが想定される。
  CO2排出量の多い石炭火力を巡っては、22年のG7関係閣僚会合で段階的に廃止することが初めて共同声明に盛り込まれ、今回は全廃の期限に合意できるかが焦点だった。採択された共同声明に期限は示されなかったが、「気温上昇を抑制する目標と矛盾しないように廃止を進める」という事実上の条件が加えられた>(以上「毎日新聞」より引用)



 化石燃料は地球温暖化に悪いが、材木を伐採して燃やすのは地球温暖化とは無縁だ、というご都合主義が目立つ。化石燃料と植栽はタイムスパンが異なるだけで、物質の自然循環では全く同じで、両者とも環境に対す作用も同じだ。
 しかしいい年をした世界G7の各国環境閣僚が集まって、CO2地球温暖化説を信仰している確認をしあうという、バカな会合を行っている。だが彼らは世界各国から何に乗ってやって来たのだろうか。まさかグレタ・トゥンベル氏のようにヨットに乗って来たのではないだろう。

 人類活動で排出されたCO2が地球気候変動に影響を与えているなどと、本気で信じているとしたら飛んだお笑いだ。大気組成の0.04%ほどでしかないCO2のさらに1%ほどCO2が増えたところでどれほど影響があるというのだろうか。現在よりももっとCO2濃度が高かった時でも、地球は数度にわたる氷河期と間氷期という気候変動を繰り返しているではないか。大気中のCO2濃度だけで地球規模の気候変動は説明できない。
 記事によると「共同声明には「2050年までにエネルギー分野からの温室効果ガスの排出を実質ゼロにするため、温室効果ガス排出削減対策を伴わない化石燃料の段階的廃止を加速するとの約束を強調する」と盛り込んだ」という。CO2排出「実質ゼロ」とはどういうことだろうか。2050年までにそれを達成するというが、「実質ゼロ」とは「絶対ゼロ」ではないということか。

 つまり、そうだろう。人類が活動してCO2排出が「絶対ゼロ」はあり得ない。産業活動にしろ、生体活動にしろ、人類が活動すれば必ずCO2を排出する。その理由は基本的なエネルギー源として「酸化エネルギー」を利用しているからだ。
 いや人類だけではない。植物にしても光合成をするが、生体活動として酸化エネルギーを利用しているため光のない夜などではCO2を排出する。もちろん枯れれば腐敗して温暖化ガスのメタンを発生する場合もある。

 太陽光パネルにせよ、風力発電装置にせよ、製造するには大量のエネルギーを必要とする。「発電している時にCO2を排出しないから環境に優しい」というのはマヤカシでしかない。それはEVや原発も同様だ。走行時にCO2を排出しないから地球環境に優しい、電力発電時にCO2を排出しないから原発は地球環境に優しい、というのもマヤカシでしかない。
 いずれにせよ、膨大なエネルギーを消費している。地球という閉じられた惑星全体で考えれば、エネルギー消費することは他者からエネルギーを奪っていることでしかない。つまりエネルギーの転移をしているに過ぎず、エネルギー転移の媒介に炭素が介在するのか、電気が介在するのかの相違だけだ。そして電気エネルギーは何かによって発電された二次エネルギーであって、エネルギー効率としてはガソリンを燃焼して得られる一次エネルギーよりもエネルギー効率が悪いのは科学の真理だ。つまりエネルギーの無駄遣いしていることでしかない。電気エネルギーは決して地球環境に優しいエネルギーではない。

 もちろん人類活動が地球環境に負荷をかけないように省エネに努めるべきは疑う余地はない。産業活動により排出する気体や液体も地球環境に負荷をかけないように「浄化」すべきも当然だろう。
 だがCO2排出を実質ゼロにする、などと出来もしないことを世界の首脳が集まって協定するなどといったマヤカシ事をすべきではない。そしてガソリン自動車を「悪役」に仕立て上げて、魔女狩りのように地上から追放する決議をするなど、滑稽を通り越して気味悪さすら感じる。人類が獲得して来た「科学」はまだこの程度なのかと暗澹たる思いになる。ただ内燃機関は「合成燃料」の使用に限って容認されることになった、というのは慶賀の到りだ。しかし合成燃料がCO2と水素の化合により生成されるから燃焼させてCO2を排出させても元々だ、という理屈らしいが、合成する際に消費されるエネルギーはどのように処理されてノー・カウントとされているのだろうか。

 世界各国首脳が一堂に会して「実質CO2排出ゼロ」を会議するなど、21世紀の宗教裁判として人類史に刻まれるだろう。CO2排出という物質循環の自然の摂理を目の敵にして、放射性廃棄物という自然の摂理の埒外の物質を大量に排出する原発を稼働する、という自己矛盾の最たる行為をしている21世紀の人類は、未来の人類から大顰蹙を買うだろう。人類は英知は、まだそれを意識する段階に達してないようだが。

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