三百代言を費やそうと、ウクライナ侵攻は正当化できない。

<ロシアのウクライナ侵攻開始から間もなく1年となる21日、バイデン米大統領とロシアのプーチン大統領がそれぞれ演説を行った。
 侵攻の長期化に焦りをにじませたプーチン氏に対し、バイデン氏は自信を深めている。 

 ◇歴史的なキーウ電撃訪問 
 「ウクライナ(侵攻)は決してロシアの勝利にならない」。
 バイデン氏は21日、ポーランドの首都ワルシャワでの演説でこう強調した。プーチン氏を「独裁者」「暴君」と呼び、「自由を望む人々は、絶望と暗闇の世界に生きることを拒絶する」と言い切った。 
 現下の国際情勢を「民主主義と専制主義の戦い」と位置付けるバイデン氏。今回の演説でも「希望と恐怖」「安定と混乱」「捕らわれと自由」などと対比させてプーチン氏を非難し、旧王宮に集まった約3万人(ワルシャワ市当局発表)の聴衆を沸かせた。
  演説の前日にはウクライナの首都キーウ(キエフ)を電撃訪問し、世界を驚かせたばかり。空襲警報が鳴り響く中でゼレンスキー大統領と共に市内を歩き、支援継続への強い決意を国内外に示してみせた。 
 警護が厳重な米大統領による戦時下の国への訪問は珍しい。2003年のブッシュ(子)大統領のイラク訪問、10年のオバマ大統領のアフガニスタン訪問などの例があるが、いずれも現地には米軍が駐留していた。サリバン大統領補佐官(国家安全保障担当)は「近代では前例がない、歴史的な訪問だ」と自賛した。  

◇新START履行停止 
 バイデン氏の演説の数時間前、モスクワではプーチン氏が内政・外交の基本方針を示す「年次教書演説」で約1時間45分にわたり主張を展開した。「ロシアを打ち負かすことは不可能だ」などと強弁したが、演説には多大な犠牲を払ってもなお軍事目標を達成できない焦りがにじんだ。 
 プーチン氏は「戦争を始めたのは西側諸国だ」と米国などを非難し、侵攻を正当化。米国との核軍縮条約「新戦略兵器削減条約(新START)」の履行停止も一方的に表明し、核兵器による威嚇も一層強めた。  ただ、ロシア国内でもバイデン氏の電撃訪問には波紋が広がっている。親政権派著名ジャーナリストのセルゲイ・マルダン氏は、プーチン氏ではなくバイデン氏がキーウを訪れたことに「ロシアの屈辱を示すものだ」と嘆いた。 
 演説内容も説得力を欠いたという批評が出ている。米シンクタンク「大西洋評議会」のブライアン・ホイットモア上級研究員は「プーチン氏の演説は、戦争で負けそうな指導者が自分自身と自国民を納得させるために行った演説だ」と論評した>(以上「時事通信」より引用)



 プーチンの演説を聞いてプーチンが「カルト・オブ・デス」でロシア国民を洗脳しようと必死だと感じた。それは「死の信仰(狂信)」という極めて危険な洗脳だ。
 つまり戦場で死ぬ国民は「意味のある死」を死ぬのだ、誰でも必ず死ぬのだから、それなら意味のある死を選ぶべきだ、という戦死を英雄視する極めて危険な洗脳だ。戦死した兵士の母親に向かって「息子さんはお国のために死んだのだ」と慰めることで、息子の死が意味のある死になる、というロジックを用いている。

 しかしプーチンが始めた戦争で、戦場で死ぬロシア国民にどれほどの意味があるというのだろうか。ウクライナに攻め込んだのはロシア国民のためではなく、プーチンが独裁者の地位を守るために敢行した馬鹿げたプーチンのための戦争だ。
 たとえロシアがウクライナ四州を奪い取ったとして、ロシア国民にどれほどの恩恵があるというのか。2014年にクリミア半島をウクライナから奪取したが、それでロシア国民の暮らしは1mmでも良くなったのか。むしろ先進自由主義諸国の制裁により、ロシア国民の暮らしは徐々に悪化していたのではないか。

 プーチンは自分が始めた戦争を正当化しようと躍起になっているが、紛れもない侵略戦争であって、西側が始めた戦争でもない。ウクライナ東部四州は1991年のソ連崩壊に伴い、ウクライナとして独立した国の一部だ。だからこそプーチンは東部四州の「併合」を宣言したのではないか。
 そして2014年から起きていた東部四州でロシア人による反政府活動はロシアから部金や資金の供与を受けていた。明らかにロシアはウクライナ東部四州の簒奪を画策していた。その集大成が一年前の今日、ウクライナ侵攻ではなかったか。

 プーチンはウクライナのナチス政権を倒す、と息巻いているが、ゼレンスキー政権とプーチン独裁者とを比較して、どちらがヒトラーに近いか、答えは明らかではないか。
 去年の2月、北京五輪冬季大会開会式直前に習近平氏と会談したプーチンはこう云ったのではないか。
 「五輪終了からパラリンピック開始までに、俺は電撃的にウクライナを攻め取る。後はお前が台湾を攻め取れ。ウクライナと台湾と二ヶ所で中ロが戦争を始めれば、西側諸国は右往左往して対応など出来っこない」と。
 それに対して習近平氏は「了解した」と応じたのではないか。だから一年前の二人は「不可分に関係だ」とまで誓い合ったのではないか。KGB支配国家と、中共支配国家という双生児のように似通った両国は力を合わせて世界制覇することを約束した。あたかもヒトラーとムッソリーニのように。

 国家は国民を守る「家」でなければならない。決して独裁者の玩具であってはならないし、国民を閉じ込める「檻」であってはならない。

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