蔡英文氏が与党党首を辞任する。
<台湾の22市県の首長らを選ぶ統一地方選は26日、投開票された。 蔡英文ツァイインウェン 総統率いる与党・民進党は、焦点だった首長ポストの獲得で改選前の7市県に届かず、大敗した。総統の任期を1年半残す蔡氏は敗北の責任を取るとして、党主席については辞任を表明した。
首長選の投開票は、6の直轄市と15の県と市で行われた。テレビ局TVBSの選挙速報(日本時間26日午後10時15分現在)によると、民進党は高雄市や台南市で勝利し、5市県を獲得したが、基隆市を8年ぶりに失った。改選前に14市県を有した最大野党・国民党は、台北市と桃園市など13市県を得た。台湾民衆党は新竹市で初めて勝利した。
嘉義市長選は、候補者の死去に伴い、投票が12月18日に延期された。
蔡氏は26日夜に民進党本部で記者会見し、「すべての責任を取る。こうした結果を招いたことを反省すべきだ」と述べた。民進党は、「中国に抵抗して台湾を守ろう」と呼びかけたが、人物重視で選ぶ傾向のある地方選では、中台関係を巡る訴えは広がりを欠いた。
地方選は2024年の次期総統選の前哨戦に位置づけられる。総統が連続2期目の蔡氏は出馬できず、 頼清徳ライチンドォー 副総統を軸に後継候補争いが激しくなりそうだ>(以上「読売新聞」より引用)
首長選の投開票は、6の直轄市と15の県と市で行われた。テレビ局TVBSの選挙速報(日本時間26日午後10時15分現在)によると、民進党は高雄市や台南市で勝利し、5市県を獲得したが、基隆市を8年ぶりに失った。改選前に14市県を有した最大野党・国民党は、台北市と桃園市など13市県を得た。台湾民衆党は新竹市で初めて勝利した。
嘉義市長選は、候補者の死去に伴い、投票が12月18日に延期された。
蔡氏は26日夜に民進党本部で記者会見し、「すべての責任を取る。こうした結果を招いたことを反省すべきだ」と述べた。民進党は、「中国に抵抗して台湾を守ろう」と呼びかけたが、人物重視で選ぶ傾向のある地方選では、中台関係を巡る訴えは広がりを欠いた。
地方選は2024年の次期総統選の前哨戦に位置づけられる。総統が連続2期目の蔡氏は出馬できず、 頼清徳ライチンドォー 副総統を軸に後継候補争いが激しくなりそうだ>(以上「読売新聞」より引用)
蔡英文氏率いる民進党が26日、投開票された台湾の22市県の首長らを選ぶ統一地方選で大敗したという。そして親中派政策を掲げる国民党が躍進し、中共政府はこの選挙結果を歓迎する旨の声明を発表した。
選挙結果を受けて任期一年半を残す蔡英文総統は民進党の党首を辞任の意を表明し、民進党は後継候補争いレースが始まったようだ。この結果を受けて、日本政府の正式談話などの反応が未だにないのは何故だろうか。
台湾の統一地方選といえども一年半後の総統選挙の前哨戦という位置づけから、重要視されていた。米国にとっても台湾に米国兵器企業を移転させる話も、これで見直さざるを得なくなるだろう。一年半後の総統選の結果を見るまで、軍事機密満載の米国兵器企業の製造部門を台湾に移転させることはできない。
しかし、今回の統一地方選直前に「張哲平・元国防部副部長(国防次官に相当)のほか、現役や退役した軍司令官を調査している、という台湾空軍司令官のスパイ容疑」など、台湾軍部の腐敗ぶりが大々的に暴露された。それも民進党に対する批判となって、統一地方選の結果に現れたことも否めない。国を守るはずの軍部が中国の手先となっていたのでは中国との対立を深めていた民進党から人心が離反するのも当然だろう。
だが、そうした選挙「効果」を見越して、司令官などの中国スパイを中国側がリークしたとは思えないだろうか。司令官はいつまでも司令官でいられるわけではない。定年だってあるだろう。それならスパイとして「最も効果的な場面」で使うのが雇用者の都合ではないだろうか。
26日と投開票された統一地方選の結果が次の総統選の結果に直結するとは思わないが、日本政府は国民党の総統が出現した場合もシュミレートしておく必要がありはしないだろうか。日本だけが対中防衛姿勢を強めても、台湾に親中政権が出現しては戦略を全面的に練り直す必要があるだろう。
軍の幹部にまで及んでいた中共政府の懐柔策が台湾を確実に中国統一へ向かわせるとしたら、日本にとって悪夢以外の何ものでもない。尖閣諸島どころか沖縄有事を真剣に想定しなければならない事態が起きるかも知れない。