チャップリンの「独裁者」映画は今も現実世界で上映が続いている。

<一撃で大都市が大津波に呑み込まれる。長く謎ののベールに包まれてきたロシアの「終末兵器」に注目が集まっている。その矛先が日本に向いたらどうなるのか。衝撃のシミュレーションを公開する――。

プーチンが取る「極端な解決法」とは
 「プーチン大統領が、核兵器の使用を示唆していますが、これは決してブラフではありません。プーチンの目的は、西側諸国にウクライナへの支援をやめさせ、ウクライナを屈服させることです。 
 自分から始めたウクライナ侵攻が失敗すると判断したとき、プーチンは『極端な解決法』を取るでしょう。それは核兵器の使用を意味します。ロシアが核攻撃に出ても、NATO(北大西洋条約機構)は、核兵器で報復しません。第三次世界大戦に突入することをおそれているからです」 
 こう警告するのは、ビル・クリントン政権で2年間、米中央情報局(CIA)長官を務めたジェームズ・ウールジー氏である。米国の諜報機関元トップが、本誌の取材に口を開いた。  「プーチンが核兵器を使用する可能性が高いにもかかわらず、バイデン大統領は、プーチンが核兵器を使用するかと問われて、『彼がそうするとは思わない』と答えました。この発言が真意だとしたら、バイデンは現状をまったく把握していないとしか言いようがありません。私だったら、こう答えます。『イエス、彼はそうするでしょう』と」 
 追い詰められたプーチンが核兵器を使用する日が近づいている。ロシアが核攻撃を仕掛ければ、アルマゲドン(世界最終戦争)に突入するため、プーチンは核を使わないというのがバイデンの理屈だが、それは単なる希望的観測にすぎない。

「カオス」を引き起こせ
 ソビエト連邦で生まれ育った後、米国に渡り、米国防情報局(DIA)やCIAの諜報部員として勤務したレベッカ・コフラー氏は昨年、『Putin's Playbook』(『プーチンの戦略』=未邦訳)を著し、プーチンの核戦略を分析した。そのコフラー氏が話す。 
 「プーチンは自分をエカチェリーナ2世(ロシア帝国の領土をポーランドやウクライナまで拡大し、『大帝』と称される)になぞらえています。つまり、ウクライナを始めとした旧ソ連の領土を再び統合することが自分の使命だと思っているのです。 
 しかし、現在、ロシア軍はウクライナで劣勢に立たされつつあります。今、プーチンが考えていることはカオス(混沌)を引き起こして、局面を打開することです。 
 ロシアはウクライナの首都キーウを再び攻撃し始めました。西側諸国からするとロシアの戦略に一貫性がないように見えますが、それこそがプーチンの狙いです。カオスを引き起こすことでNATOにプレッシャーを与え、西側諸国が『もう沢山だ! 』と言って、ウクライナ支援をやめてしまうことが目的なのです」 
 そんなプーチンの意図をバイデンは十分に理解していないと、コフラー氏も指摘する。ソ連時代の領土を再統合することを歴史的責務だと考えるプーチンにとって、この「戦争」は負けるわけにはいかないものだ。 
 「バイデンの認知機能が低下しているのは、誰の目にも明らかです。一方、プーチンはまったく冷静です。通常の戦闘でウクライナに負けると考えたら、プーチンが次に打てる手は核兵器しか残っていない」(コフラー氏) 
 ロシアは世界最大の核兵器保有国であり、保有する核弾頭の数は5977個にも上る。この数は米国の保有数を上回る。

止める方法はほとんどない
 そのうえ、今も新しい核兵器の開発に余念がない。中でも迎撃不能かつ破滅的な被害をもたらすとされるのが、核弾頭を搭載した原子力自律魚雷「ポセイドン」である。
  海底で核爆発を起こし、膨大な量の海水を持ち上げ、人為的に巨大津波を発生させる。ロシアによるクリミア併合宣言後の'15年に公開され、'18年にプーチンが開発を公に認めた「超兵器」だ。
  ロシアの国営メディアによれば、最大で500mもの津波を引き起こし、大量の放射能とともに標的に押し寄せるという。ロシアが誇る世界最大の原子力潜水艦『ベルゴロド』に搭載される予定だ。 
 「ポセイドンには2つの特徴があります。まずは原子力推進で水深1000mを時速111kmで1万kmも自動航行できるとされていること。また、現状で搭載できる核弾頭は2メガトンと言われ、これは広島型原爆の134倍の威力です。ソナーとデジタルマップを活用し、誘導装置で進むので、水深約500mまでの対潜ミサイルや魚雷で迎撃するのは難しい。
  いざ発射されたら止める方法はほぼなく、その前にポセイドンを搭載する『ベルゴロド』ごと沈めるほかありません。今は北極海の北方艦隊に所属するベルゴロドの動きを米英が注視していますが、もし見失えば対処不能になります」(軍事ジャーナリストの世良光弘氏)  プーチンがポセイドンで狙うのは、どこか。まず考えられるのが、米国沿岸の大都市だ。世良氏が続ける。 
 「ポセイドンに狙われるとすれば、ニューヨークやワシントンなど中枢都市が集まる大西洋沿いの米東海岸が第1の候補に挙がるでしょう。ベルゴロドが北極海から太平洋に抜け、そこからポセイドンを発射すれば、ロサンゼルスやサンフランシスコといった西海岸の大都市も射程に入ります。西海岸には活断層があるので、津波のみならず、大規模地震が誘発されるかもしれません」 
 もしポセイドンがニューヨーク沖、そして東京沖で使用されたら……。その恐ろしい被害については、後編記事『東京を一撃で消滅させるプーチンの核魚雷「ポセイドン」の正体…衝撃のシミュレーションを公開する』で紹介する>(以上「「週刊現代」2022年10月29日号」より引用)




 ポセイドンが爆発したら500mもの津波が襲い掛かってくる、というのは誇大妄想だ。なぜなら科学的に見れば、そんなことなど決してあり得ないからだ。
 広島型原爆(TNT火薬15㏏相当)を「1」として、爆発威力を比較してみよう。
 まず東日本各地を高さ10mもの津波が襲った東日本大震災のエネルギーは広島型原爆の約31,792個分だ。そして恐竜の時代を終わらせたとする小惑星が地球に衝突したエネルギーは広島型原爆10億個分だ。それに対してロシアの核魚雷ポセイドンの威力は広島型原爆130個分でしかない。到底500mの津波を起こす威力などないのは明らかだ。

 ウクライナでの敗北が確実となり、プーチンが切羽詰まったら核ボタンを押す、という懸念が拭えない。しかしロシアにプーチンが一人で暮らしているわけではない。1億4千万人ロシア国民と共に暮らしている。政権トップとしてプーチンにはロシア国民の生命を守る責任がある。
 核ボタンを押してプーチンは鬱憤を晴らすことが出来るかも知れないが、それは一瞬のことでしかない。次の瞬間、彼の人生は終わるだろう。いや彼本人の人生だけでなく、ロシア国民すべての人生も終わるかも知れない。NATOはプーチンの核攻撃に核攻撃で応じないだろう、というのもプーチンは核ボタンを押さないと考えるのが痴呆症だと断定するのと同じくらいの痴呆症的判断だ。それは地球が終わることを意味し、つまりロシア国民すべての人生が終わることを意味する。

 プーチンはクレムリンの中でたった一人で存在しているわけではない。彼の身の回りには数々の人たちがいるはずだ。プーチンが核ボタンを押したとしても、核ボタンの配線を切断していれば核兵器は発射されない。あるいは核ボタンそのものを偽物に替えていれば、プーチンがいかに必死にボタンを押しても、核攻撃は起きない。
 明らかにプーチン本人は正気を失って狂っている。しかし彼の周りのすべての人たちがプーチンと同様に狂っているわけではないだろう。プーチンの判断などどうでも良い。狂っている人物の判断を憶測しても仕方ない。彼がウクライナへ侵略戦争を仕掛けた時点で、もはやプーチンは「大ロシア皇帝」の妄想に憑りつかれて狂っていた。ロシア人の誰かがプーチンを止めなければ、1億4千万人ロシア人全てがプーチンによって人生を奪われる、それだけのことだ。

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