政権に群がる幇間(太鼓持ち)たち。

<ようやくメディアでも取り上げられはじめた、統一教会(現・世界平和統一家庭連合)と政治の関係。当初は田崎史郎氏や橋下徹氏、東国原英夫氏、古市憲寿氏、三浦瑠麗氏といったおなじみの安倍応援団たちがあの手この手で政治の問題に波及することを阻止しようと必死だったが、自民党への選挙協力の実態が暴かれるなど積み上がっていく証拠を前に、それはかなわなかったらしい。

 しかし、だからといって、政治と統一教会の関係について徹底追及がおこなわれているわけではない。いまなおワイドショーでは、コメンテーターたちがトンデモな擁護発言を繰り返しているからだ。
 その筆頭が『ひるおび』(TBS)でおなじみの八代英輝弁護士だろう。八代弁護士は、同番組に13・14日に出演した若狭勝弁護士の“奈良県警が犯行動機を宗教に持って行こうとしている”“ネット上の安倍批判に影響されたのでは”などといった主張に同調するような態度を示していた。ところがその後、山上徹也容疑者のものとされるTwitter投稿が発見され、山上容疑者が安倍政権を擁護する自称「ネトウヨ」だったことが明るみに出ると、19日放送回では山上容疑者の人格を俎上に載せ、「母離れできてない人格。マザコン」「そういった部分が結局、攻撃性に転化してた」「非常に幼稚なんだな、精神構造が」などとコメントしたのだ。

 どう考えても「安倍氏と統一教会の関係」という問題から話題をそらすためとしか思えないが、この八代発言にはネット上でも〈兄も父も自死して自分も家族の献金の為に自殺未遂までして、家も財産も家族も人生全て奪われて、それでもまだ盲信する母親を見捨てずにいたことがマザコンの一言になるのか〉〈これは全国の「信仰二世」で苦しい思いをしている人に対しても相当な侮辱発言ではないか?〉などと批判が殺到した。
 
 だが、安倍氏および自民党をはじめとする政治家と統一教会の関係を矮小化しようと必死なのは、八代弁護士だけではない。
 たとえば、18日放送の『ひるおび』では、ふかわりょうが、この期に及んでも安倍氏と統一教会との関係を無視して「今回、ある種の思い込みによってターゲットを安倍元総理にした」と強調。さらには「(統一教会の)闇が暴かれているのだとしたら、それは安倍元総理の功績であって、あの命によってこういう隠れていた部分が出たんだなあと私は捉えたい」などと絶句するほかないコメントをした。

 さらに、19日放送の『情報ライブ ミヤネ屋』(読売テレビ)では、生出演した有田芳生氏が国会議員会館における統一教会の活発なロビー活動の実態について触れると、安倍・維新応援団の野村修也弁護士が「(問題は)この団体が存在として望ましい団体なのかどうかの一点だけで、(政治家に)やっている活動自体はそれほど、普通の団体がやっていることと違わない」と語気を強めて主張。その主張がまかり通るなら暴力団などの反社会的団体がロビー活動をしても問題ないことになるが、挙げ句、野村弁護士はつづけてこんなことを言い出した。
「日弁連だってロビー運動やってますからね。だから当然のごとく議員会館に入って、みんな主義主張を述べていて、それを悪い行為だって言っている人は誰もいない」
 まさか、日弁連と、霊感商法や違法勧誘などで被害を生み出し「反社会的」と指摘されてきた統一教会を同列に並べてまで、政治家との関係を擁護するとは……。開いた口が塞がらないとはこのことだろう。

“安倍氏・自民党と統一教会の関係”に切り込む有田芳生にテレビ局が「“政治の力”は言わないでくれ」
 このように、安倍氏・自民党をはじめとする政治家と統一教会の関係に踏み込むことを阻止するかのごとく、露骨なまでに安倍・統一教会擁護の発言を連発するコメンテーターたち。しかも、問題なのは、これがコメンテーターだけではないことだ。

 現在、必死に矮小化しようとするワイドショーのコメンテーターたちに囲まれながらも、この「安倍氏・自民党と統一教会の関係」に切り込んでいるのが有田芳生氏で、18日に放送された『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日)では、過去に警察庁と警視庁の幹部が統一教会の摘発に意欲を示していたにもかかわらず実行されなかった理由について、「政治の力だった。圧力」と語ったと証言。この発言にスタジオが凍りついたことがネット上で大きな話題を呼んだばかりだが、一方、有田氏は19日夜に出演したYouTubeチャンネル「Arc Times」の生配信で、こんな裏話を披露したのだ。
「きょう電話してきたあるテレビ局の人に、『有田さん、政治と統一教会の問題を語ってもらいたいんだけれども、“政治の力”は言わないでくれ』って言われた」
「(ほかにも)『世界日報って言葉は言わないでください』とか、『ある特定の政治家の名前は言わないでください』とか(言われた)。一カ所の局だけじゃないですよ、複数の局ですけど」
 ようするに、コメンテーターだけではなく、テレビ局自体が政治と統一教会の問題を深掘りすることに及び腰で、核心に迫る「政治の力」の問題にとどまらず、統一教会系メディアである世界日報や特定の政治家の名前を出すことさえNGにしている、というのだ。

 それだけではない。安倍氏の事件以降、『モーニングショー』は連日、統一教会の話題を取り上げてきたというのに、有田氏から「政治の力」発言が飛び出した18日放送回以降、19日も20日もなぜか統一教会の話題を番組で取り扱わなかったのだ。
 いや、それでも有田氏を番組に出演させた局は、まだマシなのかもしれない。これよりもっと露骨で最悪なのが、公共放送・NHKだ。

NHK『日曜討論』で「統一教会と政治の関係」に言及した江川紹子の発言を司会が完全スルー
 NHKといえば、11日に安倍氏の銃撃事件を『クローズアップ現代+』で特集し、そのなかで安倍氏が2021年に統一教会系NGO団体に贈ったビデオメッセージを流したものの、深掘りすることはなかった。しかも、問題はこのあと。翌12日の『ニュースウオッチ9』では、弁護士時代に統一教会の訴訟代理人を務めていた自民党の高村正彦・前副総裁を登場させて安倍氏の功績を語らせたかと思えば、15日放送の同番組では精神科医の片山珠美氏が登場。片山氏は以前からメディア上で小室圭さんを「無自覚型のナルシスト」「精神病質人格」などと分析、臨床心理学・犯罪心理学などが専門の原田隆之・筑波大学教授が「差別的な誹謗中傷」だと指摘していた人物なのだが、片山氏はこの日も “苦しい幼少期・少年時代を過ごした人は歪んだ特権意識を持ちがち”などと発言。これにネット上では批判が殺到した。
 極め付きが、17日放送の『日曜討論』だろう。この放送ではジャーナリストの江川紹子氏が「団体(統一教会)と政治家との関係を見直さなければならない」「今回の選挙でも統一教会の支援を受けている候補者がいる」と言及したにもかかわらず、司会者は討論の俎上に載せず見事にスルーしてみせたのだ。もちろん、NHKはこの姿勢をいまも崩しておらず、民放が政治と統一教会の関係について話題にするなかでも、いまだにその問題を追及することからあからさまに逃げ続けている。
 安倍氏が亡くなってもなお、無くならない自民党への忖度・擁護。いや、これほどまでに衝撃的な事件が起こったというのに、その核心の部分にある重要な問題さえも見て見ぬふりをするとは、もはや報道機関としての機能が失われていると言っていいだろう>(以上「LITERA」より引用)




 LITERAが「統一教会と自民党の関係をごまかす動きがいまだに…民放は有田芳生に発言自粛を要求、NHKでは政界への言及がタブーに」と題する論評を掲載した。テレビに登場するとギャラが入り、尚且つ顔が売れて講演などの声が掛かる。つまりテレビ出演は売れない芸人や弁護士にとって最上の商売チャンスだ。
 そういうマインドが働くと、テレビ局に嫌われてはマズイと控えざるを得なくなる。出来れば出演のレギュラーになりたいし、さらにMCにでも抜擢されれば高額な報酬が保障される。だからソツのないコメントで好感を得たいと考えるし、世間の人気者になりたい。もちろん芸人ならそれで良いが、評論家や法律家としては失格だろう。ましてや弁護士や大学教授としては詭弁を弄する似非・法律家のレッテルを貼られかねない。

 LITERAの記事で名を挙げられた不名誉なテレビ出演者たちは予てから安倍自公政権の応援団として有名だった。少なくとも私は彼らを毛嫌いし、彼らがテレビに登場すると聞き耳を立てることはなかった。どうせ碌な「見識」を示さないからだ。人として浅ましいばかりの幇間ぶりが目につき「可哀想だな」と憐憫の情すら覚えた。そこまでしてカネを儲けたいのか、と。
 だがテレビ局の偏向ぶりには怒りを覚える。なぜ一定方向の発言しかしない無能なコメンテータの編成を行うのだろうか。また意見の対立するコメンテータを集めたと思ったら、引用記事のNHKのように政権批判の論者の発言をスルーしたりする。

 日本の主要マスメディアは腐っている。本来、マスメディアは政権批判に徹すべきだ。昔は漫才師も政権批判を展開する「ボヤキ漫才」がテレビで演じられていた。しかし現在はそうしたお笑い芸人は絶滅している。
 時には厳しく政権批判する政治評論家が「テレビ放談」などで、一定の出演枠を持っていたものだ。しかし政権批判を行った政治評論家はテレビから次々と消えていき、現在では幇間評論家や御用学者たちばかりが登場している。しかし、それは政治に限ったことではない。

 CO2温暖化に関しても、そうした見方をする科学者の方が少数派だということを一般国民は殆ど知らない。なぜならCO2温暖化を唱える科学者しかテレビに登場しないからだ。そしてアナウンサーまでが「CO2による地球温暖化が進んでいる」と常套句のように「嘘」を垂れ流している。
 かつてダイオキシン騒動があったのをご存知だろうか。30年ほど前までは各家庭に焼却炉があって、燃えるゴミは各家庭で燃やして、ゴミ収集車に出すゴミを「減量化」していたものだ。学校や工場にも「焼却場」があって、紙屑などはそこで燃やしていた。しかしゴミを燃やすと猛毒のダイオキシンが発生して健康被害がある、という大宣伝をマスメディアが行った。それでゴミはすべて分別して出すようになり、ゴミ収集車が毎日のように街を走るようになり、大規模なゴミ焼却場が各地に建設された。そうすると、いつの間にかダイオキシン騒動は下火になり、今ではすっかり消えてしまった。

 少し冷静になればダイオキシンは確かに「毒性」があるが、ヒトは進化の過程で火を使い始めてからダイオキシンに対する「耐性」を獲得している。その証拠に家の中で火を焚く「囲炉裏」があっても、その家族が健康被害で苦しむ、という話を聞いたことがない。
 魚の焦げた部分は「ガン」を発症する物質がある、と騒がれたことがあるが、ウナギの蒲焼を食べて癌になったと聞いたことがない。確かに炭化したタンパク質にはそうした物質が微量だが生成される、らしい。しかし程度問題で、いきなりガンを発症するわけではない。それでは焦げて油をジュージューだしている「秋刀魚」を食べられないではないか。

 政府の政策を後押しするために、御用学者は微細なことを普遍的なものとして発言することがある。確かにCO2には温暖化効果(ブランケット効果)はあるが、それは最も多く存在する温暖化ガス・水蒸気の1/1,000以下でしかない。しかも温暖化ガスがあるお陰で、私たちは季節や昼夜の急激な温度変化から免れている。砂漠はなぜ昼夜の温度変化が激しいのか、それは水蒸気という温暖化物質が大気中に殆どないからだ。
 しかも現在は地球では稀な氷河期の最中にある。両極や高山などの地球上に氷河が存在している氷河期は、地球の気候変動史では稀な期間に相当する。殆どの期間、地球上に氷河は存在していない。海岸線も現在よりも50mほど高い位置にあるのが地球にとっては常態だ。なぜ青森県の三内丸山遺跡が内陸部にあるのか。なぜ縄文人が極寒の冬の青森県で過ごせたのか。それは当時が現在以上に温暖な気候だったからではないか。

 微細な気温上昇で大騒ぎして「このままでは地球は破滅する」CO2排出ゼロを宣言する政治家がどうかしている。なぜ彼らは冷静な思考が出来ないのだろうか。それとも「流行」に乗り遅れてはならない、とでも考えているのだろうか。パリ協定から離脱したトランプ氏の方がよほどマトモだ。
 マスメディアが大騒ぎすると用心した方が良い。彼らには隠された「意図」が必ずあるからだ。高齢者運転車の交通事故ばかり取り上げて大騒ぎしていると思ったら、高齢者の運転免許更新に半日の労力と一万円弱の経費が掛かるバカバカしい制度が作られてしまった。なぜ高齢者ばかり狙い撃ちするのか、それよりも自動停止装置付きの自動車を標準仕様になぜしないのだろうか。人は高齢者でなくても運転中に心筋梗塞などの急な病変に見舞われることがある。それなら免許更新時に心電図の添付を義務付けるのか。医師が必ず面談して免許更新を許可するのか。バカバカしい限りだ。

 安倍自公政権がどんな政治を行い、そして結果としてゼロ成長の八年有余だったことを政治評論家たちは冷静に議論すべきではないか。その場合、立場の異なる経済学者を必ず呼んで、喧々諤々の議論を戦わさせるべきだ。それがテレビの役目であって、是非を判断するのは視聴者だ。テレビ局が結論まで用意しては「プロレスごっこ」ではないか。
 ただテレビ報道番組のMCには議論のすり替えを鋭く見抜く頭脳が必要とされる。弁護士が統一教会のロビー活動を「問題ない」として、弁護士だってロビー活動する、と発言していたが、宗教団体が宗教活動で政治に関与してはならないし、ましてや統一教会は反社会的団台ではないか。暴力団がロビー活動しても問題なと、と発言しているのと同じだが、くだんのMC氏は議論のすり替えを批判することはなかった。それとも、それがテレビ局の要請だったとしたら、まさしく偏向放送もここに極まれり、と批判するしかない。

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